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遙か彼方でも暗闇でも、このカメラなら挑める。 写真家 中西昭雄

肉眼では見えないものまで写せる。それは天体撮影の魅力の一つだと思います。
月のクレーターって、自分の眼ではふつう見えませんよね。
超望遠のカメラだったら、これが撮れちゃうわけです。
こうした距離の問題だけでなく、眼では見えない天体でも写真なら大丈夫。
遥か彼方まで撮れるSX60 HSは、天体撮影を楽しみたい人にはもってこいのカメラだと思いますよ。
肉眼では見えない世界に、ぜひ挑んでください。

「テレ端でこの画質。ちょっとびっくり」」

光学ズームとはいえ65倍のテレ端ですからね、画質は正直あきらめていました(笑)。でも撮った写真を見たとき、ちょっとびっくりしました。テレ端でこの画質。実用レベルと言ってもいいじゃないですかね。それと130倍のプログレッシブファインズームも、悪くない。というか、けっこう使いました。ちゃんと解像してる。あまり性能のよくないレンズだと、テレ端で解像感が甘くなるし、収差も目立つ。月の輪郭に不自然な色が出ることがある。このカメラは、画質を損ねないしっかりとした作りだと思いました。

1/60sec F6.5 ISO100 
WB:オート (焦点距離1365mm)
光学65x

「5460mmのデジタルズームは使う価値あり」

SX60 HSのデジタルズームなら、充分に活躍するシーンがあると思いました。5460mm相当という途方もないズームですからね。ふつうのコンパクトのズームでは絶対に撮れない、惑星の撮影に威力を発揮してくれました。すでに十分過ぎるほど拡大しているから。ちなみにこの超望遠で、土星も撮ってみたのですが、星の輪まで写せました。いろいろと驚かせてくれるコンパクトです。

1/60sec F6.5 ISO100 
WB:オート (焦点距離5460mm相当)

「RAWで撮れるメリットは活かすべき」

オリオン座の大星雲

SX60 HSはRAWで撮れるので、撮影後の画づくりにこだわれます。たとえば、このオリオン座の大星雲を撮った写真を見てください。Digital Photo Professionalでレベル補正を行い、星雲の広がりを表現しました。淡い部分までくっきりキレイに再現できているでしょう。露出に時間をかければ明るく写る星座や星雲も、露光時間が短いと暗く写ってしまいます。かといって固定撮影では露光時間を長くしすぎると、星が流れちゃう。星の動きはけっこう速いんですよ。多少アンダーになっても、あまりシャッターは開けすぎないで撮ります。こういう時、JPEGで撮ってしまうと露出補正に制限が出てしまいます。RAWで撮っておけば、調整がすごく楽だし画質の精度もキープできる。RAWで撮れることは作品づくりにおいて非常に有利なので、ぜひ活用してほしいですね。この作品は、長野県入笠山で撮りました。標高はだいたい1800mぐらいのところで撮影しています。天体の撮影は、その日の天候にかなり左右されます。晴れていても撮りたい天体の方向に雲がかかっている、なんてこともめずらしくありません。この日は本当によく晴れてくれました。

15sec F6.5 ISO100 
WB:オート (焦点距離1365mm) 
赤道儀を使用
光学65x

「輝度差の大きな被写体も精密に調整できる」

地球照

地球照をご存知ですか。月の細く光った部分以外が、地球で反射した太陽光に照らされて、うっすらと見える現象です。この現象を捉えた作品もご紹介します。もちろんRAWで撮りました。トーンカーブでシャドー部を持ち上げて、肉眼で見た印象を再現しました。光る部分の輪郭がクッキリと、暗い部分の微妙なディテールまで表現できています。撮ったままの画像だと、暗くツブレ気味なのがわかります。この作品は露光時間4秒ですが、もっと暗い部分を写そうと露光時間を長くすると、今度は明るい部分が露出オーバーでフレアっぽく写ってしまいます。輝度差の大きなシーンは、RAWで撮って自然な印象に仕上げましょう。

4sec F6.5 ISO100 
WB:オート (焦点距離1365mm)
光学65x

※焦点距離は35mmフィルム換算です。

中西先生おすすめの天体撮影で活躍するアイテム

  • 三脚絶対に必要なアイテム。水平・上下に少しずつ調整できる微動装置つきの雲台のモデルだとより快適に撮影できる。
  • 赤道儀天体を自動で追尾してくれる架台。天体は意外と速く動くため自分で追いかけるのは至難。
  • リモートスイッチ三脚固定で撮っても、シャッターを押したときのカメラブレの不安がある。長秒撮影には絶対に用意したいアイテム。
  • レンズフードフードは夜露からレンズを守ってくれる効果もある。また、撮りたい天体以外の光がレンズに入ることで起こる、コントラストの低下やフレアの発生も防いでくれる。
  • レンズフィルター&フィルターアダプター太陽など、お目当ての被写体によって適切なものを選びたい。
  • LEDライト暗闇で撮影することが多いので、カメラの操作などで手元を明るく照らす必要がある。

天体撮影時のワンポイントアドバイス

構図を決めるためには、三脚はマスト。微動装置つきの雲台があると便利です。超望遠撮影するには、広角の状態で被写体が真ん中にくるように設定してから、ズームするといいでしょう。また、天体撮影の場合はピントは無限遠ですし、被写界深度を考慮しなくてもいいため、開放を多様できます。シャッタースピードを速く設定すれば、シーイングという空気の乱れの影響を抑えて撮影できます。

IMPRESSION

「あなどれないコンパクト。僕の想像を超える性能だった」

「コンパクトでもう、ここまで撮れるんだ」と驚いたのが率直な感想です。普段、一眼レフや天体望遠鏡を使っている私にとって、この軽さ、コンパクトさは衝撃でしたね。手のひらに乗るサイズで、クレーターまで写せるんですから。仕事でも活躍してくれますね。たとえば、大きな天体望遠鏡を持っていけない、海外での撮影にはバッチリですね。気軽にここまで撮れるんですから。元々、天体写真を撮られていた方でも、満足できる性能だと思いますよ。

PROFILE

中西昭雄 NAKANISHI AKIO

中西昭雄 NAKANISHI AKIO1964年、東京オリンピックの年に生まれ、光学と印刷の町、東京都板橋区で育つ。微弱光撮影装置のエンジニアでもあり、現在(有)ナカニシイメージラボの代表を務める、プロの天体写真家。『メシエ天体ビジュアルガイド』、『デジタルカメラによる天体写真の写し方』ほか、著書多数。

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