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ピクチャースタイルの考え方
ピクチャースタイルはコントラスト、色あい(色相)、色の濃さ(彩度)といった画像全体の色調整の組み合わせではなく、各々の色のバランスの最適化が図られていることが最大の特徴です。
写真:ピクチャースタイル 「スタンダード」
ピクチャースタイル 「スタンダード」
ホワイトバランス 色温度5000K
EOS 5Dからカメラ本体に搭載されたピクチャースタイルは、それまでのカラーマトリックスと現像パラメーターが前身ですが、大きな進化を含んでいます。
それは、各々の色のバランスが異なる複数の「スタイル」を1台のカメラ本体の中に搭載しているところです。
各々の色のバランスが異なるということは、特定のピクチャースタイルの詳細設定を変更しても、他のピクチャースタイルの色再現と同じにはならないということです。
いわば、フィルムカメラで好みの色再現、もしくは被写体に適した色再現を求めてフィルムを選択することと同じことが、ピクチャースタイルを切り替えることで簡単に行えます。
同時に、カメラが変わっても同じピクチャースタイルは同じ色再現を維持するように設計されていますので、異なる機種を併用する場合においても同じ色再現の画像を得ることができます。
写真:ピクチャースタイル 「風景」 ↔ 写真:ピクチャースタイル 「スタンダード」色の濃さ+3
ピクチャースタイル 「風景」
ホワイトバランス 5000K
 
ピクチャースタイル 「スタンダード」色の濃さ+3
ホワイトバランス 5000K
「スタンダード」から「風景」に色再現を似せるように「スタンダード」の色の濃さを+3とした。
青空は少し明るめで、緑は明らかに彩度が高すぎる。
黄色や赤の彩度も高くなりすぎる。
図:ピクチャースタイルファイル(.pf2) ピクチャースタイルは、コントラスト・彩度・色相といった一般的な色調整の機能集合ではありません。現在のカメラには5つのピクチャースタイルが搭載されていますが、各々撮影される被写体を想定して、色ごとに色相や彩度と明るさのバランスが細かく調整されています。さらに左の4つの項目を「詳細設定」としてピクチャースタイルは含んでいます。
ピクチャースタイルは色再現の個性とさまざまな調整項目の組み合わせ
ピクチャースタイルごとに異なる色再現の個性
スタンダード
「スタンダード」は、一般的な被写体で多くの人が好ましいと感じられる色の鮮やかさと、メリハリのあるコントラストで、被写体を選ばない汎用性の高いピクチャースタイルです。 写真:スタンダード
ポートレート
「ポートレート」は、女性や子供の明るい肌色の再現に特化したピクチャースタイルです。マゼンタ〜赤〜黄色の色相を調整し、にごりや色転びの少ない健康的な肌色の仕上がりを実現します。 写真:ポートレート
風景
「風景」は、グリーンからブルーにかけての色相を「スタンダード」より鮮やかに表現するピクチャースタイルです。澄みきった青い空や、いきいきとした緑の葉などの写真表現は、実際の色よりもさらに強調された鮮やかさが求められます。 写真:風景
ニュートラル
「ニュートラル」は素材性を重視しており、後加工を前提としたピクチャースタイルです。「スタンダード」で彩度が上がりすぎて平板な印象に仕上がる場合でも、「ニュートラル」では、よりディテールを残したまま、後処理において、画像の補正を行うことができます。 写真:ニュートラル
忠実設定
「忠実設定」は、被写体の持つ色そのものを忠実に再現するためのピクチャースタイルです。色温度約5200Kの環境光下で撮影された被写体が測色的にほぼ同じ色になるように調整されています。 写真:忠実設定
5つのピクチャースタイルは、一見して全体のコントラストや彩度が異なるように見えますが、色ごとの個別のバランスが異なっています。例えば、緑に注目すると、「ポートレート」と「風景」はよく似ていて鮮やかです。しかし両者の赤は色あいが全く異なっています。「スタンダード」と「ニュートラル」は、緑の発色は似ていますが、赤の色あいが大きく異なります。「色再現のバランスの個性」を理解し、好ましい色再現を創造することが、Picture Style Editorによる色再現コントロールの最も有効な近道です。
ピクチャースタイルは、「ピクチャースタイルファイル(.pf2ファイル)」を介し、過去から未来にわたるEOSシステム画像特性ソリューションの要となっています。
ピクチャースタイルソリューション
図:ピクチャースタイルソリューション
EOS D30で撮影された画像にも最新の色再現が適用できる
写真 2000年発売のEOS D30で撮影した画像をFile Viewer Utility(FVU)で現像した結果。
D30のJPEG画像が再現される。
写真 DPP3.1を使い、FVUと同じホワイトバランスとして、ピクチャースタイル「スタンダード」で現像した結果。
D30で撮影された画像も最新機種の色再現が可能となった。
EOS DIGITALならばD2000、D6000のRAW画像でも、ピクチャースタイルを利用することができます。(但し、.TIF画像をCR2コンバーターを使い、.CR2画像に変換する必要があります。)
ピクチャースタイルは、画像をカメラ固有の色再現による制限から解き放ち、真のRAW画像の持つ可能性と柔軟性を提供します。
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