• CINEMA EOS 商品情報

VOICE CINEMA EOS SYSTEMを体験した、プロフェッショナルたちの活用事例。

CINEMA EOS SYSTEM

EOS C700で昭和20年代を再現 演技スクール アップスアカデミー「ショートドラマ」
EOS C700

Canon Log 2を使ってショートドラマを撮影

俳優の養成スクールであるアップスアカデミーでは、映画の撮影現場のような環境で演技をする「映像クラス」という授業を実施している。舞台とはまた違った要素が求められる映像の演技を生徒に経験させたいという背景から設立以来20年に渡り継続して行われている授業である。生徒たちが卒業して世に出る際には、そこで撮影された約15〜20分のショートドラマが宣伝材料として渡される。
2017年のこの授業ではCINEMA EOS SYSTEMのフラッグシップモデルである EOS C700を採用し、畳敷きの映画セットで昭和20年代の物語を撮影。Canon Log 2とオリジナルのLUTを使用して当時の空気感が再現された。
映像クラスで撮影を担当している栢野直樹氏に、EOS C700を使用した経緯と使用感などについてお話を伺った。

かやの・なおき

かやの・なおき
1955年愛知県名古屋市出身。中央大学法学部卒業。大学在学中より記録映画、成人映画の撮影助手として出発。
1988年、崔洋一監督が演出し、故松田優作氏が出演したTVCM「焼酎トライアングル」で、カメラマンとして一本立ち。同年、村上修監督の日活ロッポニカ作品「ひぃ・ふう・みぃ」で劇場用映画を初担当。
主な受賞作品
第49回毎日映画コンクール撮影賞「800 TWO LAP RUNNERS」
第20回日本アカデミー賞・最優秀撮影賞「Shall we ダンス?」
第20回ヨコハマ映画祭撮影賞「陰陽師」

フィルムの空気感と昭和の時代感をバランス良く再現

─ EOS C700を採用した背景をお聞かせください。

アップスアカデミーの映像クラスが毎年の恒例行事になっていく中で、大道具の仕事もできる講師がセットを立てたりして、全体的な品質もだんだん良くなってきました。そこで撮影部としてもフィルムで撮ったような空気感を作ろうじゃないかと、徐々にステップアップしていきました。
カメラの種類にも変遷があります。最初の頃は小さなカメラを使用していて、キヤノンのEOS 7Dで撮ったこともありました。今回は私と一緒に撮影部を担当している太田黒氏が、2017年のCP+でEOS C700の展示を見たことがきっかけで使わせていただくことになりました。

─ 使用したレンズを教えてください。

コンパクトズームのCN-E15.5−47mm T2.8 L Sと14mmから135mmまでの単焦点レンズ6本セットを使用しました。撮影と照明は私と太田黒氏の2名体制です。頻繁なレンズ交換はしんどいということで、コンパクトズームを多用して、ちょっと寄りが足りない時だけ50mmを使いました。

コンパクトズームの使用感は快適でしたね。EOS C700で映し出す画の感触はモニターで確認しましたが、ディストーションに違和感がなく良いレンズという印象です。絞りをF4くらいに絞って撮りたいというのもあるのですが、レンズのキレはシャープな印象でした。

─ EOS C700で収録した映像の具合はいかがでしたか?

EOS C700の記録設定は、ProRes/4:4:4:4のCanon Log 2で撮っていました。
今回は映画的なLUTを作っている方に頼んで、オリジナルのLUTを2つ作ってもらいました。1つは色がこってり目の時代感を強調するようなもの、もう1つはなるべく素直に表現できるようなフラットなもの。今回は後者のLUTを使ってみたらすごく良かったですね。
他のシネマカメラでは、色が地味な感じだったり幾分赤みを感じたり、ある種独特な癖が出てしまうことがあります。しかしEOS C700の映像はRec.709のチャートで見ると、まるで優等生のような素直でいい奴という印象。グレーも最初からバランスがよくて癖がないんですね。もしかしたらキヤノンの画が一番スタンダードかもしれないと感じました。僕の好きなコダックのフィルムの感じに近づけるためにグレーディングでハイを少しシアン方向にふったり、黒に赤味を足したりすると素直に味が変わり、そういう面では優等生かつ自由度は高いですね。
今回は昭和20年代の話なので色をかなりこってりにしてますが、全体的に同じように色がつけられるので時代感はバランスよく出せたと思います。ある程度イメージがあって最初からポスプロで調整する癖をつけると、使い勝手は良いと思います。

デジタルが苦手なフィルムカメラマンでも違和感なく使えるカメラ

─ EOS C700のモジュールはどのパーツを使用しましたか?

ハンドルユニットと有機EL電子ビューファインダー・EVF-V70、リモートオペレーションユニット・OU-700を主体に組み上げ、三脚に据えて使用しました。OU-700はカメラの右側に取り付けできる着脱式の操作パネルです。カメラマンと同じメニューを助手が操作できるのでとても便利でしたね。助手が設定を変えたところは、カメラ本体の画面で確認できるのも安心です。

─ 気に入って利用していた機能などはありますか?

太田黒氏が使っていたフォーカスガイドの機能は便利だと思いますね。ガイドマークが白枠から緑枠に変わって、ジャスピンだとわかるだけでなく前ピンと後ピンも判断できます。
フォーカスマンはスケールをひくとはいえ、俳優がその通りに動くかというと、実際にはわからないんですよね。だから本番でピントがあってるかどうか判断できるだけで全く感覚が違ってきます。ましてや、今後増えてくる4K撮影では、ベースにある17インチモニターでもピントが合ってるかどうか判断がおぼつかないこともあり得るので、フォーカスガイドがあると大変助かります。

─ カメラのサイズ感やハンドリングはいかがでしたか?

操作性は全く問題ないです。カメラのサイズ感については判断が難しいところで、小さいほうがいいこともありますが、フィルムで育った人間としてはEOS C700くらいある程度の大きさがあるほうが安心感を感じます。それとぱっと見は重そうなのに持つと軽いのも評価できますね。また狭いスペースで撮影するときにカメラの真後ろからコードが出るタイプだと取り回しに困ることもあるのですが、入出力が若干斜めに出るタイプなのも使いやすかったです。
ボタン配列も違和感なく使っていました。それもポイントでしょうね。フィルムカメラマンにとってメニュー操作はシンプルなほうがいいので、現場では最低限の機能をアサインして使っていました。とにかくデジタルが苦手な自分でも使えるカメラという印象で、フィルムからの移行もスムーズにできると思います。

─ 栢野さんが思う理想のカメラとEOS C700の第一印象を照らし合わせて、どういう感想を持ちましたか。

カメラは「想い」を撮るものだと思っているので、シナリオで求めていることが的確に表現できればいいですよね。フィルムが適しているシナリオもありますし、デジタルじゃなきゃ撮れないシナリオもあるので、一言では言いづらいですけど、「想い」を確実に受けとめられるカメラが一番いい……そういう意味でいうと、どんなカメラにもベストという言葉はあてはまらないですが、EOS C700はかなり使えるカメラだと思いますよ。

─ 今後どんな撮影でEOS C700を使ってみたいですか?

カメラは映画制作のランドマークです。現場のモチベーションにも関わる大事な役割もあります。
EOS C700は存在感があるカメラだと思いますし、ドシっとカメラを据えた映画の撮り方で使ってみたいと思いました。

制作=アップスアカデミー 脚本=岩瀬晶子 演出=たんじだいご 出演=守:アシダユウキ/珠恵:小島聖良/千代子:梶田茉莉子

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