カテゴリーを選択

トップ > Cのキセキ Episode.17 「ネットワークビジュアルソリューション」 > P2

Cのキセキ

安心・安全を守るツールとして利用が進むネットワークカメラは、さまざまな企業が参入している成長著しい分野だ。そんな注目の市場で存在感を増しているのが、これまでなかった新しいソリューションの未来を描くキヤノンだ。この分野で起きている変化は、社会や生活に何をもたらすのだろうか。

  • Twitter
  • Facebook
  • Cのキセキ
  • 2017.06.01

Episode.17 「ネットワークビジュアルソリューション」

高解像度・高画質がもたらす質的な転換

写真:山根周 キヤノンマーケティングジャパン(株)NVS企画本部の山根 周 写真:佐藤秀一氏 アクシスコミュニケーションズ(株)マーケティング本部の佐藤秀一氏

ネットワークカメラが今後どのような役割を果たしていくのか。それを明示する、まったく新しい製品が登場した。「AXIS Q1659」と名付けられたそのカメラは、キヤノンとアクシスコミュニケーションズが共同で開発した最新鋭のネットワークカメラだ。キヤノンMJで「AXIS Q1659」の商品企画に携わった山根 周は、これまでの製品との違いをこう説明する。

「大きな特長は解像度、そして画質です。『AXIS Q1659』はキヤノンのデジタル一眼レフカメラと同じEFマウントを採用しており、現状で広角から望遠まで7種類のレンズを装着できます。また、キヤノンのデジタル一眼レフカメラでも使われている約2000万画素の大型イメージセンサーを採用しているので、従来の製品を圧倒的に上回る高画質かつクオリティーの高い映像を撮影できます」

映像品質の向上はネットワークカメラの在り方を大きく変える。

「あくまで一例ですが、これまでは『黒い大型の車が映っている』までしか分からなかったものが、車種や乗っている人数など、より細かい情報まで分かるようになります。ナンバープレートの数字を読み取る精度も大幅に高められるでしょう。映像品質が高ければ、それだけ質の高い分析ができるわけです。と、説明するのは簡単なのですが、実はこの高解像度を実現するには、アクシスコミュニケーションズの高い技術力が大きな役割を果たしているのです」

日本ではまだ一般的な知名度が高いとはいえないスウェーデンのアクシスコミュニケーションズだが、実はその高い技術によってネットワークカメラの分野で世界トップクラスのシェアを持つ企業だ。日本法人でマーケティングを担当する佐藤秀一氏によると、その強みはネットワークとの高い親和性にあるという。

「当社の事業はパソコン黎明期の1980年代に、大型の汎用コンピューターとパソコン向けプリンターという互換性のない機器を“つなぐ”ところからスタートしました。現在はネットワークカメラを事業の中心に置いていますが、その基礎にあるのはやはり機器同士をいかにスムーズに、安定してつなぐかという点にあります」

「AXIS Q1659」は4Kの解像度を超える巨大なデータを扱うが、それを安定してネットワーク上に流すことができるのは、アクシスコミュニケーションズのネットワーク技術によるところが大きい。

さらに佐藤氏は、これまでなかった高解像度・高画質を実現したことが、カメラが多様な機能を持つ「インテリジェント化」を推し進めると話す。

「最新鋭のネットワークカメラは、スマートフォンのようにカメラそのものにアプリケーションをインストールできるようになっています。アプリケーションを追加することによって、映像の中にいる人を数える、動きを分析するといったことができるようになるのですが、カメラが高解像度・高画質であればあるほどその機能の精度が高くなります。その点でも『AXIS Q1659』は、画期的なカメラだといえます」

  • 画像:可能性を広げる4つのポイント

    可能性を広げる4つのポイント

    多様な技術の集合体ともいえる「ネットワークビジュアルソリューション」で鍵となるのは、カメラを中心とした「イメージング技術」と「ネットワーク技術」、そしてそれらを制御する「映像管理技術」の3つ。そして、もう一つ重要になる「潜在的なニーズを掘り起こしソリューションとして構築していく能力」を、キヤノン、アクシスコミュニケーションズ、マイルストーン システムズ、そしてキヤノンMJグループで構築するパートナーシップで実現する。
  • 写真:最先端のネットワーク技術を持つアクシスコミュニケーションズ

    最先端のネットワーク技術を持つアクシスコミュニケーションズ

    「AXIS Q1659」をキヤノンと共同開発したアクシスコミュニケーションズは、ネットワークカメラの分野での世界トップクラスのシェアを持つスウェーデンの企業。同社の最大の強みは大容量のデータを安定して扱うことができるネットワーク技術にある。欧米ではネットワークカメラを生かしたソリューションの構築を進めており、ネットワークカメラに関して多くの知見と経験を持っている。
  • 前のページ

    見守るためのツールから課題解決のソリューションに
  • 次のページ

    データ解析の技術を使いIoTとの連係も視野に

C-magazine サイト トップページに戻る

PDFで閲覧する場合は、デジタルアーカイブスへ

このページのトップへ