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  • 研修では教えてくれない“イマドキ”ビジネスマナー
  • 2017.06.01

[Vol.6] メールの文字から伝わるその人の心得

常時メールチェックができる時代、返信は「半日以内」が常識に。
求められているのはスピード感。

イメージ (Illustration:yoshifumi takeda)

イマドキ マナー作法

押さえておくべき6つのポイント

1. 件名
メールを開封せずとも内容が分かるように具体的に。
2. 宛名
相手の会社名、部署、役職、名前を正式に。2度目以降は名前だけでも構わない。
3. あいさつ
社外なら「お世話になっております。」が代表例。相手との関係性に応じて変えていく。
4. 名乗り
「〇〇の△△です」と会社名と名前を入れる。
5. 本文
読みやすい体裁で用件を簡潔に。
6. 署名
名刺と同等の基本情報を入れる。

メールは仕事上の主要なコミュニケーション手段となった。そのため、最近は、いつでもメールチェックが可能になりつつある。携帯電話からも長文メールが送れるため、"出先からの返信"も当たり前に。"即レス"が求められ、返信に時間を置いてしまうと、「仕事のスキルが低い」と判断されることも。イマドキのビジネスメールには、スピード感が求められていることを心得ておきたい。

もっとも、"即レス"を心掛けるのはいいが、社外での送受信に配慮を怠ると、マイナスの印象も与えかねない。例えば、新幹線などでノートパソコンやスマートフォンの画面を長時間人の目にさらすのは、情報漏えいにつながる危険もある。ゆっくりメールを書く場所や時間がない場合には、「出先のため、詳細は後ほどお送りします」と伝えるのが正解だ。また、商談中にメールチェックをする人がいるが、時と場所を選ぶのは基本マナーである。

ビジネスメールを書く際は、6つのポイントを押さえておこう(押さえておくべき6つのポイント参照)。「名乗り」や「署名」は、以前は携帯メールでは省略しがちだったが、メール環境が整った今では通信端末に関係なく入れておくと良い。また、「件名」は、相手にいち早く開封してもらえるよう、より具体的に。例えば、「〇〇について」より、「〇〇の企画のご提案」と書いた方が、メールの内容が推察しやすいはずだ。

最近はビジネスメールでも、顔文字や「!」「?」などの記号を使う人が増えている。顔文字や記号は、「柔らかい印象」を与えられる時もあるが、メールを送った相手に「軽んじられている」と思わせてしまう場合も。相手が使っていないのであれば、控えるのが無難だろう。

用件は簡潔にまとめるべきだが、「用件だけでは素っ気ない」と思う人もいる。正解がないのがメールの難しさ。人に不快感を与えないようにするためには、言葉に敏感になることが大切だ。やりとりをする中で、「その人がどんなメールを好むのか」、読解力を高め、各人に合わせた表現を選ぶことが、良い送信者になるコツである。

平野友朗 氏
日本ビジネスメール協会 代表理事、アイ・コミュニケーション 代表取締役。大学卒業後、広告代理店勤務を経て2003年に独立。ビジネスメール教育の第一人者として講演・研修、執筆活動を行っている。『イラッとされないビジネスメール 正解 不正解』(サンクチュアリ出版)、『仕事が速い人はどんなメールを書いているのか』(文響社)など著書24冊。

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