特集2 3Dソリューションで日本のものづくりの復権と進化に貢献

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立体画像と実物による3D技術を駆使したソリューション事業によって、日本の製造業が抱える構造的な課題解決を支援しています。

競争力向上の鍵を握る効率化と品質向上の両立を支援

かつて世界市場を席巻した日本のものづくりは、新興国を含めたグローバル競争の中で、国際賃金差、為替レートなどのハンディキャップにより、家電などの大量生産型の消費者製品を中心に苦戦を強いられてきました。ところが近年、新興国の賃金高騰によってハンデが縮まりつつある中で、生産工程を日本国内に戻そうという動きや、日本ならではの品質の高い、洗練されたものづくりをさらに極めることで、再び競争力を高めようという機運が高まっています。 日本の製造業が再び国内で活力を取り戻し、世界をリードする存在となるためには、ジャパン・クオリティを象徴する「高品質」の強みを活かしながら、低価格、短期間での製品開発を可能にする新たなものづくりのあり方を再構築することが重要になっています。そこで、キヤノンMJグループでは、3D(3次元)技術を駆使したソリューション(3Dソリューション)事業を通じて、日本の製造業の多くが抱えている構造的な課題解決を支援しています。

3Dデータを活用し、製品開発のプロセスを効率化

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3Dプリンター ProJet®3510HD

キヤノンMJグループの3Dソリューション事業は、製品の生産プロセスの中で最も時間とコストがかかる企画・開発・設計の上流工程に3Dデータを活用することによって、品質向上・コスト圧縮・納期短縮の課題を同時に解決し、バリューチェーン全体にその効果を波及させることを目指しています。具体的には、コンピューター上で立体形状を確認しながら開発を進めることができる設計支援ツール「3D CAD」の導入・運用サポートを課題解決の起点とし、その後の製品の試作・評価の工程にも3D CADで作成した3Dデータを活用し、「MR」による立体画像での評価や「3Dプリンター」による実物の試作を提案しています。
生産工程に3Dデータを活用する最大のメリットは、製品の問題点が設計段階で明確になるため、前の工程から改めて作業をやり直す「手戻り」による時間やコストのロスの削減に貢献できることです。さらに、企画・デザイン、設計とものづくりに関わるさまざまな部門のスタッフで製品の完成形を共有することができるためスピーディーな連携が図れます。また、3Dデータによる強度計算なども行えるため、早い段階で品質の向上が図れるという利点もあります。
3Dデータの活用は、製品開発工程の低コスト・スピード化による製造業の競争力強化に貢献しています。

試作品の効率的な製作とプロモーション活動に3Dプリンターが貢献

株式会社 ジャッカル
藤松 弘一さん

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藤松 弘一さん
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ルアーの試作品

3Dプリンターを導入したきっかけは、ルアーの試作品を、素早く、効率的に制作するためでした。実際に3Dプリンターで試作品を製作してみると、これまでの切削機での製作に比べて、材料を効率よく使えるようになり、コスト削減ができています。しかも、2~3個の試作品を作るのに、これまで3~4日かかっていたのが、わずか6~7時間で完成できます。完成品を1個作るために、試作品は10~20個製作して水槽で泳がせながらテストしますので、3Dプリンターの導入で作業効率が格段にアップしました。
精度の面でも、3Dプリンターは解像度が高いので、切削機では削り込めない1mm以下の細かい作業もきれいに仕上がります。それでいて切削機より大量生産ができますので、展示会や商談会が重なって大量の試作品が必要なときにも完成品に近い実物をお見せしながら商談ができます。その意味では、当社では、生産工程だけでなく、プロモーション活動にも3Dプリンターの導入が大いに役立っています。
今後は、実釣に耐えられるように、完成品で使う材料を使って試作品が作れるようになることを期待しています。材料面さえクリアできれば、3Dプリンター導入後も行っている切削の作業を完全に省くことができます。製品とほぼ変わらない完成度の試作品ができるまでになれば、さらに時間、手間、素材のムダが削減できますので、ぜひ実現させていただきたいと願っています。

革新的な提案で新しい“ものづくり”に貢献

キヤノングループは、自社の製品開発においても他社に先駆けて3D CADを導入するなど、新しい“ものづくり”に挑戦してきました。その経験を活かしてお客さまの課題を解決し、不可能を可能にするものづくりの進化に貢献していくことが、私たちの役割であると考えています。
例えば、ものづくりの現場に革新をもたらした3Dプリンターは、粉末状の素材をレーザーで焼き固めて立体物を作る方式によって、複雑な形状のものが作れるようになっています。さらに、その方式で素材に金属が使える3Dプリンターは、徹底した軽量化が求められている航空宇宙の分野で、試作品ではなく、実際に使用する部品が作られています。
このように日進月歩の技術革新に対応し、それぞれの製造の現場に最適なソリューションとして提案することが、日本の製造業を支援するための重要な要素だと考えています。そして、新たなものづくりを実現するために、ツールの導入提案だけでなく、3Dデータ活用による効果が生産工程に定着するよう、ときには組織や業務プロセスの変更まで含めたコンサルティングも行い、根本的な課題解決も支援しています。
キヤノンMJグループがこれまで培ってきた技術力や顧客サポート力をベースに、次の発展につながる革新的な提案を行うことで、グローバル市場での日本のものづくりの復権とさらなる進化に貢献していきます。

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