光学技術

UDレンズ

L を支える高度なレンズ技術

蛍石は非常に優れた光学特性を持っていたが、その理想的な性能を、さらに多くのレンズへと普及させていくために、蛍石と同様な光学特性を持ったガラス素材の開発が行われた。1970年代後半には低屈折・低分散のUD(Ultra Low Dispersion)レンズを開発することに成功した。光学ガラスとして屈折率・分散ともに低い特性を持ち、異常部分分散特性も備えているため、適切な組み合わせにより蛍石と同様な効果を得ることができる。蛍石、そしてUDレンズ。これらの理想的な素材の実現により、1978年ついにFDシリーズに「L」の名を持つハイクオリティレンズ群が誕生することとなったのである。

1993年には、従来のUDレンズの性能を大幅に向上させ、UDレンズ2枚分、蛍石の特性とほぼ同等の効果を備えたスーパーUDレンズの開発に成功。「EF400mm F5.6L USM」に初めて採用され、色収差の補正、レンズのコンパクト化に大きく貢献。その後もLシリーズの多くのレンズに搭載され、その高性能を存分に発揮している。