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EF50mm F1.4 USMを使って静物を撮るとき、「稲越流」に撮る秘密をちょっとだけ教えましょうか。
EF50mm F1.4 USMの最短撮影距離は45cmです。これを利用して、ぎりぎり限界の45cmから、あと2cmぐらい被写体に寄ってしまうんです。するとピントがあるべきところが、ふっとボケて、その少し奥にピントの山がずれてくる。この微妙なボケに、なんとも言い難い情感のようなものが宿るんですよ。マネしてもできないと思いますけれどね(笑)。
こういった微妙なボケ味を生かしたいとき、EF50mm F1.4 USM以外のレンズでは難しいですね。絞り開放値F1.4の特徴が、ここにあります。
これからもこのレンズは、私の作品づくりには欠かせない1本であり続けるでしょう。「ロケに持っていけるレンズを1本だけ選べ」と命じられたら、私はEF50mm F1.4 USMを選びますね、何の躊躇もなく。
このレンズ1本で、写真家としての生涯を終えるぐらいの心構えで取り組みたいですね。それくらい奥が深いレンズなんです。しかし、いくら使い込んでも、まだまだ「悟り」を開くところまでは到達できません。
おそらく生きている限り、ずっと修行なんですよ。
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