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スランプだってけっこうありますよ。僕は他のカメラマンの写真はあまり見ないのですが、そんなときはアマチュアカメラマンの写真を見るようにしています。何故かと言えば、彼らは写真を愛しているから。プロカメラマンになっていると、当然ですが、撮影が仕事であり生活の糧になってしまいます。そうなると「ここは寄りは要らないな」とか、写真に対して宿命的に仕事をしてしまうわけです。それは、写真を愛するとは別の次元になってしまいますよね。数年前、知人に誘われて生まれて初めて野鳥を撮影したんですが、納得のいく写真が取れなかった。悔しくて、もう一度たった1人で撮影に行ったことがあって…。自分から何かを撮影したくなってカメラを持って出かけるなんて久しぶりだなと。写真に恋をしなくちゃいけないと思ったんです。
僕は最近になってやっと写真に本当に恋をするようになりました。きっかけはさっきの話にも出た「恋愛冩眞」で使うスチール写真の撮影。この仕事は、運命的な出会いでした。映画で使うために、2ヶ月の間に6万枚ものスチールを撮影したんです。風景にしても、子供にしても、今までに撮ったことのないものだって撮影しなくちゃいけなかった。苦手なものを撮影したり、被写体や題材、構図をうんうん考えて捻り出すのは本当に辛かった。でも、その先に見つけたのは写真に恋愛できるようになった自分だったんです。
(2003年4月某日齋藤清貴写真事務所にて)

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