その一瞬に応える“7”。写真家たちの使いこなし術。 私の7流。 EOS 7D MarkII カスタマイズ モータースポーツ写真家 赤松 孝 TAKASHI AKAMATSU

Chapter1 「ヘルメットの位置に狙いを定め、精度の高い1点で捕捉」

全日本ロードレースの開幕前、鈴鹿サーキットでテスト走行するライダーを撮影した一枚です。肘が路面を擦るほどのアグレッシブなライディングを、EF500mm F4L IS II USMを装着し、ドアップで撮影しました。ライダーの正面から夕陽の斜光がキレイに当たり、良い感じに仕上がったと思います。
オートバイの撮影では、被写体の動きがある程度予測できるので基本的に1点AFを使います。ライダーがイン側にいるときはヘルメットにピントを合わせます。オートバイを画面いっぱいにしてセンターで捉える通常の場合は中央1点。この作品のように、さらにアップで撮る場合は、最終的に撮りたい構図でのヘルメットの位置に1点の測距ポイントを合わせます。ヘルメットの位置はライダーによって微妙に変わるので、その都度、微調整します。また引きの画でオートバイをセンターからずらしたいときも、1点の測距ポイントを移動させます。EOS 7D Mark IIは、測距ポイントがファインダー内に幅広く配置されているので使いやすいですね。
AFカスタム設定はCase3です。「被写体追従特性」は+2で俊敏に、「速度変化に対する追従性」は2にしています。被写体が小さく相対的なスピードが速いので、可能な限りAIサーボを敏感にしています。

画面いっぱいで被写体を捉える場合は1点の測距ポイントをヘルメットの
位置に合わせる。

EF500mm F4L IS II USM、1/500sec、F9.5、ISO100

写真を拡大する

Case3でAFフレームに入った被写体に素早くピントを合わせる設定にする。

Case1~6の詳細はこちら

Chapter2 無駄な連写はしない。狙った一瞬は数ショットで。

撮影モードは高速連続撮影ですが、無駄にシャッターを切り続けることはしません。シャッター半押しでバイクを追従し、構図が決まったところでシャッターを押し切ります。2、3ショットが多いのですが、1ショットで決めることもあります。連写はブレの原因になるので、あまり使いません。高画素になるほどブレに気をつかうため、撮影中はオートバイの動きと、カメラの動きをシンクロさせることに集中します。
オートバイの撮影は流し撮りがほとんどです。速いシャッター速度だと、背景やホイールが止まってしまいスピード感がなくなってしまいます。だから、1/500秒以下で撮ることが多いです。オートバイの向きによっても変わってくるので、シャッター速度の加減は、けっこう難しいです。

Chapter3 ハイライト部を基準に露出を決定する。

撮影はマニュアル露出です。まずシャッター速度を決めて、それに合わせて絞りを決めます。ハイライトが当たっているところを適正露出にして、白トビを防ぎます。仕事柄、加工なしで納品することが多いので、常に最終イメージを意識して撮影しています。画像の後処理はほとんどしません。
だから記録画質はJPEGで十分。
ポスターだって、作れる画質ですから。
現場ではピントチェックを頻繁に行います。操作ボタンのカスタマイズでは、SETボタンに「拡大/縮小」を割り当て、かつ拡大倍率設定は「等倍」です。
EOS 7D Mark IIが出るまで、APS−Cは使っていませんでしたが、仕事でも十分に働いてくれています。1・6倍のメリットはやはり大きいです。

SETボタンを押すと、任意で選択した
合焦点に等倍で拡大されるよう設定。

SETボタン

赤松 孝の主なカメラ設定

・撮影モード:
マニュアル露出
・ドライブモード:
高速連続撮影
・AF方式:
AIサーボAF(1点[任意選択])
・AFカスタム設定:
Case3
・測光モード:
評価測光
・WB:
オート
・ピクチャースタイル:
スタンダード
・高輝度側・階調優先:
しない
・ノイズ低減機能:
標準
・使用カード:
CF 16GB

赤松 孝TAKASHI AKAMATSU

オートバイ・ロードレース専門誌の仕事を中心に、
全日本ロードレース、鈴鹿8耐、MotoGPなどの二輪レースを撮影。
日本レース写真家協会(JRPA)副会長。

希望小売価格 ¥1,080,000[ケース・フード付き、税別] EF500mm F4L IS II USM 「このレンズはモータースポーツの定番ですね。EOS 7D Mark IIと組み合わせれば、800mmの超望遠になるので撮影ポイントがコースから離れていてもライダーに寄れる。II型になってかなり軽量化したので流し撮りも快適です。 赤松 孝」 詳細を見る
Professional Photographer's Gallery 赤松 孝 TAKASHI AKAMATSU

[被写体追従特性][速度変化に対する追従性][測距点乗り移り特性]という3つのパラメーターの設定を組み合わせた、6種類のプリセットを選択可能。シーンに応じて簡単に設定を使い分けることができます。

汎用性の高い基本的な設定

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[0]
速度変化に対する追従性
[0]
距離点乗り移り特性
[0]

障害物が入るときや、被写体が
AFフレームから外れやすいとき

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[粘る:-1]
速度変化に対する追従性
[0]
距離点乗り移り特性
[0]

急に現れた被写体に素早くピントを
合わせたいとき

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[俊敏:+1]
速度変化に対する追従性
[+1]
距離点乗り移り特性
[0]

被写体が急加速/急減速するとき

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[0]
速度変化に対する追従性
[+1]
距離点乗り移り特性
[0]

被写体の上下左右の動きが
大きいとき(1点AF時無効)

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[0]
速度変化に対する追従性
[0]
距離点乗り移り特性
[+1]

被写体の速度変化と上下左右の動きが
大きいとき(1点AF時無効)

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[0]
速度変化に対する追従性
[+1]
距離点乗り移り特性
[+1]

※スポット1点AF(任意選択)と1点AF(任意選択)時は「測距点乗り移り特性」が無効になります。

EF500mm F4L IS II USM、1/500sec、F9.5、ISO100