その一瞬に応える“7”。写真家たちの使いこなし術。 私の7流。 EOS 7D MarkII カスタマイズ 動物写真家 福田 幸広 YUKIHIRO FUKUDA

Chapter1 AFはカスタマイズが大事。被写体に合わせて精密に調整

長野県の地獄谷でサルの生態に迫りました。比較的、人間に慣れているとはいえ、サルを刺激しないよう、ある程度距離をとります。私は雪の上に寝そべり、望遠レンズを装着したEOS 7D Mark IIでチャンスに備えました。この時のレンズは、EF100-400㎜ F4.5-5.6L IS II USMです。焦点距離を1.6倍にできるため、テレ側では640㎜になります。この組み合わせは軽量なので、手持ちでの撮影が可能だったのです。
AFフレームは、ラージゾーンAF。一列で並んでやってくるサルの中から、一匹にピントを合わせたらEOS iTR AFがサルの色を認識してくれるので、あとは高速連写でシャッターを切ります。
AFカスタム設定はCase6。いろいろテストしましたが、今はここに落ち着きました。動物は動きが一定ではなく予測できません。突然跳ねたり、横にそれたり、急に走り出すこともある。そんなとき、ベストな動きをしてくれました。「被写体追従特性」は-2に設定しています。これはターゲットにしている被写体がAFフレームから外れても、粘り強くピントを合わせ続けてくれるからです。また「速度変化に対する追従性」は2、「測距点乗り移り特性」は2という設定にしています。
私にとってAFのカスタマイズは非常に重要です。撮る被写体によっても変わりますが、季節によっても変わります。背景の色や出現する動物も変わってきますからね。それぞれに合わせた精密な調整をしています。
またピント精度にこだわる私は、「AIサーボAF1コマ目レリーズ」「サーボAF連続撮影中のレリーズ」は、いずれもピント優先にしています。

ラージゾーンAFを主に使用。中央エリアに設定する。

予測できない野生動物の急な動きにも対応してくれるCase6。

レリーズや連写速度よりも
ピントの精度を優先。

Case1~6の詳細はこちら

Chapter2 細かい操作設定で自分に使いやすいカメラに。

操作ボタンカスタマイズを自分仕様に。マルチコントローラーも活用。

マルチコントローラー

操作ボタンのカスタマイズは、自分が使いやすいよう設定しています。シャッターボタンは「測光開始」に。AF−ONボタンとAEロックボタンは「測光・AF開始」を割り当てています。いわゆる親指AFを2カ所で行えるようにしています。またSETボタンは、再生時の画像の「拡大/縮小」に。マルチコントローラーは「AFフレームダイレクト選択」にしています。

Chapter3 貴重な野生動物の撮影には静音撮影が欠かせない。

EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM、1/640sec、F8.0、ISO800

写真を拡大する

このカメラを使うようになって、私の写真は確実に変わりました。たとえば動きの少ない食事場面しか撮れなかった動物の″食べ終わった直後〟の躍動感まで写真にできる。それはAFと連写速度の進化によるものでしょう。
また、動物の動きに反応してレリーズさせる、赤外線センサーを使った私独自の装置で撮影するとき、静音撮影は非常に有効です。貴重な野生動物の撮影には欠かせません。
意外かもしれませんが、動画で撮ることも少なくありません。たとえば地獄谷の温泉につかるサルは、写真では多く残していますから、60pのフルハイビジョンで。ウェブサイトでは、写真だけでなく動画もあると喜ばれるんですよ。

福田 幸広の主なカメラ設定

・撮影モード:
マニュアル露出
・ドライブモード:
高速連続撮影
・AF方式:
AIサーボAF(ラージゾーン/領域拡大)
・AFカスタム設定:
Case6
・測光モード:
評価測光
・WB:
太陽光
・ピクチャースタイル:
忠実設定
・高輝度側・階調優先:
する
・ノイズ低減機能:
標準
・使用カード:
CF 128GB

福田 幸広YUKIHIRO FUKUDA

丹頂鶴に憧れ北海道の地を訪れたことがきっかけで動物写真家の道を志す。
現在のメインテーマは「幸せの瞬間」。

希望小売価格 ¥300,000 [ケース・フード付き、税別] EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM 「このレンズが登場する前は、400mm以上の重いレンズを使っていました。手持ち撮影はさすがに厳しい。だから本当に待望でしたね。発色、コントラストがとても良く、フレアも出にくい。そして何より手ブレに強い。常用レンズになっています。 福田 幸広」 詳細を見る
Professional Photographer's Gallery 福田 幸広 YUKIHIRO FUKUDA

[被写体追従特性][速度変化に対する追従性][測距点乗り移り特性]という3つのパラメーターの設定を組み合わせた、6種類のプリセットを選択可能。シーンに応じて簡単に設定を使い分けることができます。

汎用性の高い基本的な設定

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[0]
速度変化に対する追従性
[0]
距離点乗り移り特性
[0]

障害物が入るときや、被写体が
AFフレームから外れやすいとき

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[粘る:-1]
速度変化に対する追従性
[0]
距離点乗り移り特性
[0]

急に現れた被写体に素早くピントを
合わせたいとき

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[俊敏:+1]
速度変化に対する追従性
[+1]
距離点乗り移り特性
[0]

被写体が急加速/急減速するとき

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[0]
速度変化に対する追従性
[+1]
距離点乗り移り特性
[0]

被写体の上下左右の動きが
大きいとき(1点AF時無効)

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[0]
速度変化に対する追従性
[0]
距離点乗り移り特性
[+1]

被写体の速度変化と上下左右の動きが
大きいとき(1点AF時無効)

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[0]
速度変化に対する追従性
[+1]
距離点乗り移り特性
[+1]

※スポット1点AF(任意選択)と1点AF(任意選択)時は「測距点乗り移り特性」が無効になります。

EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM、1/640sec、F8.0、ISO800