その一瞬に応える“7”。写真家たちの使いこなし術。 私の7流。 EOS 7D MarkII カスタマイズ 鉄道写真家 山﨑 友也 YUYA YAMAZAKI

Chapter1 AFカスタム設定のCase1〜3をシーンごとに使い分ける

鉄道写真は、いろいろな撮り方があるので、一概に「AFはこれ!」とは言いきれません。流し撮りをするときにも、それぞれに適した設定があります。ちなみに下の作品は1点AF(中央列の右から2番目)を使いました。ビルの谷間に新幹線が吸い込まれていく瞬間に狙いを定めて捉えた一枚です。シャッタースピードは0.4秒。手持ちです!光を思いっきり流して撮りたかったので、かなりシャッタースピードを遅くしました。AIサーボAFを使い、AFカスタム設定はCase1に。バランスのとれた設定です。AFの基本性能が高いので、多くのシーンはこの設定のデフォルトで問題ないでしょう。
ラージゾーンAFや65点自動選択AFも、使用頻度の高いAFです。正面から来る列車のフェイスを写し止めるときは、このどちらかを使います。ラージゾーンAFは、3分割された測距エリアから1カ所を選ぶことができますが、僕は中央は使わず右か左のどちらかに設定します。そしてCase3にして「被写体追従特性」は+2。これで急に画面に入ってくる列車も高速連続撮影で、きっちりと写真にしてくれます。 縦位置/横位置のAFフレーム設定も、別々に設定することがあります。列車がどんなふうにやってくるのか、どこにどうピントを合わせたらいいのか。僕の頭の中に入っていますから、縦と横でそれぞれベストなAF設定をしています。

Case1は、多くのシーンに対応する汎用的な設定。デフォルト設定でも高い追従性を発揮する。

縦位置と横位置で、測距エリアモードだけでなく、フレームの位置もそれぞれに設定することが可能。それぞれに、明確な意図がある場合にはこの設定が有効。

Case1~6の詳細はこちら

Chapter2 車内ではシャッター優先AE。静音連続撮影が使える。

列車を撮るときの撮影モードは、基本的にマニュアルです。絞りとシャッタースピードは、それぞれちゃんと決めます。一方、スナップは別です。車内で撮るときは、シャッター優先AE。車内は揺れるのでブレやすい。写真がブレない程度の速いシャッタースピードに設定して、絞りはカメラに任せます。高感度も相当いいので、高速シャッターでも安心してISO感度を上げることができます。 また車内では静音連続撮影を使っています。周囲の人にも気にならない音で連写できるので、かなり便利ですよ。

Chapter3 隅々までからり気を使った設計。ストレスを感じさせないカメラ。

操作ボタンのカスタマイズは、まず親指AFは欠かせません。あとデフォルトではオフになっている測距エリア選択レバーを使います。僕はシャッターボタンから指を離したくないので、測距エリアの変更はM−fnボタンよりもこちらの方が助かります。
インテリジェントビューファインダーIIも見逃せないポイントの一つです。AF性能の他、高速連写や画質、高感度だけでなく、快適に撮れるということは、カメラにとって非常に重要な要素です。僕の場合、ファインダー内に設定状況だけでなく、グリッドと水準器を常に表示しています。手持ち撮影時でも水平を意識しているので。
隅々までかなり気をつかって設計されていることがよくわかる。撮っていてストレスがありません。ここまでカメラの性能が良くなると、あとは撮り手の問題。言い訳はできません。

親指で操作できる
測距エリア選択レバー。

グリッドだけでなく水準器も表示させることで、常に水平を維持。

EF70-200mm F2.8L IS II USM、0.4sec、F5.0、ISO800

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山﨑 友也の主なカメラ設定

・撮影モード:
マニュアル露出
・ドライブモード:
高速連続撮影
・AF方式:
AIサーボAF(1点/ラージゾーン/65点自動選択)
・AFカスタム設定:
Case1/Case2/Case3
・測光モード:
評価測光
・WB:
太陽光
・ピクチャースタイル:
スタンダード
・高輝度側・階調優先:
しない
・ノイズ低減機能:
標準
・使用カード:
CF 64GB

山﨑 友也YUYA YAMASAKI

「レイルマンフォトオフィス」代表。
独自の視点から鉄道写真を多彩に表現し、出版や広告、講師、TV出演など幅広い分野で活躍中。

希望小売価格 ¥300,000 [ケース・フード付き、税別] EF70-200mm F2.8L IS II USM 「EOS 7D Mark Ⅱに装着したときの焦点距離(112-320mm相当)が、鉄道撮影にちょうどいいんですよね。描写力は間違いないし、軽量だし、ISがすごく効くので手持ちで撮るのにも便利です。山﨑 友也」 詳細を見る
Professional Photographer's Gallery 山﨑 友也 YUYA YAMAZAKI

[被写体追従特性][速度変化に対する追従性][測距点乗り移り特性]という3つのパラメーターの設定を組み合わせた、6種類のプリセットを選択可能。シーンに応じて簡単に設定を使い分けることができます。

汎用性の高い基本的な設定

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[0]
速度変化に対する追従性
[0]
距離点乗り移り特性
[0]

障害物が入るときや、被写体が
AFフレームから外れやすいとき

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[粘る:-1]
速度変化に対する追従性
[0]
距離点乗り移り特性
[0]

急に現れた被写体に素早くピントを
合わせたいとき

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[俊敏:+1]
速度変化に対する追従性
[+1]
距離点乗り移り特性
[0]

被写体が急加速/急減速するとき

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[0]
速度変化に対する追従性
[+1]
距離点乗り移り特性
[0]

被写体の上下左右の動きが
大きいとき(1点AF時無効)

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[0]
速度変化に対する追従性
[0]
距離点乗り移り特性
[+1]

被写体の速度変化と上下左右の動きが
大きいとき(1点AF時無効)

パラメーターの初期設定

被写体追従特性
[0]
速度変化に対する追従性
[+1]
距離点乗り移り特性
[+1]

※スポット1点AF(任意選択)と1点AF(任意選択)時は「測距点乗り移り特性」が無効になります。

EF70-200mm F2.8L IS II USM、0.4sec、F5.0、ISO800