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カメラは出会いを生む相棒 写真は“そのとき”を思い出す足跡

それから約五年。55か国以上を訪れ、バックパッカー的なあてなき旅から、数カ月にわたる長期滞在まで、さまざまなスタイルで旅を謳歌してきた小林さん。その傍らには、いつもカメラがある。
「旅をしていると、ほとんどのものや人が、ただ通過していく存在ですよね。でもそこにカメラがあるだけで、向こうから話しかけてくれたり、こっちからレンズを向けたり、出会いが生まれるんです」
彼女の写真で特徴的なのは、旅女としてのルーツとなったチュニジアで出会った姉妹。キューバで出会った陽気なおじさん。路傍の猫に街角でのワンシーンなど…。いわゆる絶景写真よりも、彼女ならではの琴線に触れた瞬間にシャッターが切られたものが多いということ。
「今も昔も、基本的に旅で楽しいと思うことは変わってないと思います。知らない世界に身を置くことで、内側の世界と現実の世界が両方ともグーって広がる。それに旅しているときは、喜怒哀楽の連続ですからね。たった三日間でも自分の本質、人生を一瞬で感じられる気がしてしまう。でもやはり記憶って海みたいなもので、どこかに置き忘れちゃったり、沈んでしまったり、なかなか思い出せなくなっていってしまうこともある。だから写真で残したいんだと思います」
そう、彼女にとって写真は、旅した証であり、人生の足跡なのだ。

「いいね」よりも「いいな」自分らしく生きる努力を続けていきたい

「写真はたくさん撮ってるんですけど、実はあまりSNSなどにはあげていないんです。もちろん誰かに“いいね”って言ってもらうのは嬉しいですけど、私の場合、写真がそのまま“自分の足跡を見てください”みたいな感じになってしまうから、ちょっとおこがましくって」
現在も東京を拠点に、一年の半分は海外や島を旅している小林さん。
「女性なので出産は気になりますけど、今は一生懸命自分がやりたいことをするのが大切だって思っています。そういう努力をしていれば、40代でも50代でも出会いはあると思いますし、事実そういう女性もいますからね」あくまで彼女が大切にしているのは「誰か基準の自分」ではなく「自分らしい自分」だ。

旅立ちの日、“あなた旅に出て、その後どうするの?”と聞いた母に、“素敵な女性になる”と答えた小林さん。「当時描いた“素敵な女性”に、どれほど近づいたのかはわからない」と彼女は言うが、彼女らしい感性で撮られたたくさんの写真が、少なくとも“素敵な人生”であることを証明している。

プロフィール

小林希(こばやしのぞみ)旅作家

1982年東京都出身。立教大学文学部心理学科卒業。2005年サイバーエージェント入社。多数の書籍編集をした後、2011年末に退社。その日の夜から一眼レフを相棒に旅に出る。一年後帰国して、その旅を綴った『恋する旅女、世界をゆくーー29歳、会社を辞めて旅に出た』(幻冬舎)で作家デビュー。これまで55カ国をめぐり、現在も世界を旅しながら、旅、猫、島などをテーマに執筆活動をする。最新の著作として『日本の猫宿』(エクスナレッジ)を11月20日に発売

【Twitter】@nozokoneko
【Instagram】@nozokoneko
【Facebook】@nozoko.1007
【Web】http://nozomikobayashi.com/
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