This is my life
facebook
twitter
Google +
LINE
2017.12.22

食べることも、
撮ることも好きだから“おいしい”を自分らしく伝えていきたい

樋口正樹(ひぐちまさき)料理研究家

“インスタ映え”が流行語になるずっと前から、食をテーマに写真を撮り続け、また「おいしい写真」を発信するインスタグラマーとして、多くの注目を集めている料理研究家“higuccini”こと樋口正樹さん。しかし、料理も写真も、すべて独学だという。それなのにどうして見る人の胃袋をぎゅっとつかみ、心をくすぐる写真が撮れるのか。そこには、彼ならではの好きなものに対する哲学があった。

20万フォロワーを持つインスタグラマーに、
おいしい写真を撮る秘訣を聞いてみると……?

「とにかく真似ること。そして納得いくまで撮ることだと思います」“どうしたらおいしそうな写真が撮れますか”という問いにシンプルに答えるのは、20万を超えるフォロワーに向けて日々「おいしい写真」を発信する”higuccini”こと樋口正樹さん。「きっと誰にでもできることですよ」と謙遜するが、美しいキツネ色の焼き目をした餃子、かわいらしいスイーツ、丁寧な暮らしを想像させる、品よく盛られた和朝食など、樋口さんが実際にアップしている写真を見れば見るほど、実際はきちんとした基礎や、センスという素養が必要なのではないかと疑ってしまう。

「ボクの場合は、好きなものを探すところからはじめました。ピンタレストというアプリがあるのですが、それを使って徹底的に自分が“好きだな”とか、“うまそうだな”って思う写真を集めるんです。

最初はいろいろな系統のものにピンを立ててしまうかもしれませんが、ひたすら集めていくと自分の好みの写真が具体的に見えてくる。その次に、どうしたらこんなふうに撮れるのかを考えて、実践するようになりました」

樋口さんが使っている機材は、レンズこそ少しこだわっているが、ボディはいわば入門機。手の届かない類のものではない。
「僕も初めて一眼を使ったときには“これなら思い描いているものが撮れる”って興奮しましたし、表現したい写真を叶える機材は最低限必要なのですが、同時にたくさん撮ってみることも大切だと思っています。好きな写真をどうしたら再現できるか、気が済むまで撮るのも楽しい時間ですよ」

何にも目指すところがなく“おいしい写真”を求めてしまうと、1つの料理に対して何百回もシャッターを切るようなことになってしまうかもしれないが、樋口さんはやみくもに撮ることを勧めない。
「いま僕が決めているルールの一つが、1日1メニュー、10カットしか撮らないということ。
食べることも好きなので、写真ばかり撮ってて料理が冷めちゃうのは、やっぱりイヤなんです。作った料理は妻と食べているので待たせるわけにもいかないですしね」
結果、メニューが一つなら真剣に考えるし、10カットって決めれば事前にどう撮りたいかを想定して、集中できるという樋口さん。料理も楽しみたいという彼らしいこだわりだ。

higucciniのルーツは料理を振る舞うこととウェブメディア

長野県に生まれ、小さい頃からおいしいものが大好きだった樋口さん。高校時代は山岳部に所属し、ワンバーナーで天ぷらを揚げたりはしていたが、まだ料理も写真も本気で取り組んでいたわけではなかった。
「ちゃんと料理をし始めたのは、上京した学生時代からですね。いかに冷凍食品を使い回すかって、節約の意味もありましたし、料理できた方がモテるっていう、邪な気持ちもありました。友人に振る舞うのも好きでしたね。料理を作る機会は作ろうと思えばいくらでも作れたので、チャーハンとか餃子とか、好きなものはとことん作り続けて、失敗を減らしていきました」
大学ではメディアデザインを学び、ウェブ関連の企業に就職。各社のホームページ制作などを引き受け、しばらくは仕事漬けの日々を送るうちに、ブログなど個人向けのデジタルメディアがトレンドに。樋口さんもブログをはじめたが、テーマはやはり、自分の好きな料理中心になった。
「料理の写真やレシピコンテンツの強さは仕事を通して実感していましたし、自分の好きなことでもあるし、だったら自分でもやってみようと思ってはじめました。作って、撮って、ブログにアップして、反応を見てアレンジして。そうしているうちにブログでの反応も増えてきて、仕事をいただくようにもなりましたね」
社会におけるメディアもウェブが中心になってきはじめた2011年。樋口さんは15年務めた会社を辞め、料理研究家としての活動をスタート。その後わずか5、6年で、雑誌に連載を持ち、著書を手がけ、人気インスタグラマーにまでなった。自らの料理好きな部分と、仕事での経験、そしてこだわり続けた写真で、人生ががらりと変わったのである。

  1. 1
  2. 2

この記事をシェアする

おすすめ記事

カメラと世界を旅するからこそ自分らしく生きられる!
カメラと世界を旅するからこそ自分らしく生きられる!
『ただのいぬ。』が証明した「かわいい」を超える犬写真
『ただのいぬ。』が証明した「かわいい」を超える犬写真
親にしかつくれない、世界に一つのギフトがある
親にしかつくれない、世界に一つのギフトがある

  • ミラーレスカメラ
    EOS Kiss M
  • 一眼レフカメラ
    EOS Kiss X9i
  • 一眼レフカメラ
    EOS Kiss X9
  • 一眼レフカメラ
    EOS 9000D
  • ミラーレスカメラ
    EOS M5
  • ミラーレスカメラ
    EOS M6
  • ミラーレスカメラ
    EOS M100
  • コンパクトデジタルカメラ
    G9 X Mark Ⅱ