キヤノンギャラリー2013年版キヤノンカレンダー写真作家 古市 智之写真展:「創世の息吹」Chronicle of 20 years BONIN

本展は、2013年版キヤノンカレンダー写真作家に選定された風景写真家、古市智之氏の作品展です。古市氏は、20年前の夏に初めて訪れた小笠原諸島(別名ボニン諸島)に魅せられ、それ以来毎年のようにこの地に通い撮影を続けてきました。独自の視点で見る人の心に新鮮な感動を伝えることを信条とする古市氏が、20年間撮り続けてきた小笠原の四季折々の光が織りなす風景写真を、本展では30点厳選し展示します。

なお、展示作品はすべてキヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリントします。
また、古市氏が写真撮影を担当した2013年版キヤノンカレンダーも、全作品小笠原諸島で撮影されています。

開催日程

作者メッセージ

1993年の夏、遠くへ行きたいとただそれだけの理由で小笠原にやってきた僕は、まさか20年もこの島と付き合うことになるとは思ってもいませんでした。島の面積は一番大きな父島でさえ千代田区の約2倍、2週間もいればあらかた写真は撮れるだろうとタカをくくっていたのです。

小笠原の自然はそんな25歳の若造の浅薄な考えを超越し、毎日ドラマチックな光を見せてくれました。滞在中めまぐるしく変わる風景は、ある意味小笠原からの挑戦状のようにも見えました。

それ以来、僕は時間を見つけては小笠原に通うようになりました。当時は今ほど規制が厳しいということはなく、大抵の無人島にも上陸できました。キャンプは禁止されていましたが、許可を得た上で漁師小屋に泊まり、一夜を明かしたこともあります。そして少しずつ自分が納得できる写真が撮れるようになってきた頃、小笠原が世界遺産の候補に挙がりました。そのため徐々に規制が厳しくなり、自由に撮影することが難しくなってきたのです。

その後、2011年6月に小笠原は世界自然遺産に正式登録され、来島する人も増えました。現在一部を除いては原則無人島への上陸はできません。父島や母島といった有人島も、大半のルートがガイド同伴を義務付けられ、決められた場所以外は歩けなくなってしまいました。僕のようなリピーターにはあまり歓迎できないことですが、観光客の過剰流入を避け、自然を守るためには仕方のないことなのかもしれません。

この写真展では15年以上前に撮った無人島の写真も展示させていただきました。これらの島へ行き、同じ場所に立つことはもう二度とできないでしょう。そして小笠原の写真を撮り続けて光は自然の息吹なのではないかと思うようになりました。これは小笠原に限ったことではなく、世界中どこでも同じだと思います。20年前初めて小笠原に降り立ち、この島の自然から突きつけられたものは挑戦状などではなく、導きの声だったのだと今は思うのです。

古市 智之講演会開催のご案内

今回展示した作品の解説をはじめ、古市智之氏が20年もの間小笠原で取材を行った際のエピソードなどを講演します。

プロフィール

古市 智之(ふるいち ともゆき)

1967年 東京都生まれ
日本写真芸術専門学校在学中より写真家・竹内敏信氏の助手を5年間務めた後、新聞社の嘱託カメラマンとなる。新聞本紙、週刊誌グラビアなどの撮影を担当。人物からルポルタージュ、テーブルフォトまで幅広く撮影をこなすが、自然への思い断ちがたく、40歳を機に風景写真の道へ。命のめぐりや四季のめぐり、また被写体とのめぐり合わせなどを大切にしながら撮影を続けている。
2013年度キヤノンカレンダー作家。
JPS(日本写真家協会)会員。

著作権について
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