キヤノンギャラリー2014年版キヤノンカレンダー展 森 武史写真展:Originating Trail こころの道

2014年版キヤノンカレンダー写真作家に選定された、写真家 森 武史氏によるカレンダー作品の写真展です。20年にわたり伊勢・熊野・吉野・大峯・高野山といった聖地を撮り続け、紀伊半島の歴史や物語を深く理解してきた森氏が、幾度も幾度も歩いて通い、捉えることができた「こころの道」をお楽しみください。
なお、展示作品はすべてキヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリントします。

開催日程 会場
2013年12月25日(水)~2014年2月7日(金) オープンギャラリー(品川)

講演会開催のご案内

今回展示した作品の解説をはじめ、森 武史氏が20年もの間伊勢・熊野・高野山などで取材を行った際のエピソードなどを講演します。

作者メッセージ

伊勢・熊野・吉野・大峯・高野山などの聖地が点在する紀伊半島。深い山々や森に囲まれて、自然とともに固有の文化を形成してきました。その聖地を結ぶ「参詣道」熊野古道は、重々たる山々を貫き延々と続いており、古く都や各地から色々な想いを胸に人々が訪れてきました。或る人は信仰のため、また或る人は人生の最期の地として古道を歩き熊野を目指したのでしょう。熊野古道の苔むした石畳に立つと、その昔に想いを持って歩き続けた旅人の鼓動や息づかいが、深い森の木々に共鳴し、こころの奥にまで伝わってきます。
2011年3月に東日本大震災が起こり、9月には紀伊半島で大水害がありました。この未曾有の自然災害は紀伊半島の各地にも甚大な被害の爪痕を残しています。山々を縫うように走る生活道は、あちこちで寸断され、長い年月が作り上げた美しい森は無惨な姿となってしまいました。
私はカレンダーの撮影地に、この災害の地である紀伊半島と、その地を貫く熊野古道を選びました。そして復興に向けて、ゆっくりと歩きだす人々のチカラを感じながら一年間撮影をしました。ある時は、車で1時間の撮影予定地への林道が災害で通れず、幾つもの山々を越えて徒歩で半日かかって行ったりしたこともありました。また朝の神々しい森の撮影で、霧が深過ぎて光が届かず、意地になってひと月通ったことも今は思い出となっています。たまに下山して話す里の人々の言葉には、厳しい自然に暮らす人の持つ優しさが感じられ、反対に私がチカラをもらって山へ戻ることも多々ありました。
紀伊半島の聖地には深い深い歴史と物語があります。幾度もの厳しい経験を基に歩み続ける人々の住むこの地には、決して派手ではないが、こころに染み入る凛とした自然を見ることができます。
このカレンダーのテーマは「自然との共生」です。そしてこのテーマは、自然の中に生かされている我々の傲りを自覚し、自然への回帰を呼びかけているのではないでしょうか。
今回のカレンダー作品は、現代人が忘れかけている大自然に対しての畏敬の念、感謝の気持ちや祈りという「自然と人」との関係を、すこし立ち止まって考えるきっかけとなればと考えます。

プロフィール

森 武史(もり たけし)

1957年
三重県玉城町生まれ
1980年
大阪芸術大学卒業
1994年
印刷会社よりフリーカメラマンとして独立し紀伊半島の風景を撮り始める。
1999年
熊野古道写真集「くまのみち」発刊
2004年
熊野DVD写真集「祈り天空に満ちて」発売
2006年
鳥羽離島写真集「絶海」発刊
2008~10年
「熊野修験」写真展 パリ・東京・京都・伊勢
2009~14年
伊勢神宮の森を題材とした「神宮の森」常設写真展(伊勢神宮内宮前おはらい町・五十鈴蔵にて)
2013年
「神宮の森」写真集発刊
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