嶋田 忠 写真展:瞬写 ~野生の瞬間を捉える~

ポストカード:嶋田 忠 写真展:瞬写 ~野生の瞬間を捉える~

少年の頃より鳥に興味を持ち、35年にわたり鳥類を中心に撮影を続ける写真家、嶋田忠氏の写真展です。嶋田氏の代表的な作品とも言える、カワセミやアカショウビン、シマフクロウをとらえた写真とともに、近年氏を魅了してやまない、中央アメリカの熱帯に生息するトカゲ「バシリスク」の姿を記録した写真も展示します。
「kingfisher」の英語名を持ち、鮮やかな手際で獲物を狩るカワセミ、夜の闇に紛れて滑空するシマフクロウ、発達した後肢で水面を躍動するバシリスク。綿密な取材と、忍耐強く続けられた観察を経て撮影された動物たちの姿は、肉眼ではとらえきれない貴重な瞬間を切り取ったものばかりです。
なお、展示する53点の作品は、すべてキヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリントします。

開催日程

2008年3月28日(金)~5月7日(水) キヤノンギャラリー S(品川)

作者メッセージ

早いもので、写真家としてスタートしてから35年もたってしまった。振り返ってみると、私は常に、肉眼では捉えられないようなハイスピードや暗闇の世界を、いかに鮮明に写し止めるかということに挑んできた。カワセミやアカショウビンのハンティングは速さとの戦い。シマフクロウは闇へのチャレンジ。これらは皆、出会いの瞬間に震えるような感動をもたらした生きものたちだ。だからこそ、彼らのすべてを、肉眼では見ることのできない世界を、写し止めようという意欲がわいたのである。

バシリスクとの出会いは13年前にさかのぼる。いままで、鳥以外に心を動かされたことなどなかったが、水上を猛スピードで走り抜ける姿を見た瞬間、かつての感動と同じものを覚えた。昼なお暗い中米コスタリカのジャングル。バシリスクの撮影は、ストロボを使用するかフィルム感度を上げなければならない。しかし、ストロボでは背景までカバーすることが難しく、感度を上げれば粒子のざらつきばかりが目立ってしまう。なんとか自然光で撮影ができないものかと、ずっと模索してきた。そんな悩みを解決したのが、高感度でも画質が劣化しないデジタルカメラだった。目で確認できない瞬間を切り取るのは、写真撮影最大の醍醐味である。とくに、連写の高速化が決定的瞬間を捉える確立を飛躍的に高めた。

カワセミは20代、アカショウビンとシマフクロウは30代のフィルム作品、バシリスクは50代後半のデジタル作品である。デジタルカメラの高性能化が、写真に対する意欲をより高めてくれた。60歳を目前にして、今、写真がおもしろくてしょうがない。

講演会

日時 2008年3月29日(土)
会場キヤノン S タワー 3階 キヤノンホール S

プロフィール

嶋田 忠(しまだ ただし)

略歴

1949年埼玉県の農村に生まれる。武蔵野の自然の中で野鳥とともに過ごす。
以降日本大学農獣医学部卒業後、動物雑誌『アニマ』(平凡社)創刊に参加。以後、野鳥を中心に独自の世界を開拓している。
1980年北海道千歳市へ移住。
1993年7年間にわたり、テレビ朝日・ニュースステーション特集「嶋田忠の野生の瞬間」シリーズのため、海外で映像作品を制作。
2000年NHKの自然番組をハイビジョンにて制作中。最近はバシリスクや極楽鳥など、熱帯雨林の生物をデジタルカメラで撮影している。

主な著書および写真集

『カワセミ 清流に翔ぶ』(平凡社 1979)
『ウトナイの鳥』(平凡社 1983)
『鳥 野生の瞬間』(平凡社 1983)
『火の鳥アカショウビン』(平凡社 1985)
『鳥のいる風景』(平凡社 1986)
『炎のカムイ 火の鳥・アカショウビン』(平凡社 1987)
『カムイの夜 シマフクロウ』(平凡社 1988)
『森に生きる』(朝日新聞社 1992)
『闇のカムイ シマフクロウ』(平凡社 1997)
『北の野鳥』(平凡社 1997)
『鳥のいる風景 水と原野』(平凡社 1997) など多数。

受賞

太陽賞、日本写真協会新人賞、日本写真協会年度賞、IBA国際放送広告賞、アメリカ国際映像祭自然部門第一位ゴールドカメラ賞、アジア・テレビ祭自然番組部門最優秀賞など。

所属

日本写真家協会、日本写真協会、日本野鳥の会、日本鳥学会会員。

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