"S"の記憶

35

会期 : 2007.5.17 - 2007.7.2

第35回展 内藤 忠行 
「アフリカン・バイブレーション」

20世紀を代表するジャズの巨匠マイルス・デイビスの奏でるトランペットに触発されて以来、内藤忠行氏は、ジャズに対する独自の解釈や思いを盛り込みながら作品を生み出してきた。 本展では、マイルス・デイビスをはじめとしたジャズ奏者のポートレートのほか、ジャズの源流を生んだ地であるアフリカの風景写真も展示。氏が写した、ジャズの旋律やリズムを想起させるアフリカの風景は、ジャズ奏者の内面に秘められた心象風景を感じさせる。

  • アフリカン・バイブレーション
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作家メッセージ

誰にでも人生の方向を決定づける出会いというものがあるだろう。
私にとってそれはアフリカ系アメリカ人が創ったジャズだった。「なんてかっこいい表現なんだ」。特にマイルス・デイビスのトランペットのセンス、音色、フィーリングは私の未開の鼓膜を震わせた。 自然や生き物たちが好きだった少年の私にジャズは新たな感覚を授けてくれた。
ジャズ喫茶が私の最もふさわしい居場所となり浴びるように何年もジャズを聴き続けているうち、その感覚を映像化したくなり本能的に写真を選び写真家を志した。エモーショナルな演奏に秘められたひたむきな叫びと情熱、本能的優しさ、天才の孤独と狂気、リアルな表面を写しながら目に見えないスピュリチャルな内面や独特な音色を映像化してきた。そして幸運にもジャズの源のアフリカに導かれた。
あこがれの大地は私をこどものように五感を解放してくれた。

足もとから続く地平線、草原をたなびかせ鳥の歌を運ぶ乾いた風、動物たちの美しいいとなみ、不思議な植物たちの色や型、そして動物たちの文様、特にゼブラはプリミティブとモダンをあわせ持ち、不連続に連続するストライプはかげろうとセッションするようにポリリズムを奏で出す。ゼブラは写真的冒険、ジャズ的展開にふさわしいと直感した。
マン・レイ初め、多くの写真家から撮影や暗室テクニック、被写体へのアプローチの仕方を学んだけれど現在に至るまで最も影響を受けたのはジャズを進化させ新たなサウンドを創造し続けたトランペットの詩人、20世紀の天才音楽家、マイルス・デイビスからだ。
どの時代のサウンドも私の琴線にふれ創造へ駆り立てる。
今回の展覧会は私のヒーロー、マイルス・デイビスのオマージュを軸にジャズ、ゼブラそして野生の日常を俳句の感覚を取り入れた組み写真で構成し、キヤノンのプリンターを使用することにより、モノクロとカラー、アナログとデジタルの融合を試みた。

内藤 忠行 (ないとう ただゆき)

1941年
東京生まれ。
1958年
マイルス・デイビスの音色とその表現に憧れ、写真による映像化を目指し、ジャズと写真の本質と精神を学びはじめる。
1964年
ジャズのライブステージを撮りはじめる。
1970年
写真集『日野皓正の世界』(サンケイ新聞社出版局)
1977年
写真集『NABESAN』(泰流社)
1980年
写真集『アフリカの旅』(Photo house OM)
1981年
写真集『地球風俗曼陀羅―浜野安宏ファッションジオグラフィティ』(浜野安宏共著/神戸新聞総合出版センター)が「毎日デザイン賞」受賞。
レコード制作(アコースティックドキュメント)『MASAILAND』・『DRY & WET』・『NIGHT TRIP』(トリオレコード)
1982年
写真集『アフリカの歌』(晶文社)
1985年
レコード・CD制作『TIMELESS』(ソニーレコード)、『Zebra』(MCAレコード)
1988年
写真集『Zebra』(情報センター出版局)
1990年
写真集『SAKURA‐COSM』(池澤夏樹・筒井ともみ共著/スイッチ書籍出版部・扶桑社)
1991年
写真エッセー集『シンクロ・バイブス』(Keita共著/JICC出版局)
1992年
写真集エッセー集『わが心のアフリカ』(Lyall Watson共著・内田美恵翻訳/筑摩書房)
1993年
ビデオ『脳の縞』(Photohouse OM)
1996年
CD-ROM『ZEBRA FANTASY』(ハートランド)
1997年
ハイビジョン作品監督『The Song of Africa』(ソニー)
1998年
CD-ROM『京の庭』(デジタローグ)が「ニューヨークADCニューメディア部門銀賞」受賞。
写真エッセー集『宇宙のかたち―日本の庭』(世界文化社)
2000年
CD-ROM『マンダラ・コスモロジー』(デジタローグ)が「ニューヨークADC銀賞」受賞。
2001年
デジタルビデオ作品『Zebra』をデジタル・フィルム・フェスティバル「RESFEST 2001」に出展。
2002年
『満月に、祭りを コズミック・ダイアリー2003』(柳瀬宏秀共著/たま出版)
2003年
写真エッセー集『色はことのは』(末永蒼生共著/幻冬舎)
2005年
写真集『ブルー・ロータス』(評言社)
2007年
写真エッセー集『日本の庭』(再販/世界文化社)

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