導入事例|日本アート精版株式会社(3/4)

大幅なコストダウンと色安定性の両立を実現! imagePROGRAFシリーズを軸にした インクジェットプルーフワークフロー

DDCPの弱点を解消するインクジェットプリンターのメリットとは?

2005年当時の日本アート精版におけるプルーフの主力機とえいばインクジェットプリンターではなくDDCP(感材を露光して現像するケミカルプルーファー)が一般的。「プルーフ=DDCP」というイメージも強く、インクジェットプリンターはプルーファーとしての認知度が低かった。

写真:DDCPプリント出力サンプル左がオフセット印刷、右がiPF8300Sによるもの。木村啓一社長によれば「まだグレーバランスの調整に満足できていない」そうだが、これは同社の要求レベルが高いことから。実際には両者は△E3以内であり、プルーフとして信頼できる実用上十分な色再現性が実現されている。

「DDCPの良いところは、網点出力で事前にモアレのチェックができること。一方で、印刷の色を忠実に再現できているかというと、DDCPでは特殊な感材を現像して色再現を行うため、現像液などの管理状態によって色再現にブレが生じ、これを解消しようとすると微細な機械管理を行う必要がありました。そのため、インクジェットプリンターのほうが素直に色を出せるのではと考え、先に導入していたW8400をプルーファーとして使う機会が徐々に増えていったんです。プレート出力と同じデータを同じ色で出す、そんなシンプルな要望に応えてくれたのがインクジェットプリンターでした」(木村啓一代表取締役社長)

DDCPの使用率が下がった理由には、色再現性の不安定さに加え、ランニングコストの高さもあったそうだ。DDCPは、感材そのものがインクジェットプリンターに比べて約6倍も高く、クライアント用はもちろん社内確認用に何度も出力を繰り返すとコストが割に合わない。それに、現像液などの管理のため電源を常に入れておく必要があり、そのコストも計上しなければならない。何より出力スピードはインクジェットプリンターが勝る。

長く業務で使ってきたからこそ信頼できる imagePROGRAFシリーズを選ぶ

写真:imagePROGRAF出力風景色評価用チャートをiPF8300Sから出力してチェック。プルーフ用紙には色再現性を考慮しSCREEN純正紙を使用。商業印刷が多いため、日本アート精版によるプルーフは1種類の用紙でほぼ賄えるそうだ。ちなみに面付け用途(W8400)では上質紙を使い、コストダウンを図っている。

結局DDCPはほとんど使われなくなり、2011年にiPF8300Sを導入することに合わせ、「自社のプルーフはインクジェットプリンターに統一して、引退してもらおう。インクジェットプルーフ以外の校正方法は外部の協力企業に任せよう」と方針が決定した。iPF8300Sの導入に合わせて、W8400は社内面付け確認用専用機となっている。

「最近では色校正の手法もインクジェットプルーフや平台校正、本機校正と多彩になりましたよね。色校正手法をお客さまが選ぶようになって、DDCPの役割はすでに薄れていたのかもしれません。iPF8300Sを選んだのは、グレーインク搭載により色再現のクオリティが上がっていること、出力速度が向上していることも大きな決め手になりました。まだ体感値ですが、従来機(W8400)に比べて1.5倍以上は速くなったのではないかと感じています。また、W8400は何度かヘッド交換しながら、5年間も大きな色の変化がなく使えてきた。この安定性と耐久性の高さもキヤノン製品の魅力です」(木村啓一代表取締役社長)

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