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開発者に訊く、imagePROGRAF PRO-1000誕生の背景とコンセプト

高画質を
長く維持するために 光学センサー開発 永山正登

― ビジネスユースゆえに意識したスペックはありますか?

ビジネスで使われる限り、安定した品質を長く提供することも重要です。「imagePROGRAF PRO-1000」は、2つのチェック機能を搭載しています。1つ目は、高画質を長期間にわたって維持するための「ノズルリカバリーシステム」。2つ目は、複数のプリンターで印刷を行っても出力した色味をそろえるための「キャリブレーション」です。いずれも、プリントヘッドのノズルに目詰まりが生じていないか、プリンターの個体差や経年変化で出力結果に差が出ていないかを、インクの吐出や出力そのものを光学センサーでチェックし、その結果をインクの吐出に反映させることで補正する機能です。プリントヘッドやプリンターそのものに生じた個体差を自動的に補正するのです。

カラーキャリブレーション ※イメージ図

― かなり高度な技術ですね。

この補正を高い精度で実現するためには、たくさんの課題がありました。その一つが、センサー自体にも個体差があるということです。ただ、これまでの「imagePROGRAF」でも、個体差を最小限にとどめるための技術を培ってきたので、それらをベースにしつつ、新設計のプリントヘッドやメカに対応するセンサーユニットも新規に設計しました。その他、用紙とセンサーの特性に合わせて最も精度が高くなるように紙の挙動をじっと観察するような地道な検討も行いました。

06 すべてを盛り込んでの小型化 メカ機構開発 関野健

― これだけの機能を盛り込んでの設計はかなり難しかったのでは?

いかにサイズを抑えるかはずっと課題でした。まず頭を捻ったのは、インクタンクの位置です。高い生産性を実現するためにも、できるだけ大容量のタンクを搭載したいですから。「PIXUS PRO-1」は本体の両脇にタンクを配置しているのですが、それではA2サイズからかなり広くなってしまいます。それを避けるために、「PIXUS」シリーズで給紙カセットがある部分に置くというアイディアが出てきました。

― 最終的にどうやって小型化を実現させたのですか?

他にも先述のノズルリカバリーシステムやキャリブレーション、さらに空気の吸引力を使って印刷時の用紙の平面性を高めるエアーフィーディングシステムなど、「imagePROGRAF PRO-1000」には、生産性を高めるためのたくさんの機能が盛り込まれています。機能の足し算が続く中で、放っておくと狭い空間の奪い合いになってしまいます。でも解決に近道はなく、高画質、高生産性という求められるゴールを共有して、開発チームが一丸となってゼロから考えることで小型化を実現しました。

本体の振動を抑える高剛性シャーシ

用紙の挙動を抑えるエアーフィーディングシステム

07 機械に命を吹き込むファームウエア