導入事例|日本通運株式会社

引っ越し業界大手である日本通運の東京支店では、企業のオフィス移転サービスで使用する荷札の作成にキヤノンのカラーラベルプリンターを活用。迅速で確実なオフィス移転を実現している。
導入企業リポートムービー
企業移転の需要高い大都市。運搬荷物には機密情報も
日本通運東京支店 三原正彦氏
企業のオフィス移転では膨大な数に上る荷物を新オフィスヘ安全かつ碓実に移動させなければならない。移転には入念な準備と綿密な作業計画が不可欠で、荷物の管理と運搬には多くの作業員が必要になる。
荷物の中には顧客情報や売り上げデータといった機密情報も含まれる。個人情報保護法の施行によリオフィス移転でも情報セキュリティー対策が強化され、これまで以上に慎重な荷物の取り扱いが求められるようになった。
日本通運は長年培ってきた輸送ノウハウを武器に法人向け移転サービスを手がけている。最近では移転業務にとどまらず、移転先の選定から新オフィスの設備工事、レイアウトまで、オフィス空間のトータルソリューションに注力している。東京や横浜などの大都市は特にオフィス移転ニーズが高く、同社東京支店で扱うオフィス移転の件数は同社全体の大半を占める。
カラービットで一括読み込み。新システムで業務効率化
キヤノンのカラーラベルプリンターで印刷された荷札
オフィス移転の際に荷物に貼る荷札。従来の移転業務では事前にバーコードを荷札に印刷し、移転当日は荷物の個数確認や搬送時にバーコードを一つひとつバーコードリーダーでかざして読み取る必要があり、作業に多くの手間と時間がかかっていた。バーコードから分かる情報も行き先や運搬完了という結果だけで、「どの荷物が今、どこにあるのか」といった細かな状況は把握できず、その情報も作業員だけしか分からなかった。
同社ではこのたび業務効率アップのため、新たな荷物管理システムの採用を決めた。これは「カラービット」と呼ばれる自動認識技術と、株式会社トータル・オペレイティング・プロダクト(TOP)が開発したシステム「移転革命」を活用するもので、ラベルの作成にはキヤノンのカラーラベルプリンターを導入した。
カラービットの読み取りポイントでは専用カメラで一括読み込みできる
移転前の準備段階として、まずは移転物品の情報を個数管理システムに入力し、カラービットが印刷された荷札をカラーラベルプリンターで作成後、移転する企業に配送。荷物に荷札を貼って全体の個数を把握し、事前出荷データをサーバーにアップする。
移転当日は搬出・積み込み・荷降ろし・搬入のそれぞれの地点にカラービットの読み取りポイントを設置。作業員は荷物をポイントに通過させることで、専用カメラで荷札に印刷されたカラービットを一括で読み込む。読み込んだ荷物データはサーバー上の事前出荷データと自動的に付け合わされる。
移転個数管理システム「移転革命」により、進捗情報を共有化できる
これにより荷物が1個単位でリアルタイムに追跡でき、その情報は作業員や企業の移転担当者などで共有可能。紛失や誤配送なく荷物を移転先に確実に運べる。運搬記録のデータはサーバー上に残るのでセキュリティー向上につながる。作業の進捗状況の把握も容易なため、作業の「見える化」に大きく寄与する。さらにカラービットは一括読み込みできるので、バーコードのようにバーコードリーダーでいちいち読み取る手間も省ける。同支店の三原正彦部長は「新システムの導入により作業時間は1割程度短縮し、作業人員も大幅に減らすことができた。従来は2週間程度かかっていた荷札の作成も、カラーラベルプリンターの導入により最短1日で作成が可能」と話す。
カラービット
異なる3色の配列により情報を変換するコード。従来のバーコードや2次元コードはゆがみに弱く、形状やサイズに制約があったが、カラービットは色で認識するためさまざまな形状にデザインできる。ネットワークカメラやデジタルカメラで読み取りでき、複数データを一括で認識することも可能だ。
- ※ カラービットは株式会社サトーが販売
| 格納データ量 | 一括読み取り | 読み取り位置検出 | 読み取り環境 | ランニングコスト | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1次元バーコード | ○ | × | × | ◎ | ◎ |
| 2次元コード | ◎ | × | × | ○ | ◎ |
| RFID | ○ | ◎ | × | △ | △ |
| カラービット | △ | ◎ | ◎ | △ | ○ |
一括印刷で重ね印字が不要。高い読み取り精度を実現
キヤノンのカラーラベルプリンターは色やデザインの変更が1枚単位で可能
オフィス移転ではさまざまな部署の荷物を間違いなく運ぶため、部署ごとに色分けしたカラーの荷札が欠かせない。荷札の作成にカラーラベルプリンターを使用すれば、部署ごとの色分けとカラービットの印刷がまとめてできる。従来の荷札作成のようにカラー部分が印刷されたラベル台紙をあらかじめ用意して、バーコードなどをモノクロラベルプリンターで重ね印字する必要がない。何種類ものラベル台紙の在庫を管理する手間も省ける。
数あるカラープリンターの中から同社がキヤノンを選んだ理由として、同氏は「読み取り精度の高さ」を挙げる。
移転作業は基本的に企業の業務時間外に実施することが多く、オフィスの照明が点灯していない週末や夜間といった環境でもラベル読み取りの確実性が求められる。キヤノンのカラーラベルプリンターで出力した荷札はカメラでの読み取り精度が高く、誤認識の防止につながる。
今後の展開として「このシステムを採用している業界唯一という強みを生かして他社とのサービスの差別化を図り、顧客満足向上に努めていきたい」(同氏)と力を込める。
業務効率の向上を実現するキヤノンのカラーラベルプリンターは、今後も大きな期待が寄せられている。
