ニュースリリース

2007年7月27日

写真展開催のご案内
蔵重信隆・本村忠之「鉄道2人展」



キヤノンマーケティングジャパン株式会社(社長:村瀬治男)は、キヤノン S タワー2階オープンギャラリーにおいて、8月17日より蔵重信隆、本村忠之両氏による写真展「鉄道2人展」を開催します。

蔵重信隆「THE LAST WHISTLE OF CHINA STEAM LOCOMOTIVE」 本村忠之「ありがとう・日本の鉄道」
蔵重信隆
「THE LAST WHISTLE OF CHINA
STEAM LOCOMOTIVE」
本村忠之
「ありがとう・日本の鉄道」
 

この件に関するお問い合わせ先

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
キヤノンギャラリー S
TEL 03-6719-9021



■概要

開催期間2007年8月17日(金)~9月19日(水)
開館時間10時~17時30分
休館日日曜日・祝日
会場キヤノン S タワー2階 オープンギャラリー
アクセスJR品川駅港南口より徒歩約8分、京浜急行品川駅より徒歩約10分
入場料無料

■ご案内

本展は、鉄道写真の撮影を長年続けている蔵重信隆、本村忠之両氏による合同作品展です。

蔵重氏は「THE LAST WHISTLE OF CHINA STEAM LOCOMOTIVE」というタイトルの下、現在も中国で活躍する蒸気機関車の写真68点を展示します。かつて中国全土を駆け巡っていた蒸気機関車も、今や一部の炭鉱や製鉄所でしかその姿を目にすることはなくなりました。しかし、急減の途をたどりつつも、蒸気機関車は今も多くの人々の心を魅了し続けています。蒸機を追い続けて40年の蔵重氏による、蒸気機関車の魅力をあらゆる角度からとらえた写真展です。

本村氏は「ありがとう・日本の鉄道」と題して、ここ3~4年の間に日本各地で撮影した鉄道写真を出品します。新幹線「のぞみ」号の最新鋭車両「N700系」を始めとする優等列車の数々、日本の四季折々の風物と見事に調和した鉄道風景、本年廃止となったくりはら田園鉄道や鹿島鉄道の在りし日の走行写真や廃線を惜しむ乗客、鉄道とそれを取り巻く自然や人々とのつながりを感じる57点の写真を展示します。

なお、展示作品はすべてキヤノンの大判インクジェットプリンター「imagePROGRAF」でプリントします。

■蔵重氏メッセージ

蒸気機関車が現役で使用されている国はもう世界では数えるほどしか残っていません。長い間蒸気機関車のメッカだった中国もここ数年の動力現代化で急速にその数は減少し、もはやその運命は風前の灯と言っても過言ではないでしょう。かつて多くのファンの血を沸かせた大陸らしい雄大な風景をバックに赤い動輪の蒸気機関車が驀進するシーンはすでに過去のものとなり、現在の主な活躍舞台は炭鉱や製鉄所などの地味な産業鉄道に限定されます。
しかし風景のスケールが小さくなってもどんなに機関車が薄汚れていても蒸気機関車を使っている鉄道には私たちを引き付ける強い魅力があります。機械と人間との熱いふれあい、力強いドラフト、光と白煙の織り成す情景、鉄道の原風景と言うべきこれらの要素は蒸気機関車でしか創り出せないからです。それでもこうした蒸気機関車を使っている産業鉄道にもひたひたと無煙化の波は迫ってきました。
この国の蒸気機関車がすべて火を落とし歴史の彼方に消え去るまでもう残された時間は余りありません。
今も蒸気機関車を使っている鉄道を求めて中国各地を旅しました。今回「THE LAST WHISTLE OF CHINA STEAM LOCOMOTIVE」と題して展示した作品の大半は原則としてここ1年以内に撮ったもので一部を除き今も現役のものばかりです。この写真展を通じ一人でも多くのファンの方々と現役蒸気機関車の魅力を共有することができれば幸せです。

■本村氏メッセージ

私は時刻表の地図が大好きだ。幼い頃、家族で単身赴任の父のところへ向うための列車案内はいつも自分の役目だった。初めて旅する鉄道、頼りはこの地図と、羅列された列車の時刻のみ、凡その方向と色分けされた駅名で、街の大きさを想像はできるものの、正直いって冒険気分だった。いつだったか、自宅の前橋から赴任先の静岡県富士市へ向うときがあった。通常ならば、高崎から特急「とき」や「あさま」、上野・東京山手線乗換、新幹線「こだま」利用で4時間ほどで到着できる行程を、地図を確認し、最短距離の高崎>(八高線)>八王子>(相模線)>茅ヶ崎>(東海道線)富士の経由を約8時間かけてしまい、母に叱られた覚えがある。しかし、気動車のエンジンの唸る音を聞きながら、車内販売のアイスクリームや冷凍みかんを食べたり、澄んだ川面やのどかな田園風景、緑一面のゴルフ場を眺めたり、とても楽しかった。そして何より驚いたのは、列車交換時に出くわした真っ黒な蒸気機関車だった。
鉄道写真を撮り始めてもうすぐ40年。撮影時に、いつも大切にしていることは、2つ。1つ目 時刻表の地図で抱いた昔の想いや冒険心を持ち続けてシャッターを切ること。そして、2つ目 毎週金曜日の夜の合言葉、いつも「これが最後だから!!」と言いながらも、文句も言わず撮影に出させてくれる、女房子供に感謝の気持ちを忘れないこと。
今回の写真展は、そんな想いを込めて撮影した、ここ3~4年の作品を中心に集めてあります。大人子供を問わず鉄道を愛する大勢の仲間と会社のメンバーや家族に感謝を込めて「ありがとう・日本の鉄道」を、お贈りしたいと思います。

■プロフィール

○蔵重信隆(くらしげ のぶたか)
1948年生まれ。
1967年より蒸気機関車の写真を本格的に撮り始める。
2006年末で長年の会社員生活にピリオドを打つ。
あまり人の行かないマイナーな蒸機鉄道の探訪が好き。

発表作品
羅東森林鉄道(台湾)/SL
シュガーランドの蒸気機関車(フィリピン)/鉄道ファン
カリブの熱い煙(キューバ)/鉄道ファン
水仁線(韓国)/トレイン
山東半島にドイツの面影を見る(中国)/レイル
河北省望白線のC2(中国)/レイル

○本村忠之(もとむら ただゆき)
1958年、群馬県生まれ。
10歳の時、夏休みの写生の宿題で、カメラに収めた上毛電鉄の写真を模写し、先生に注意されたことが鉄道写真のはじまり。以後、SL終焉から現在まで、JRを中心に民鉄や海外鉄道などを撮影。「鉄道ファン/Canonフォトコンテスト」入賞数回。鉄道趣味誌、カレンダーなどに作品や撮影地ガイドなどを掲載。現在、会社員。

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