ニュースリリース

2011年4月13日

EUV露光計測装置の国内独占販売権を取得


キヤノンマーケティングジャパン株式会社(社長:川崎正己、以下キヤノンMJ)は、このほど米国EUV Technology社(社長:Rupert C. Perera)との間で、同社製のEUV露光計測装置の日本国内における独占販売契約を締結し、4月13日より販売を開始します。

EUVマスク 全自動反射率計
EUVマスク
全自動反射率計
EUVレジスト アウトガスモニター
EUVレジスト
アウトガスモニター
  • EUVマスク全自動反射率計 LPR1016
    価格(税別)3億5千万円(販売開始時期:4月13日)
  • EUVレジストアウトガスモニター EUV-PER1314
    価格(税別)2億5千万円(販売開始時期:4月13日)
  • 装置構成により価格は変動します。

13.5ナノ(ナノは10億分の1)メートルという極めて短い波長領域の光を用いたEUV(Extreme Ultraviolet:極紫外線)露光は、回路線幅22ナノメートル世代以降の超微細化を実現する露光技術として現在開発されています。EUV露光は波長が13.5ナノメートルと極めて短いため、レンズを用いた従来の屈折光学系ではなく、多層膜ミラーで構成される反射光学系を利用します。
EUV露光を量産工程で実用化するには、フォトマスク(原板)の欠陥・精度、フォトレジスト(感光剤)の解像度・感度、露光装置光源の出力など3つの大きな課題があり、本装置はこうした市場のニーズに応えるものです。

■EUVマスク全自動反射率計の特長

“EUVマスク全自動反射率計 LPR1016”は、EUV露光用フォトマスクの反射率を自動測定する装置です。材料を何層にも重ねたEUV露光用フォトマスクを、波長精度0.001ナノメートル、反射率精度0.3%以下という高い精度で検査することができます。この分野では世界で初めて商用機として市販された装置で、最先端半導体の研究機関やデバイスメーカーの研究所に導入されています。

■EUVレジストアウトガスモニターの特長

“EUVレジストアウトガスモニター EUV-PER1314”は、EUV露光用フォトレジストのアウトガスを分析する装置です。ウエーハ表面に塗布されたフォトレジストにEUV光を照射すると、光化学反応により微量のガスが発生します。EUV露光はウエーハとミラー光学系が同じ真空チャンバー内にあるため、このガスがミラーの表面を汚染したり粒子を付着させたりして、露光に悪影響を与える可能性があります。EUV光をフォトレジストに照射し発生したアウトガスの成分をガス分析装置で分析したり、サンプルプレートにアウトガスを付着させ表面の汚染を観察することができます。

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