ニュースリリース
2017年1月16日
キヤノン株式会社
キヤノンマーケティングジャパン株式会社

4つの光沢指標を同時に測定し目視検査の数値化・画像化を実現
ハンディーサイズの測定器“表面反射アナライザー RA-532H”を発売


キヤノンは、塗装面や光沢紙などの表面反射状態を評価する4つの指標「光沢度、曇り度、写像性、BRDF」を1つで同時に測定できる、ハンディーサイズの測定器“表面反射アナライザー RA-532H”を2017年4月上旬より発売します。

  • 各指標の説明は、以下のとおりです。
    光沢度:光沢度合いやマット具合を測るのに使います。光の写り込みの明るさを示し、値が高いほど明るくなります。
    曇り度:曇り具合を測るのに使います。値が高いほど白っぽくぼやけており、値が低いほど透明度が高いことを示します。
    写像性:表面に写る像がどれほど鮮明かを示します。値が高いほど、像が鮮明でうねりやゆがみがないことを示します。
    BRDF:Bidirectional Reflectance Distribution Functionの略。光が入射したときに、どの方向にどれだけの光が反射するのかを表します。
RA-532H

発売情報

表面反射アナライザー RA-532H

発売日
2017年4月上旬

おもな特長

新製品“表面反射アナライザー RA-532H”は、表面反射状態を評価する4つの指標「光沢度、曇り度、写像性、BRDF」を同時に測定できる測定器です。フラットパネルディスプレイ用のフィルムや用紙の曇り具合をはじめ、自動車の外装塗装や各種パッケージの光沢感など、さまざまな製品の品質評価・検査において、表面の反射状態の計測に関する多様なニーズに対応します。

4つの光沢指標の同時測定と目視による官能検査の数値化・画像化を実現

4つの光沢指標を1つの測定器で同時に測定できることにより、検査項目による装置の使い分けや検査回数の削減が可能となり、品質評価・検査の現場での利便性と作業効率が向上します。表面反射状態は「人が見た感覚」と密接な関係があり、目視による官能検査が行われることが多い検査・評価項目です。目視で見ていた指標をデジタルデータで数値化・画像化できることで、従事する人の経験や能力にかかわらず判定結果を均一にし、品質の向上に寄与します。

ハンディーサイズの測定器で2次元BRDFの測定を実現

新製品は、BRDFを2次元で測定することが可能です。1次元のBRDFでは単一方向の反射量を測定するのに対し、2次元のBRDFではさまざまな角度の反射量を測定できるため、より表面の状態を判断しやすくなり、理想とする表面状態をより正確に得ることができます。さらに、本体の大きさは約143.5(幅)×57.3(奥行き)×60(高さ)mm、質量は約350gと軽量かつハンディーサイズで、内蔵バッテリーで駆動するため検査時の取り回しが容易です。外部の検査機関に測定を委託することも多いBRDFの測定を自社で行うことが可能となるため、時間とコストの大幅な削減が可能になります。

表面反射に関する測定器の市場動向

表面反射状態の評価や検査は、自動車、電子機器、印刷、材料などさまざまな業界で行われています。これまで評価や検査は目視に頼る部分が多く、従事する人の経験や能力によって結果に差が発生しやすいと言われています。視覚による官能検査をデジタルデータで測定することで、製品の品質のバラつきを抑え、品質の向上に寄与することが期待されます。また、外部機関に委託していた検査を自社で簡単に検査できることで、時間やコストの削減につながることが期待されます。(キヤノン調べ)