ニュースリリース
2017年7月5日
キヤノン株式会社
キヤノンマーケティングジャパン株式会社

自動化が進む生産ラインで多様な部品供給ニーズに対応
3Dマシンビジョン認識ソフトウエアをバージョンアップ


キヤノンは、3Dマシンビジョンシステム3機種、「RV1100」(2014年4月発売)、「RV300」・「RV500」(2015年7月発売)に対応する「3Dマシンビジョン認識ソフトウエア」を7月上旬にVer.2.0.0にバージョンアップします。

RV1100 / RV300 / RV500

おもな特長

3Dマシンビジョンシステムは、センサー部分である3Dマシンビジョンヘッドと認識処理を行う3Dマシンビジョン認識ソフトウエアで構成され、部品の3次元認識が可能です。産業用ロボットと組み合わせることで、生産ラインにおける部品供給工程の自動化を実現します。生産自動化の需要が高まる中、多様な部品やパレットにおけるバラ積み※1ピッキングへの要求が高まっています。今回の認識ソフトウエアのバージョンアップでは、顧客ニーズを反映して適用可能な部品供給工程の拡大やユーザビリティのさらなる向上を図り、生産の自動化と生産性向上に寄与します。

  • ※1 部品が不規則に山積みされた状態

高精度認識が可能な部品とパレット形状・サイズの拡大

薄い板状や光沢性の高い部品など、高精度な3次元認識が可能な部品の範囲が拡大します。また、ロボットのハンドが侵入しやすいコの字型パレットや、これまで計測範囲外であった大きなサイズのパレットにも対応し※2、自動車・自動車部品メーカーや電気機器メーカーなどさまざまな業種の生産ラインで求められる多様な部品供給ニーズに対応します。

  • ※2 7月上旬より発売の「RV1100用計測範囲拡大オプション」(有償)適用時。

ユーザビリティの向上

ロボットが部品をピッキングするためには、事前にピッキングする位置や姿勢を登録する必要があり、これまでは、ロボットを実際に操作して登録を行っていました。今回の認識ソフトウエアのバージョンアップにより、ロボットを操作することなく、PC画面上で登録することが可能となります。また、ユーザーインターフェースの改良も行い、セットアップやシステム運用の容易化や所要時間の削減を実現し、ユーザーの負荷を軽減します。

海外OSへの対応

より多くの国・地域での利用ニーズに応えるため、日本語と英語だけでなく、ドイツ語、フランス語、韓国語、中国語版のWindowsに新たに対応します※3

なお、2017年7月以降に販売する「RV1100」、「RV300」、「RV500」には、標準でVer.2.0.0のソフトウエアを適用します。既に購入済みのお客様へは無償で提供いたします。

  • ※3 対応OSは、Microsoft Windows7 Professional 64 bit SP1、Microsoft Windows7 Professional SP1 for Embedded Systems64bit、Microsoft Windows8.1 Professional 64 bit SP1。

マシンビジョンの市場動向

産業用ロボット向けマシンビジョンの2016年の全世界の市場規模は、約120億円でした。中でも3Dマシンビジョンは、生産ラインの自動化をさらに推進する自動車・自動車部品メーカー、電気機器メーカーなどさまざまな業種からの要望が強く、市場が急速に拡大しています。
キヤノンはこのような市場動向を捉え、今後も高精度且つ高速に3次元認識が可能な製品を投入していきます。(キヤノン調べ)

  • 3Dマシンビジョンおよび2Dマシンビジョン