自由部門(大賞)


祭りの日
井上長純(大阪府)
受賞者の声

この作品は、祭りの終わりに屋上から撒かれる「お菓子」を待つ人々の、直前の表情を撮影したものです。2年越しの撮影で、やっと思いどおりの写真が撮れました。
老後の生き甲斐にしようと思い、写真を始めて10年になります。昨年から新たにチャレンジを始めた、自分でプリントしたモノクロ作品で評価をいただき、うれしさも倍増です。
今回の受賞を励みに、これからも仲間の皆さんとともに、おおいに写真を楽しみたいと思っております。
講評: 人々の表情のよさを画面いっぱいに「自由部門大賞」受賞作品
長倉デジタルカメラで撮られたモノクロ作品が、自由部門大賞に選ばれました。祭りの行事か何かで、上から餅か菓子を投げているのでしょう。それを受け取ろうと待ってる人、手をさしのべている人々の表情がとてもよく出ています。しかもこの作品がすごいのは、写っている人々が誰ひとりとしてカメラのほうを見ていないんですね。全員がひとつの方向を一心に見ている。これだけの顔、表情が一方向を見詰め、ずらりと並んでいる迫力がよく出ています。
人の顔を撮るのは、なかなか勇気がいるものです。僕は人間を撮ることが多い写真家ですが、それは、自分自身を感動させてくれるのは人間だからです。だから人々の顔がこれだけ並んで、それぞれの表情を出している写真の力強さには惹かれました。
吉野モノクロで表現したことが成功しています。カラーだったら人々の服の色などに惑わされてしまったでしょう。モノクロだからストレートに、人々の表情だけに目がいくのでしょうね。


