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くつろぎ感を高めるプラスワンの施策で幅広い世代から安定した集客を実現株式会社イトーヨーカ堂



業種:卸売・小売 | 従業員規模:10,000名以上 | 成果:販売力強化

2015年9月、新宿区西富久地区の大規模再開発プロジェクト「富久クロス」が竣工。ペントテラス1階部分にオープンしたのが、食品館イトーヨーカドー 新宿富久店です。 同店では、初の試みとして従来のイートインスペースとは異なる、店内で買ったものをその場で食べられるカフェコーナーを設置。こだわりのインテリアの中でも特に目を惹くのが、壁面いっぱいのプロジェクションマッピングです。
なぜ、このような演出を実現するに至ったのか。RE部の宮廻氏にお聞きしました。

導入背景集客率アップを目指して新スタイルのカフェの設置を推進

東京メトロ丸ノ内線・新宿御苑駅から徒歩5分、都営新宿線・新宿三丁目駅から徒歩8分という交通至便な立地に、2015年9月オープンしたのが、食品館イトーヨーカドー 新宿富久店。衣食住が揃った従来のGMS(ゼネラルマーチャンダイズストア=総合スーパー)とは一線を画す都市型スーパー事業の第9号店となる同店に、今回、初の試みとして設置されたのが、店内で購入したお弁当やサンドイッチなどを自由に飲食できる他、淹れたてのコーヒー、ピザなどもその場で注文できる“富久Café”です。

「グラスやお皿を貸し出したり、夕方以降はアルコール類も楽しめるなど、従来のイートインスペースとは全く異なる空間を目指しました」と語るのは、RE部の宮廻氏。
気持ちのよい接客や品揃えの豊富さだけでなく、そこにもう一つプラスワンの何かがなければ、なかなかお客さまは呼び込めない今の時代。集客率アップのために考えたのが、食と関連したくつろぎのスペースの提供でした。「キーワードは、サードプレイス。自宅と職場・学校の中間にある憩いの場所という位置付けで、最先端のカフェを視察しにアメリカにも行きました」。壁に本物のレンガを使い、看板などにはエイジング感を出すなど、素材や質感にこだわり、妥協せずに、居心地がよくおしゃれな空間づくりを推進。そんな中、空間演出の目玉にと考えたのが約190インチ(幅約4m)に及ぶ大画面のプロジェクションマッピングでした。

選定理由空間演出の目玉となるクオリティの高いコンテンツに期待

「以前から取引のあったキヤノンさんからプロジェクターの提案があったのですが、ちょうどその頃に動いていたのが今回のプロジェクト。そこでコンテンツも含めて提案をしてほしいとお願いしたところ、お持ちいただいたのがプロジェクションマッピングというアイデアでした。実際にデモをしてもらったところ、数々の実績があるネイキッドさんとのコラボレーションによる映像コンテンツは、随所に見ていて飽きさせない仕掛けがあり、社内でもこれならいけるだろうということになりました」。

イトーヨーカドーでは、実は以前にもプロジェクションマッピングにチャレンジしようとしましたが、納得のいくコンテンツが得られずに断念したことがあったそうです。「壁面の木の絵を活かし、鳥が飛んだり、花が咲いたり、葉っぱが落ちたりという仕掛けをご提案いただきました。居心地が良くお洒落な空間にマッチするコンテンツを選んでいただき、カスタマイズしていきました」。導入したプロジェクターは、WUX6000と短焦点ズームレンズの組み合せ。
「基本、すべてプロにお任せして、コストに見合う中で一番いいものをご提案いただいたので、それでいきましょうと。明るく高画質なのに加え、近距離で投写しても歪みがなく、設置後も手元のリモコン操作で調整できるのが今回の使用条件にはぴったりでした。また、プロジェクター本体の天板を天井の色に合わせて変更。一体感が出るよう、ひと工夫してもらいました」。

導入後の成果幅広い世代で にぎわいを生み会社からも高評価

「時間帯ごとにコンテンツを変えたり、一時間に一回はサプライズで他のコンテンツが流れたりと、非常に目を惹く演出でありながら、なおかつカフェの雰囲気も壊さないご提案をいただいたので、出来栄えとしてはすごく満足しています。お客さまからも、家の近くにこんなにくつろげるスペースができて嬉しい、子供も鳥が飛んだりしてるのを喜んでいるといった声をいただいています。非常にタイトなスケジュールの中、短い期間で本当にいいものをつくってもらえたと思っています」。

午前中は比較的年配の方が多く、ランチタイムは近隣のビジネスパーソン、その波がひと段落すると今度はママさんたちが会話を楽しむような場所になって、夕方、ディナータイムには、またビジネスパーソンの方々が仕事帰りに立ち寄ってお食事を楽しんだりと、時間帯ごとに客層も変われば用途も変わって、まさに狙いどおりの展開になっていきているといいます。「普通のカフェだとメニューが限られていますが、何しろ当店では売り場のすべての商品を選んでいただけるので利用勝手はいいと思いますし、そのあたりも評価していただいていると感じます。会社からも新しいチャレンジに高評価をもらっていますし、こちらで働く従業員たちもお客さまと会話を楽しみながら接客できるのでやりがいがあると言ってくれています」。

今後の展望新たな集客の武器として将来的な横展開も視野に

“富久Café”の今後の展望について尋ねると、「季節ごとに投写する内容を変えてシーズン性も出していきたいと思っています。キヤノンさんと相談しながらコンテンツの見直しをかけられれば」と宮廻氏。また、こうしたカフェスペース自体の展開については、「会社も新しい武器として育てていくと言ってくれています。現在180以上の店舗があって改装もいろいろやっていますし、今後出店していく物件に関しても集客アップのためにこうしたカフェスペースを増やしていこうという話も出ています。海が近い店舗なら魚が泳いでいたっていいし、土地柄ごとにコンテンツの内容を変えていって、あそこはくつろげていいよね、居心地いいよねといっていただける場所をつくって、より楽しいものが提供できればいいのかなと思います」と語ってくれました。集客につながる施策として、今後こうした店舗での活用もますます増えていくであろうプロジェクションマッピング。その一つのモデルケースとして、食品館イトーヨーカドー 新宿富久店の先進的な取り組みに今後も注目です。

株式会社イトーヨーカ堂

事業内容:小売業 関東地方を中心に24都道府県に店舗をもつゼネラルマーチャンダイズストア。 セブン&アイ・ホールディングスの子会社であり中核企業。

所在地:東京都千代田区二番町8番地8

※本記事は取材時(2015年2月)のものです



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