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これからの試作品づくりのカギを握る3Dプリンター株式会社ジャッカル



業種:製造 | 従業員規模:1~49名 | 成果:顧客満足度向上、商品サービスの強化

製品開発のため、試作品づくりが日常的に行われている同社では、従来の切削に代わる方法として、3Dプリンターに着目していた。3Dプリンターの導入により、作業時間の大幅な短縮を実現し材料の無駄も解消した。

導入ポイント

  • 裏返す手間がいらないため、6~7時間で仕上げることができ、一度に2~3個のルアーを同時にプリントアウトできるため、時間の短縮を実現した。
  • 材料をギリギリまで効率よく使うことができ、素材面の無駄が解消された。

導入背景すばやく効率的な試作品作りができない

これまで試作品は切削機でつくっていたが、ベースの素材の大きさによって一度につくれる数に制限があったりと、素早く効率的な試作品づくりができなかった。また、切削機では途中で反転作業をしなくてはならなく、中側を荒削りして仕上げをし、裏返し、また荒削りして、仕上げして・・・といった具合に、1個のルアーに対して1日半ほどの時間が掛かっていた。

導入後の成果3Dプリンターと切削機の使い分けが効率的な試作品づくりの肝

同社では現在、最初は3Dプリンターを使用し、そちらでOKが出たものを切削作業で削り出すという流れで試作品づくりを進めている。
ルアーをつくる場合、何度も試作品をつくり、水槽などで泳がせて悪い点を直したり、重りや部品の位置を変えるというトライ&エラーを繰り返し行う必要がある。
しかし、水槽で泳がせる程度のテストであれば3Dプリンターでつくった試作品でも十分耐えられるため、そこまで問題ない段階まで進んでから切削機を使うことで、大幅な時間短縮につながるのである。
1個の完成品に至るまでにつくられる試作品は、およそ10~20個。
3Dプリンターの場合、切削機と違って複数個を同時にプリントアウトできるため、同日開催される複数の展示会に持ち込んで、幅広くプロモーション活動を行いたいような場合にも有効利用が期待されている。

今後の展望強度のある素材の使用など今後のさらなる発展に期待

その他の良い点として、藤松氏は「3Dプリンターはプリントアウトできる解像度がかなり高いので、切削機よりも細かい作業ができるんですよね」と仕上がりの美しさについても語ってくれた。
切削機は刃物の先端の太さに制限があるのに加え、当然刃物は次第に劣化してしまうため、どうしても出来上がりに誤差が出てしまうのだという。
続けて今後の課題について「実釣に耐えられるだけの強度ある素材が出てくれば、言うことはないのですが・・・」と語る藤松氏。
より高い解像度で、よりスピーディーにプリントアウトするために、近々よりグレードの高い機械の導入も検討しているとのことである。

株式会社ジャッカル

所在地:滋賀県大津市真野5丁目22番地7号

※本記事は取材時(2015年6月)のものです



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