キヤノン3Dソリューションフェア2016 イベントレポート

キヤノン3Dソリューションフェア2016 ものづくりをささえる3D技術の活用 イベントレポート 2016年5月19日(木)開催

2016年5月19日(木)、キヤノン Sタワーにて「キヤノン3Dソリューションフェア2016」を開催しました。
ますます可能性が広がる3Dプリンターを取り巻く環境を念頭に、パーソナルからプロダクション分野まで、多岐に亘る関連製品や先端技術、そして運用ノウハウなどを、セミナーと展示会の両面でご案内しました。
個別申し込みがあった参加者には、3Dプリンター後処理見学ツアーを実施。多くの方にご参加いただきました。

キヤノン3Dソリューションフェア会場

ものづくりをささえる最新の3D技術を、事例を踏まえてご紹介

セミナー1:~3DCAD 市場について~ Vectorworks の有効性と未来について

エーアンドエー株式会社 代表取締役社長 川瀬 英一氏

セッションに登壇した川瀬氏は、「最適化した3Dコンテンツを制作するにあたり、3DCADソフトウエアの機能にまず着目すべき」と冒頭に語った。
3DCADは、コンピューター上のバーチャルな空間に3Dモデルを作成し、視覚化できるだけではない。作成した3Dモデルに、高さや奥行き、形状、色や質量といったメタ情報を取り込むことができる。そのため、グラフィックソフトでは不可能な、正確な図面の作成と他のソフトや3Dプリンター、工作機械などと連携するためにさまざまな中間ファイルを生成できる点が大きな特長である。加えて3DCADは3D モデルを作成してからクライアントと打ち合わせを行い、最終的な確認を終えた後に図面を起こすことができる。このため、モデルを作ってから紙図面の誤差や間違いに気づくミスや手戻りがなくなり、工程の効率化や品質向上に結びつく。
こうした3DCAD の特長をビジネスの観点から見ると、

  • (1)より具体的で説得力のあるプレゼンテーションが可能
  • (2)デザインの品質向上
  • (3)人件費・物流費の削減
  • (4)リードタイムの短縮

といったメリットが挙げられる。川瀬氏はエーアンドエーが日本総代理店として提供するVectorworksも、これらの3DCAD のアドバンテージを備え、長い歴史とグローバルでの導入実績を誇る汎用2次元・3次元 CAD製品であると紹介した。

セミナー3:3Dプリンター市場の現状とトポロジー最適化について

株式会社スリーディー・システムズ・ジャパン 3Dプリンター事業本部長 宇野 博氏

3Dプリンター市場の現状とトポロジー最適化について セミナー画像

宇野氏はまず3Dプリンターの、

  • (1)積層造形が従来の切削に比べて材料が節約できる
  • (2)どんな複雑な形状でも作れるという優位性がある

ということに触れ、「このアドバンテージを生かして、多様化する消費者ニーズに合わせた生産体制を構築できる」と、これからのものづくりの方向性を示唆した。機能性とデザインの融合や市場ニーズに合わせたカスタマイズが、3D プリンターであればより簡単かつ迅速に、しかも省コストで可能になるというものだ。
こうした新しいものづくり体制を構築する上で、3Dプリンターには次の3つの改善効果が期待できる。

  • (1)デザインの改善:複雑な形状でも作成できる
  • (2)製作プロセスの改善:製作の内製化が実現する
  • (3)コミュニケーションの改善:精密なモデルをもとにミスのない打ち合わせ、確認ができる。

これらの優位性を背景に3Dプリンター市場が急速な成長を続ける中、形状生成ツール「INSPIRE」を用いたトポロジー最適化を紹介。これは製品や部品の設計工程で必要/不必要な部分を計算によって割り出し、軽量化や開発期間短縮、コスト削減などの面で最適化を実現する技術である。この技術により、既存のCAD製品では不可能だった設計プロセスの初期段階の思考プロセスを具現化する機能が、製品に新しい発想と提案力をもたらすことをアピールした。

最新の3Dソリューションを展示

現物から3D-CADデータを作成!
高速リバースエンジニアリングソリューション

Artec 3DScanner + Geomagic Design X

Artec 3D Scanner は専門知識のない方でも簡単に使えるハンディ型フルカラー3Dスキャナーです。これまでの3D スキャナーは、準備や操作に手間と時間がかかるものでしたが、Artec 3D Scanner は特別な準備は一切不要。スキャンしたい部品に光を当てていくだけで、1秒間に最大16フレームの高速スキャンが可能。スキャン後のデータ処理も半自動で行われデータが出力されるため、Geomagic Design Xでのリバースモデリングをすばやく開始することができます。専門部署へ依頼する手間やコストもなくなり、リバースエンジニアリングの効率が大きくアップします。

3DCAD の有効性は、設計検証シミュレーションがポイント!
設計を変える3D解析検証ソリューション

SOLIDWORKS Simulation

3DCADでは二次元CAD のように図面を引くだけでなく、機能設計までをCAD でしっかりと行うことが求められます。SOLIDWORKS Simulationは、SOLIDWORKSユーザーのために開発された、設計検証ツールです。
3DCAD 内部で実際の荷重強度や振動、疲労破壊、非線形などの問題の検証を設計の初期段階から効率的に行うことが可能です。従来こうした解析は外部の専門家に依頼する必要がありましたが、SOLIDWORKS Simulationを使うことで、設計者自身がシミュレーションから検証、変更・改善まで行うことができるため、大幅な設計品質の向上やコスト改善が容易に実現できます。

ノギスのような手軽さでSOLIDWORKS設計者が使える
3Dスキャニング設計ソリューション

Geomagic Capture for SOLIDWORKS

3DCADで数値化しにくい滑らかな自由曲面を設計する場合、通常はサンプルをデスクサイドにおいてデジタルノギスなどで計りながら行いますが、これは非常に手間と時間を要する作業です。設計支援プラグイン ソフトウエアと3DスキャナーのセットであるGeomagic Capture for SOLIDWORKSであれば、サンプルを3Dスキャナーでキャプチャして、直接SOLIDWORKS内に参考データとして取り込むことが可能です。このデータをベースに作り込むことができるため、作業効率、設計品質ともに向上します。また熟練度の低い若手設計者などでも、参考データをもとにレベルの高い3DCAD 設計ができるようになるのも大きなメリットのひとつです。

大規模点群データを3D図面化
3Dスキャナー&3DCAD連携ソリューション

FARO Laser Scanner & VECTORWORKS

これまで高所や大規模な建築物の撮影およびCADデータ化は、大変手間のかかる作業でした。建築物の場合、撮影や計測の前に足場を組んだり、人手を介して計測する必要があります。この3D スキャナー&3DCAD 連携ソリューションは、レーザースキャナーで計測した空間情報を点群データとして取り込み、点群データの状態のままVECTORWORKSで取り込むことが可能です。人手で計測した数値のCAD データ化には膨大な時間が必要になりますが、このソリューションであれば、たとえば従来3年かかったデータ化作業が一日で完了。このタイプの3D スキャナーとしては世界最小・最軽量の機動性も、計測作業の効率アップに大きく貢献します。

ダイレクト点群取り込み機能がデザイン効果と表現を高める!
美しいレンダリングの建築デザインモデリングソリューション

VECTORWORKS 2016

VECTORWORKSは、汎用 CAD ソフトとして建築設計/土木/舞台照明などあらゆる分野のデザインワークで活用されています。最新バージョンであるVECTORWORKS 2016では点群データの取り込みが可能になり、3Dスキャナーと組み合せて取り込んだデータを高精度かつ高速にCAD データ化してモデルを作成できるようになりました。もちろん、VECTORWORKSの特長である使いやすさも従来通り。直感的に操作できるインターフェースで、“お絵描きソフト”のような手軽さで、すぐに高度な3DCADを扱うことができます。パッケージは最上級バージョンのVECTORWORKS Designerの他、各専門機能向けも含めた5種類から用途に合わせて選ぶことができます。

設計・製造ドキュメントを「早く」「簡単」「安心」に管理
エンジニアリングドキュメント管理システム

FullWEB

製造業におけるドキュメント管理は、製品の構成パーツの詳細な管理が求められます。たとえばある製品のパーツに不具合があった場合、それが他のどの製品に使われているかわからないと、迅速な対応が行えないといった事態が発生します。FullWEBはシンプルな操作性で文章や画像など多様なドキュメントを一元管理し、パーツのトレーサビリティを確実に担保します。集約した情報の検索や、CSV 形式での出力、さらに承認機能を使ったワークフローなども可能で、すでに電気、機械、自動車業界のトップ企業を中心に400社を超える企業で採用されています。

3DCAD 開発データを保守・サービスに有効活用
3DPDF ソリューション

3DPDF ドキュメントとは、 3DのCAD データを変換してPDFに埋め込み、アニメーション情報などを付加したアクティブなドキュメントです。Adobe Readerで閲覧・操作が可能で、専用のビュワーなど特別なソフトを使わずに誰でも簡単にドキュメントを利用できます。また大容量の3DCAD データでも、3DPDF ドキュメント化すると、わずか数メガバイト程度に圧縮できるため、設計データをメール添付で共有するといったことが可能です。これまで3DCADデータは設計分野のみで利用されることがほとんどでしたが、3DPDF ドキュメント化することで、営業や保守部門など社内のさまざまな現場での活用が拡がります。

“設計品質”と“開発スピード”の向上を支援する
技術情報&プロセス管理ソリューション

SpaceFinder

設計・開発業務では、進捗や課題管理はExcel、資料管理はファイルサーバー、申請や報告はメールで行うことが多いですが、情報が散在してしまい、後から欲しい情報を探せなくなることがあります。
SpaceFinderは、こうしたバラバラになりがちな情報をまとめて取出しやすい形で管理することで、過去情報・ナレッジの活用を推進し、業務効率と品質の向上を図るシステムです。システム画面は、業務に合わせてノンプログラミングで自由に作成でき、早期立上げや業務変更への迅速な対応が可能です。ワークフローや文書管理機能などもあり、さまざまな業務で活用いただけます。

軽量化と開発期間短縮でコスト削減に貢献
デザイン/設計/ものづくりを変える形状生成ソリューション

形状生成ツール(トポロジー最適化)solidThinking INSPIRE

トポロジー最適化とは、新たに部品などを設計する時に使用条件や環境を設定すると、その条件に合わせた形を浮かび上がらせると同時に、必要な部分と必要でない部分を示してくれる計算アルゴリズムです。製品設計の最初の段階から最適化された形状のスケッチやアイディアを得られるため、開発の精度や工数の削減、設計効率化が期待できます。実際の応用例としては、航空機に取り付けるセンサーのブラケットをどこまで軽量化できるか、INSPIREを使用して計算。その結果をもとに設計した部品を、3D プリンターで量産している事例があります。

従来の製法では不可能であった部品形状の製造も可能
試作から最終製品まで使える金属プリンター

3DSystems社製ダイレクトメタルプリンター

短納期化や低コスト化など市場の要求が厳しくなる一方で、軽量化、高効率化といった更なる付加価値も製品製造現場では要求されています。従来の切削加工では不可能であった形状の部品製造を可能とする3D プリンターは、今後の製造現場では不可欠となりつつあります。3DSystems社製ダイレクトメタルプリンターは、使用材料を制限しない独自材料供給方式・オープンパラメータ・安全設計・不純物の混入を抑える低酸素濃度環境を提供する事で、新たな価値を生み出す部品作りをサポートしていきます。

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