経営やITにまつわる旬なトピック|Business Sonar

2011年3月に発生した東日本大震災は、津波による被害、さらには計画停電による企業活動の停滞などさまざまな影響をもたらし、あらためて企業の事業継続計画(BCP)やディザスタリカバリ対策への関心が高まっている。また、これらの課題の解決に加えて、多く企業はこの夏の電力使用制限へ向けて、ワークスタイルの見直しを含めた抜本的な対応策を迫られている。
このような状況の中、キヤノンマーケティングジャパングループ(以下、キヤノンMJグループ)ではサーバーの仮想化によって社内ポータルサイトや決裁申請システムなどの情報系ITインフラのサーバーを集約、消費電力量を大幅に削減し、この夏の電力不足に備える計画だ。仮想化技術を活用したサーバー統合、消費電力の削減、またBCP対策の取り組みをモデルケースとして、これからの企業社会に求められるITシステムのあるべき姿について考える。
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震災がもたらした新たな教訓

企業の社会的責任としての環境対策

2010年4月に施行された改正省エネ法に象徴されるように、企業の環境対応に向けた取り組みには、より明確な根拠と実効性が求められるようになっている。その背景には、快適なライフスタイルを実現するための商品やサービスを提供する企業の社会的責任(CSR)と、その影響の大きさについての社会全体の共通認識がある。
こうしたことから、いま多くの企業が持続可能な社会の実現に向けて、消費電力の削減やCO2削減に向けた本格的な取り組みを開始している。キヤノンMJグループにおいても、事業所や物流単位でCO2排出量削減に取り組む一方、商品やITソリューションを通じた環境負荷低減活動を積極的に推進している。
しかし、こうした中で発生した東日本大震災は、日本の社会に大きな衝撃をもたらした。なかでも緊急課題として突きつけられているのが、企業の節電と事業継続計画(BCP)対策だ。震災の影響による電力不足は2011年の夏から秋にかけてピークに達するといわれ、政府は東京電力、東北電力の管内における電力使用量を昨年比で15%削減する節電目標を発表し、企業に具体的な対応策を求めている。

事業継続に欠かせないITのディザスタリカバリ(DR)

多くの業務がITに依存する現在、システムの障害が事業の継続に大きな影響を及ぼすことは明らかである。これまでもシステム障害に備え、DRサイトを使った復旧対策を実施してきた企業はあるものの、これほどの大規模災害を想定した訓練を行ってきた企業は多くない。ましてや本番環境でのテストを試みている企業はごくわずかだろう。このことが現実となったいま、企業にとってのBCP対策は急務となっている。 とはいえ、事業の変化に応じて拡張を繰り返し、複雑化したITシステムは、DRサイトへの移行においても大きな困難が伴う。そこで期待がかけられているのがサーバーの仮想化技術。これまではサーバーの集約によるコスト削減や効率的なリソース活用といった観点で語られることが多かった仮想化技術が、BCP対策を支える重要な手段としてあらためてクローズアップされている。


コスト削減を狙った仮想化プロジェクト


index

「グループ22社が利用するサーバーを仮想化することで、消費電力量を大幅に削減しました。」

キヤノンMJグループのサーバー仮想化にみる事業継続計画(BCP)と節電対策

仮想化プロジェクトメンバー

古川 宗徳

古川 宗徳

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
IT本部 ITインフラ部
ネットワークインフラ課
コンピュータインフラ第一課  課長

平野 雅和

平野 雅和

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
IT本部 ITインフラ部
ネットワークインフラ課
コンピュータインフラ第一課  チーフ

深澤 誠司

深澤 誠司

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
IT本部 ITインフラ部
コンピュータインフラ第一課  主任




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