日本の新しい写真館

14 北海道函館市 キダチ写真館

その1枚に、すべてを尽くす。

写真の価値を高めるために、撮影からプリント、製本に至るまでのプロセスを、専任のスペシャリストが担うことで、妥協することなくクオリティを高めいてく。そうした姿勢を貫いてきた函館のキダチ写真館が、東京・六本木に新たな拠点「タイザストリングス」を開設した。その想いを木立泰史常務に伺った。

 
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最先端が集まる東京から、自分たちの文化を発信したい。

キダチ写真館は1920年に創業。函館で一世紀近い歴史をもつ同社が大切に受け継いできたのは「守るのではなく、挑み続ける」という精神だ。「例えば、写真館といえばスタジオで撮るのが当たり前だった頃からロケーション撮影を商品として取り入れたり、また動画の撮影も30数年前から行ってきました。時代、時代で、その時の先端をいく提案をする。それと同時に、写真一枚一枚の質感には徹底的にこだわる。その積み重ねがキダチ写真館らしさとなり、お客さまに選ばれているのだと思います」と木立氏。そして2011年、同社は東京・六本木から新たな挑戦を始めた。「僕たちだから創造できる文化、すなわち新しいスタイルのポートレートを日本の中心から発信していきたい。そんな想いで『タイザストリングス』をつくったのです」。

ポートレートを極めるためのスタジオ。

都心にありながら、豊かな緑に包まれている。「タイザストリングス」は、六本木駅から約5分、ミッドタウン・ガーデンのすぐ隣りに位置している。ここに木立氏はどんな写真館をつくりたいと考えたのだろうか。「いま、写真館はハウススタジオのように造りの凝った写真館が増えていて、それはお客さまにも喜ばれていると思います。しかし、僕たちはそれとは違う方向で写真のクオリティを追求したいと考えました。背景に関係なく、お客さまの表情だったり、写真としての美しさ、かっこよさを追求できるスタジオにしたい。だからホリゾントを基調に、ライティングにこだわった撮影ができる、シンプルなスタジオにしたのです」と木立氏は語る。

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スタジオフロアは200㎡、天井高は5mを確保。

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シンプルな設計で高質感を追求。

自分が欲しい写真を撮り提案する。

木立氏がライティングにこだわる理由がある。「写真館の写真はこういうライティングをすべき、そういった常識にとらわれず、自由なライティングで撮影したい。なぜかといえば、僕たちは僕たち自身が欲しいなと思える写真を撮って、提案したいと思っているからなんです。お客さまが家族の写真を飾らないのは、いわゆる型通りの記念写真は飾りたくないからだと思う。だから、いい意味でお客さまの想像を裏切る、アートを提供したいんです」と木立氏。そうした提案はお客さまにも理解されている。様々なライティングで何枚も撮影した中から、「ほとんど顔の写っていないシルエットの写真」を選ばれる方もいるそうだ。クリエイティビティにこだわる同社では、EOS-1Ds Mark ⅢとEOS 5D MarkⅡを使い分けている。「RAWデータがいかにきれいに撮れるかということでキヤノンを選んでいますので、機材もそこを重視しながら、撮影する内容や表現したいテイストに合わせて使い分けています」。

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株式会社キダチ写真館

1920年創業。2008年より、東京進出。翌2009年、横浜事業所を開設。2011年、東京・六本木に「タイザストリングス」を函館の本店に次ぐフラッグシップスタジオとしてオープン。現在に至る。
URL:http://kidachi-photo.com/
(キダチ写真館のサイトへ)
URL:http://tiethestrings.com/
(タイザストリングスのサイトへ)

写真:株式会社キダチ写真館

写真は、函館の本店

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