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ファッション撮影で、最新のクリップオンストロボを試す。New Photography Style

スピードライト EL-1 × 曽根将樹氏 Theme: ファッション撮影で、最新のクリップオンストロボを試す。

スピードライト EL-1 × 曽根将樹氏

スピードライト EL-1は、発光量の安定性や連続発光性能を高めたクリップオンストロボの新フラッグシップ機です。微小発光領域を拡大し、最小1/8192での繊細な光の表現を可能に。
また、キヤノンの外部ストロボとして初めてリチウムイオンバッテリーを搭載しています。
その性能について、ファッション撮影をはじめ幅広いジャンルで活躍するフォトグラファー曽根将樹氏(株式会社ピースモンキー/東京都世田谷区)にお話を伺いました。

高速チャージで連続発光。ストレスなく、リズムよく撮影。

━ スピードライト EL-1の使用感について教えてください。

僕が人物撮影でクリップオンを使うときは若い雑誌が多い。勢いを大切にしたいからです。ただノリで撮りたいときにシャッターを速くしても、発光の間があるとストレスになる。スピードライト EL-1はそういうことがない。チャージ時間は約0.9秒ですか。速いですよね。短い発光間隔で連続発光できるから、ストレスなくリズムよく撮れます。
大容量のリチウムイオンバッテリーもいいですね。先日、雑誌JJの表紙撮影のときにスピードライト EL-1を使用しました。グループだったので全員を撮ったのですが、電池がよく持つなと思いました。従来の乾電池式の場合は、その日クリップオンを使用し翌日の撮影でも使用するという場合は、乾電池をその都度新しいものに替えていたので電池の消費量がすごいことに。その点はありがたいですね。

ビューティーの撮影にも最適。メイクの色彩もしっかり表現。

[作例1]EOS R5 + RF50mm F1.2 L IS USM 1/125sec. F5 ISO125 マニュアル発光1/13
モデル:夏嶋イクミ(TENCARAT Plume) ヘアメイク:木部明美(PEACE MONKEY) スタイリスト:井関かおり
「メイクがどのくらい出るかを試してみました」
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[作例2]EOS R5 + RF50mm F1.2 L IS USM 1/8sec. F7.1 ISO100 マニュアル発光1/20
モデル:夏嶋イクミ(TENCARAT Plume) ヘアメイク:木部明美(PEACE MONKEY) スタイリスト:井関かおり
「ビューティーの写真でも遊びができるのは楽しい。どう形にするかはフォトグラファーの技術次第ですね」
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━ 発光量についてはいかがですか。

光量は大きい。安定している。より広くカバーしてくれていると感じます。従来機の感覚だと画像の周囲が落ちているかな、と思ったら落ちていない。隅々まで光が届いているんですね。この作品はフル発光で撮ったもの[作例1]。ビューティーがしっかり撮れるクリップオンだなと思いました。
バック飛ばしにアクリルがあって、一発、別の補助ライトを入れていますが、メインはクリップオンだけで撮影。メイクの色彩が、しっかり出ています。それからE-TTLの正確性も上がっているのではないでしょうか。以前だったら黒い服を撮って次に白い服を撮る場合はかなり調整をかけていましたが、今回は調整が不要でした。

1/8192の微小発光は面白い。表現の幅が拡がる。

[作例3]EOS R5 + RF50mm F1.2 L IS USM 1/20sec. F1.2 ISO200 マニュアル発光1/8192
モデル:夏嶋イクミ(TENCARAT Plume) ヘアメイク:木部明美(PEACE MONKEY) スタイリスト:井関かおり
「最弱の光量で、RFレンズの開放値。真っ暗な中での撮影が、新鮮でした」
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[作例4]EOS R5 + RF50mm F1.2 L IS USM 1/15sec. F1.2 ISO200 マニュアル発光1/8192
モデル:夏嶋イクミ(TENCARAT Plume) ヘアメイク:木部明美(PEACE MONKEY) スタイリスト:井関かおり
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━ 微小発光も試していただいたそうですね。

ええ。ただ最初は「最小で1/8192の繊細な光って、どんな状況で使うのだろう」と思いました。それで今回はあえて暗い状況をつくって撮影してみました[作例3、4]。この玉ボケはクリスマスの電飾。F1.2で撮ると電球は見えず玉ボケしますが、通常のストロボではこの撮影はできない。
玉ボケの状況をつくってコードなどもすべてごまかしたうえで、なおかつキャッチライトもきちんと入って、さらに動きを加え、遊びのニュアンスも出せる。これだけ寄りの写真で表現したいところはちゃんと表現できる。そういう撮影ができるのは、1/8192の微小発光だからと言えます。こんな美しさを創造できるんだという発見がありました。

EOS R5の性能を最大限に活かせるクリップオンストロボ。

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━ 曽根さんにとってクリップオンストロボとは?

クリップオンの魅力は「一発の潔さ」にあると思います。頭の中で描いているものがあっても、その結果は正直シャッターを押すまでわからない。イメージはできていますが、その想像を超えてくるものを創造できるのが魅力です。僕がクリップオンを使うときはブラしたり、ジャンプして撮ったり。モデルには「何してるの?」と思われているかもしれません。
その瞬間瞬間でモデルを見ながらどう撮るかを計算し、自分の目とともにカメラとライトを動かしています。そのときEOS R5には瞳AFがあるから、カメラを覗かずに大胆に動かしても撮れる。スピードライト EL-1は高速での連続発光や微細な光のコントロールで意図に応えてくれる。偶然の産物を狙って撮ることができる。EOS R5の性能を最大限に活かせるクリップオンだと思います。

曽根将樹

曽根将樹(そね まさき)氏

1975年生まれ。福井県出身。1993年主婦の友社スタジオ入社後、瀧瀬徹氏に師事。1998年に独立。ファッション撮影をはじめ人物、広告、商品撮影、動画撮影など幅広いジャンルで活躍しタレントからの指名も絶えない。2007年カメラマン、ヘアメイク、スタイリストらが所属するマネージメント会社として株式会社ピースモンキーを設立。2012年にはスタジオ事業のStudio Neo Projectを立ち上げた。

URL:http://www.p-monkey.com/top/
(株式会社ピースモンキーのサイトへ)

URL:http://studioneoproject.com/
(Studio Neo Projectのサイトへ)