導入事例キヤノンマーケティングジャパンの導入効果

キヤノンマーケティングジャパン株式会社では、コミュニケーションの円滑化と生産性の向上とコスト削減を目的として2007年より本社および、全国の支店・営業所50カ所に「Polycom HDX シリーズ」及び「Polycom VSX シリーズ」を導入しました。ビデオ会議システム導入による大幅なコストダウンの事例をご紹介いたします。
導入の背景
専門知識の学習など、会議にかかわる移動時間が大きな課題に
複合機やプリンターなどのビジネスソリューションをはじめ、コンシューマ機器や産業機器など広範な製品・サービスを提供するキヤノンマーケティングジャパンでは顧客との接点に立ち、顧客の課題解決に向けて、「くらし、しごと、社会」のあらゆる領域で、人の創造力を支援するソリューションを提案している。オフィスライブツアーもその1 つだ。お客さまに当社の仕事の進め方を見学してもらう中で、課題解決のヒントを得ていただく狙いがあります。しかし、課題を解決するソリューションを提案する上で、これまでさまざまな課題があったのです。」(総務企画課・課長)
キヤノンマーケティングジャパンでは本社をはじめ、支店・営業所を全国に50 カ所展開する。地方の営業所の場合、専門知識が必要な製品分野について顧客対応が困難なこともあったという。ネットワーク対応の複合機など製品の高機能化とともに、顧客に接する営業所の担当者には高度な専門知識が要求される。そのため、営業エリアを統括する支店に営業所の担当者が集まり、支店のスペシャリストが専門知識を指導したり、新製品のプレゼンテーションなどを行うための会議を頻繁に行ってきた。しかし、会議のための移動時間が大きな問題になっていた。例えば、「宮崎営業所の担当者が福岡支店の会議に参加するにも、移動時間を含めると1 日仕事になってしまいます。そのため、会議をしたいのに、移動時間の制約から会議ができない状況も生まれていたのです」。特に、九州や北海道など遠隔地の営業所から解決策を求める声が高まっており、「遠隔地とのコミュニケーションを円滑にして生産性を高めることや、遠隔での営業支援体制の構築、拠点の顧客接点の強化などを目指して、ビデオ会議導入の検討を開始したのです。」(総務企画課・課長)
導入決定のポイント
社員がビデオ会議のメリットを実感できる高品質な映像と音声
ビデオ会議システム利用効果(例:商品企画部門)。
キヤノンマーケティングジャパンでは、従来から本社、支店にポリコムのビデオ会議を導入、定例の部長会議などに活用してきた。また、ソリューションとしてポリコム製品を扱っており、社内・ショールームにデモ環境を用意しているが、会議室に常設せず、使うたびに会議室にビデオ会議システムを会議室に持ち込んで運用していたため、セットアップに手間がかかることや、通信方式としてISDN 接続を採用していたため、限られた速度でしか通信できず、映像品質に不満があったなど、業務で積極的に活用するまでには至っていなかったという。
そこで、総務企画課を中心に新たなビデオ会議システム導入の検討を重ねていたとき、「当社のトップが展示会でPolycom HDX シリーズのデモを見て、高品質な映像に目が留まったのです。ポリコムは従来から音声品質で定評があります。トップの後押しもあり、映像と音声の両面から高い品質を得られるPolycom HDX とPolycom VSX の導入を決定したのです。」
2008 年7 月から本社をはじめ、すべての支店、営業所にビデオ会議システムを順次、導入。10月から本格稼働を開始した。その導入効果は随所に現われている。例えば、従来、本社・支店に集まって行っていた新製品のプレゼンテーションや販売推進会議などにビデオ会議を活用することで「移動時間をなくし、会議終了後、会議参加者は直ちに他の業務に着手することができます」。 また、これまで営業所の担当者全員が一度に学習会に参加するのは困難なため、支店では数回に分けて学習会を行うこともあった。各営業所にビデオ会議システムを導入後、支店の担当者は1回の説明で済むため、時間を有効利用できる。ビデオ会議導入の目的として、よく交通費などのコスト削減が挙げられるが、「今回の導入に際し、特にコスト削減は意識しませんでした。移動時間の削減による業務の効率化、生産性の向上が大きな目的であり、社員が高品質なビデオ会議のメリットを実感することで活用が促進され、その結果、コスト削減にもなると判断したからです」と、岩城は導入ポイントを説明する。
実際の運用状況
専用ネットワークの構築とともにLPR機能で快適な環境を整備
キヤノンマーケティングジャパンでは、Polycom HDX 7000 を22 台、Polycom HDX 8000 を2 台、PolycomVSX 6000 を58 台、計82 台を導入。本社で各フロアの会議室にHDX 7000、HDX 8000、VSX 6000 を合わせ24台導入。支店にHDX 7000、営業所にVSX 6000 を導入している。

年2回の期初会議だけで初期投資費用を回収した。
従来、社内の基幹ネットワーク上にビデオ会議を載せていたため、他のシステムのトラフィックの影響でビデオ会議の品質が低下することもあったという。そのため、今回はビデオ会議専用のネットワークを構築。高速・広帯域のネットワークの利用とともに、冗長パケットを送ることでパケットロス時の映像・音声を修復するポリコムのLPR(Lost Packet Recovery) 機能を活用。高品質な映像と音声で快適なビデオ会議が行える環境を整備している。
従来は、会議室にビデオ会議システムを持ち込み、ネットワークに接続するといった手間がかかっていた。今回、会議室に常設することで接続の手間もかからず、気軽に活用できる。多地点接続装置を利用する会議の予約は総務企画課で一括管理。「30 拠点を結ぶビデオ会議でもスムーズに行えます。予約状況を見ても、毎日、どこかの部署で多地点会議を行っており、管轄外の1 対1 のビデオ会議を含めると、相当な件数に上るはずです。」

ビデオ会議の有用性を社内に示す狙いもあり、総務企画課では率先して活用。「ビデオ会議を見学に訪れる社員たちは、鮮明な映像に驚いています。実際、本社と幕張事業所、埼玉営業所を結ぶ総務企画課の定例会議では、あたかも相手が目の前にいるかのように打ち合わせが行えます。1 度ビデオ会議を使ったら手放せないという感想も多く、業務に欠かせないビジネスツールになっています」。ビデオ会議の導入後、無駄な会話がなくなるなど、会議の時間短縮にも役立っているという。
今後の展望
ビデオ会議の活用で経営方針を迅速に伝達
同社では、期初に経営方針を社員に説明するため役員が全拠点を訪問している。その移動時間や負荷も膨大になるため、今後、ビデオ会議の活用を視野に入れる。「役員が支店で経営方針を説明し、営業所の社員がビデオ会議で参加するといった形態も考えられます。これにより、移動時間の削減はもちろん、スピーディに経営方針や役員の意思を伝えられます」。
また、業務の都合で会議に参加できない社員もいる。そのため、会議を録画・配信するレコーディングソリューションの導入も検討する考えだ。さらに、グループ会社のビデオ会議導入を推進し、情報共有やコミュニケーションの活発化に役立てる計画もある。キヤノンマーケティングジャパンでは、自社でのビデオ会議の活用事例を通じ、顧客企業に最適なビデオ会議ソリューションを提案している。
- ※本文は、ポリコムジャパン株式会社作製の記事を元にキヤノンマーケティングジャパン株式会社で加筆・修正したものになります。
システム構成

導入初期費用とランニングコスト
- ハードウエア(導入初期費用)
- 総額 約90,000,000円
- ネットワーク(ランニングコスト)
- 前者の総回線費用(総額)約1,700,000円※
- ※1拠点あたりの回線費用(月額平均)約20,000円