奥深き京都のもうひとつの顔
京都市内から、車・鉄道で約2時間半。“海の京都”と呼ばれるエリアに京丹後はある。京都府最北部に位置し日本海側に面した丹後半島は、古代には大陸との交流の窓口として栄え、浦島太郎や羽衣伝説のルーツともされるなど、多くの神話や伝説が残る場所。久美浜湾から続く起伏や変化に富んだ地形の海岸線には、柱状節理の岩の塊「立岩」、屏風を立てたように見える「屏風岩」などの奇岩が連なり、「夕陽100選」にも選ばれた夕日ヶ浦、海へと続くかのような400枚の棚田が美しい「袖志の棚田」といった絶景スポットが点在。
食の宝庫としても知られ、冬には間人蟹(たいざがに)やカキなど、この地ならではの海の幸を味わえ、これらを目当てに多くの観光客が訪れる。農作物も豊富で寒暖差の大きい気候と良質な土壌、きれいな水に育まれた特Aランクの「丹後産コシヒカリ」は、京都の有名料亭でも使われるほど。郷土料理の、鯖のそぼろを使った「丹後のばら寿司」は見た目にも華やかな、この土地ならではの味覚。海と山と温泉、地元の食材を使ったおいしい料理。神社仏閣を巡る京都とはひと味ちがった魅力にあふれている。