非球面ST(Super Toric:スーパートーリック)レンズを採用。中央から周辺にかけて主走査線と副走査線のピント性能を均一化することが可能なため、全読み取り領域でシャープな画像を実現でき、本体の小型化にも貢献しています。さらに9000F Mark IIでは、このSTレンズにより、温度変化によるピント移動量を低減。フィルムの連続スキャン、大量スキャンの際にもピントのずれを抑えるようになり、より安定した画像を得られます。
パーソナル向けスキャナーCanoScan 9000F Mark II
特長

キヤノン独自の光学技術が生み出す高解像度&高速スキャン
9600dpi CCDセンサー搭載
9600dpiの高精細CCDセンサーを搭載し、高解像度スキャンを実現しました。
フィルム(4800dpi)をスキャンした時の比較

さらに9600dpi※のフィルムスキャン時には階調を保持したままスキャンする設計により、自分好みの作品づくりが可能です。
- ※フィルムスキャン時のみ可能。9600dpiスキャン時は階調性を重視するため、画像がぼやけた印象となる場合があります。
輝度変化
9600dpiでは、4800dpiに比べスキャン時の階調性が保持されているため、白とびすることなく自然な輝度の分布を示します。


フィルムスキャン時の解像度のめやす
フィルムサイズ | 使用目的 | 解像度 | データ容量 |
---|---|---|---|
35mmフィルム | L判に拡大して印刷する | 約1200dpi | 4.51MB |
A4に拡大して印刷する | 約2400dpi | 24.88MB | |
A3に拡大して印刷する | 約3600dpi~4800dpi | 49.76MB以上 |
STレンズ採用

FAUバックライトモジュール

透過原稿ユニット内にあるFAUバックライトモジュールの開口窓の縮小とLED電流値を上げることにより、フィルムスキャン時におけるスピードが向上しています。
美しさと快適さを実現したフィルムスキャン
多彩なフィルム画像補正機能に対応 FARE(フェアー) LEVEL 3 
ごみ傷除去
赤外光を利用してフィルム上のごみや傷を検出し、除去するまでの複雑な処理を自動的に行います。ハードウエア処理とソフトウエア処理を高レベルで融合させ、画像データをより美しく再現します。
- ※コダクロームフィルム(イーストマンコダック社の登録商標)をご使用の場合、FAREが正しく機能しないこともあります。また、白黒フィルム(ネガ/ポジ)には対応していません。

逆光補正
逆光で撮影されたフィルムも、美しくスキャン。単に画像全体を明るくするのではなく、陰になった人物の顔など、調整が必要な部分の暗さの程度に応じて画像全体の明るさやコントラストを自動的に調整します。

褪色補正
色あせてしまったフィルムや、色かぶりしたフィルムも、独自のソフト処理で色鮮やかに蘇らせます。

粒状感低減
高感度フィルムになるほど目立ちやすい粒状感を、独自のフィルム画像処理機能を搭載したソフトウエア処理で低減し、画像をなめらかにします。
35mmフィルム12コマ連続スキャン

35mmフィルムを、スリーブで最大12コマ(6コマ×2列)、マウントフィルムで最大4コマ、専用のフィルムガイドで一度にスキャンできます。
ブローニーフィルムにも対応

ブローニーフィルムは、6×4.5/6×6/6×7/6×9/6×12サイズなどさまざまなサイズを専用フィルムガイドにセットできます。
- ※マウントフィルムには対応していません。
効果が一覧で確認できる「色調整のパターン表示」

スキャン画像の色合いを調整する際に便利な機能です。プレビュー画像のサムネイルに異なるカラーバランス調整値を与え、同一画面上にパターン化して表示します。サムネイルを見比べながら、好みのカラーバランスが選択できます。(基本モードのみ)
ウォームアップレスで素早くスキャン開始
キヤノンがLiDEシリーズで培った独自の導光体開発技術を応用し、9000F Mark IIの光源に、「高輝度白色LED」を搭載。電源投入後直ちに安定した光量が確保できるので、従来の蛍光ランプで必要だったウォームアップ時間(光源が暖まるまでの時間)が不要になりました。
3色LEDを搭載したLiDEシリーズと同様に、CCDモデルながらウォームアップレスの快速スキャンを実現しています。

白色LED(反射原稿用)

白色LED(フィルム用)
スキャンしたドキュメントを美しく「自動文書補正」
高度な分析処理により、文字/画像/背景などの領域を判定。その領域に対して、それぞれ適した補正を行います。文字はよりはっきりと、画像は階調性を保持したまま美しい読み取りを実現。新聞・雑誌・書類などのスキャンに効果を発揮します。

原稿判別&補正まで簡単「おまかせスキャン」
「AUTO SCANボタン」を押すだけで原稿種類を判別し、その原稿に適した設定でのスキャン、さらにファイルの保存までを自動で実行。ワンタッチですばやくスキャンが行えます。
本体内配線FAUケーブル+内蔵ACアダプター
FAUケーブルを本体内部に配線したことにより、省スペースを実現。さらに外付けAC電源から内蔵ACアダプターに変更したことで、外付けタイプとは違い置き場所を取る必要がなくなり使い勝手の良さに貢献しています。
スキャンデータをクラウドサービス「Evernote」へアップロード
スキャンしたデータを「Evernote」へスムーズにアップロードすることができます。「Evernote」は画像データ内の文字を認識するので、アップロードされたスキャンデータは、テキスト検索であとから簡単に見つけることができます。