EOS C300 Mark II | ワークフロー

多様なワークフローに対応する映像記録

4K内部記録/CFastダブルスロット

キヤノンが新たに開発したビデオフォーマット、XF-AVCを採用。4K撮影時はXF-AVC Intraで29.97p(410Mbps)、2K撮影時はXF-AVC Intraで29.97p(最大225Mbps)、さらに2KおよびFHDは、より扱いやすいLong GOPも選択でき、XF-AVC Long GOPで59.94p(最大50Mbps)をMXFに格納して2枚のCFast 2.0カードに記録できます。またオフライン編集用のProxyを作成し、SDメモリーカードに同時記録することも可能です。

4K RAW出力

EOS C500と同様の4K RAWを出力(29.97pまで)、3G-SDI端子を介して外部ディスプレイDP-V2410への出力や外部レコーダーに記録できます。

Canon Log 3対応

ファームウエアはこちらよりダウンロードください。

Canon Log同様の扱いやすさと広いダイナミックレンジ(1600%/14STOP)を両立。用途によりポスト処理の短縮が可能となります。

図:Canon Log 3

目的に応じて選択できる2種類のLogガンマ

センサーの持つ広いダイナミックレンジを効率よく記録するLogガンマ。EOS C300 Mark IIは800%のダイナミックレンジを確保するCanon Logガンマに加え、より広い1600%のダイナミックレンジを確保するCanon Log 2ガンマを搭載しました。作画意図やポスト処理などのワークフローに応じたLogガンマの選択が可能となっています。

1600%の再現域を持つCanon Log 2

ポストプロダクションでの高度なグレーディング作業を前提とした収録モードです。従来のCanon Logに対してダイナミックレンジを広げるとともに、明部の階調の割り当てを減らし、暗部の階調の割り当てを増やすことで、Log空間の広い領域で均等な出力を得られます。ダイナミックレンジは、ISO100~800選択時で200~1600%と変化し、ベース感度ISO800※以上で1600%(15 STOP相当)を実現。広い領域に明部から暗部まで均等なデータを残しているため、ポスト処理におけるカラーグレーディングなどの自由度が高まります。ネガフィルムに近い特性を持つためフィルムカメラに近い露出操作での撮影が可能です。

  • 暗部の階調性を高めているのでシーンによってノイズを含め、暗部の細かい階調まで表現されます。そのような際は、ノイズリダクション機能で低減するか、ポスト処理での暗部の調整が必要となります。

階調再現性を高めたCanon Log

EOS C500と同様にディテール再現に優れた10bit/12bit Canon Logを採用。ベース感度ISO800以上の感度で800%(12 STOP相当)のダイナミックレンジを確保しています。8bitが256階調なのに比べ、10bitでは1024階調、12bitでは4096階調(理論値)のデータを記録できるため、よりノイズが少なく繊細な暗部の表現が可能になりました。BT.709に近い特性を持つため、Canon Log 2に比べるとポスト処理が比較的容易となります。また、暗部のS/NはCanon Log 2に比べると良好です。

特長 Canon Log Canon Log 2
ダイナミックレンジ 800% 1600%
ガンマ特性

BT.709に近い特性。

EOS C300/EOS C500など従来機種の特性と互換がある。

フィルム特性に近い(片対数グラフでリニアな領域が広い)ため、色・輝度の階調を保ったままの露出操作が可能。
ポスト処理

ガンマの調整などのみでBT.709の画作りが可能。

グレーディングの幅が狭い。

色補正、NR処理などのグレーディング作業が必要。

グレーディングの幅が広い。

暗部特性 暗部のノイズが目立ちにくい。 暗部の階調表現が豊かな一方で、ノイズが目立ちやすい場合がある。

ワイドDR

BT.709をベースとして高輝度部をなめらかに圧縮したガンマ。800%の広いダイナミックレンジを実現しています。ガンマカーブとの連続性を維持した、なめらかな階調と白とびを抑えた撮影が可能です。ポスト処理を必要とせず、撮影したままのデータを使用できる一方、800%のダイナミックレンジがあるため、カラーグレーディングにも対応します。

  • 暗部のノイズが目立ちやすい場合があります。

ACES 1.0 viewing LUT対応(SDI/HDMI出力)

ファームウエアはこちらよりダウンロードください。

ACESproxyの最新規格(1.0)に対応。対応したディスプレイなどと接続することにより、撮影現場と編集現場での映像の色味を一致させることが可能です。

ピクチャーセッティング

他の機種との画合わせがしやすいColor Matrixの搭載などピクチャーセッティングを刷新。自在な画作り、画合わせをアシストします。撮影前に画作りをすることで、制作時間の短縮が可能です。

図:ワークフロー