カテゴリーを選択

トップ > 世界遺産を旅する [Vol.14] 城壁に囲まれた伝統と活気のある街 マラケシュ旧市街

  • Twitter
  • Facebook
  • 世界遺産を旅する
  • 2021.09.01

[Vol.14] 城壁に囲まれた伝統と活気のある街 マラケシュ旧市街

画像: 活気に満ちたジャマ・エル・フナ広場の奥に高くそびえるクトゥビーヤ・モスクは12世紀の建築。写真:gettyimages
活気に満ちたジャマ・エル・フナ広場の奥に高くそびえるクトゥビーヤ・モスクは12世紀の建築。

画像: スーク内に点在するスパイスやドライハーブの専門店 写真:gettyimages
スーク内に点在するスパイスやドライハーブの専門店は、香りはもちろん、店先の美しいディスプレイにも魅せられる
画像: タジンを使った料理 写真:gettyimages
肉、魚介、野菜など、タジンの材料は多種多様。材料を変えて食べ比べたい

古代から交易の要所として栄えてきたアフリカ大陸最北西端に位置するモロッコには、歴史を物語る計9件の世界文化遺産がある。その中で最も気軽に散策を楽しめるのが、旅の拠点にもなるマラケシュのメディナ(旧市街)だ。

11世紀に始まったムラービト朝の時代以降、長きにわたりモロッコの中心地だったマラケシュのメディナは、為政者の変遷と共に拡張された結果、東西約2キロ、南北約3キロと北アフリカ随一の大きさを誇る。マラケシュのランドマーク的存在が、高さ約70メートルのミナレット(塔)を有するクトゥビーヤ・モスクだ。ほかにも繊細な装飾に彩られたバヒア宮殿、かつてのままの姿で存在する城壁のアグノウ門など、歴史的な建造物が点在している。

その北側には、小さな店が隙間なく並ぶスーク(市場)が広がる。土産物から生鮮食品まで幅広い品が見られるのは、今なお多くの人がメディナ内で生活しているから。モロッコの食卓に欠かせないスパイスや、ハーブの香りが随所で食欲を刺激する。春には精製油の材料になるバラなどの花々、実りの秋にはザクロのほか果物の甘い香りにもひたれる。

メディナ散策の合間には、とんがり帽子にも似た蓋が特徴的なタジン(土鍋)を使った料理を味わいたい。食材の水分を利用して調理するため、旨味が凝縮されたおいしさがある。とりわけ、日差しをたっぷり浴びて育った野菜は滋味深い。

日が暮れてきたら、メディナのほぼ中心に位置するジャマ・エル・フナ広場に向かいたい。屋台が並び、蛇使いや民族音楽を奏でる大道芸人たちを地元民が取り囲み、祭りのような光景が毎晩繰り広げられる。この混沌とした喧噪もまた、異国にいるという感慨をもたらすだろう。

※新型コロナウイルスの感染拡大にともなう渡航・外出制限など、事前に最新情報をご確認ください。

キヤノン単独提供番組 「世界遺産」

毎週日曜午後6時よりTBS系列にて放送中の「世界遺産」。最高水準の映像技術によって世界遺産を記録し、未来に引き継いでいくことを目指しています。キヤノンはその理念に共感し、映像制作機器「CINEMA EOS SYSTEM」をはじめとした機材協力も行っています。時には最新の4K/8Kカメラで撮影した映像をお届けする回も。最高の映像でお届けする「世界遺産」をぜひご覧ください。www.tbs.co.jp/heritage/

C-magazine サイト トップページに戻る

PDFで閲覧する場合は、デジタルアーカイブスへ

このページのトップへ