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  • 研修では教えてくれない“イマドキ”ビジネスマナー
  • 2017.12.01

[Vol.8] 食事とミーティングは別物と心得よ

会食の目的は親睦を深めること。
「食事を楽しむ」を第一に相手を気遣うのがマナー。

イメージ (Illustration:yoshifumi takeda)

仕事先の人や上司との会食は、ビジネスパーソンにはよくあるシーンだろう。昨今では昼食を共にする「ランチミーティング」も増えている。そこで忘れてはならないのが、「会食」や「ランチミーティング」の本来の目的は、親睦を深めることであって仕事の議論をすることではない、ということだ。会議は会議室で終わらせるのが理想的だが、「会議を兼ねた食事」が予想される場合は、個室を取るなどの配慮が必要である。レストランで資料を開いたりメモを取ったりしていたら、他の人の迷惑になりかねない。こちらが店選びをする際は、会食の目的を明確にしておこう。

イマドキ マナー作法

会食で気を付けるべきポイント

  1. 相手と同じ料理を注文し、食べる速度を合わせる。
  2. 楽しい会話から始め、和やかな雰囲気をつくる。
  3. 正しい姿勢でおいしそうに品良く食べる。
  4. 全員が会話に参加できるよう気を配る。
  5. スマートフォンは鞄の中に。急ぎの電話で必要なときは、事前に食事相手に了承を得ておく。

では、親睦を深めるための会食やランチミーティングで気を付けることは何か。"イマドキ"とはいえ、食事中にスマートフォンを扱うのはご法度。飲食店では鞄の中にしまっておこう。その他、「ナプキンは折り目を手前に二つ折りにして膝に置く」といった食事の基本マナーも大切だが、何より重要なのは「楽しい場にする」ための相手への気遣いである。それにはまず、食べる速度を相手に合わせること。注文時には同じ料理を選ぶのが正解だ。また、会の初めは楽しい会話から。和やかな雰囲気をつくれれば、信頼関係も築きやすい。自分が一方的に話すのではなく、人に話を振るなどして全員が会話に参加できるよう気を配ろう。食べ物を口に入れたまま話すのは厳禁ゆえ、人に話を振るときもタイミングを計りたい。

「おいしそうに食べている姿」は、誰が見ても気持ちがいい。背筋をすっと伸ばして食べる姿は品良くおいしそうに見えるもの。姿勢には十分に注意しよう。食事の場では、音を立てたり髪の毛をかき上げたりといった、ちょっとした振る舞いが相手に不快な思いをさせることもある。そうした"自分の癖"がマナー違反になることは、なかなか自覚しづらいもの。ナイフやフォークの使い方といった基本マナーを学ぶ意味でも、会食にも利用できる飲食店を訪れ、場数を踏んで慣れておくと安心だ。

尾形圭子 氏
ヒューマンディスカバリー代表取締役、戦略的マナー講師、キャリアコンサルタント、僧侶。航空会社で研修やOJTのノウハウ、接遇の精神と技術を身に付けた後、大手書店、外資系化粧品会社を経て2000年に独立。05年に研修会社を設立し、実践的な接遇、新人研修、リーダー養成などの教育指導やコンサルティングを展開。『ミス・失敗がこわくなくなる』シリーズ(日本能率協会マネジメントセンター)など著書多数。

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