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トップ > フォトなび [45] 夏の風物詩を写真で表現する

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  • 2021.06.01

[45] 夏の風物詩を写真で表現するEOS学園講師:佐藤和斗さん

季節を写真で表現するとき、その時季ならではの風物詩を被写体にするという方法があります。夏なら海水浴や風鈴、ひまわりなど。その際に意識したいのが"視点"です。撮りたいものだけに注目するのではなく、離れた位置から全体の情景も確認して撮影しましょう。

例えば海で遊ぶ子どもを撮影する場合、主役となる子どもに寄った写真になりがちですが、あえて離れた場所から広い空や海まで入れてみましょう。ありがちな記録写真とはひと味違った、夏の雰囲気を感じさせるおしゃれな写真になります。

1枚目の、赤い浮き輪を付けた子どもが海に入ろうとしている写真はその一例です。ここでは空と海の比率を意識し、雲一つない晴天が分かるよう空の割合を多くして、夏の海ならではの開放感を表現しました。このように、見せたい順番に応じて、比率を調整してみましょう。余計な人や物が入らない構図を考えるのもポイントです。

  • 写真:赤い浮き輪を付けた子どもが海に入ろうとしている写真 ▲ 無意識に撮影すると、空と海の比率が半々くらいになってしまいがち。全体の8割程度を空が占める配分にし、夏の海ならではの開放感を表現した
  • 写真:風鈴祭りで見つけたパンダの風鈴を主役にした写真 ▲ 似たものがたくさんある場合は、パンダの風鈴のように"仲間はずれ"を探してみよう。被写体から1~2m離れて撮影すると、手前や奥の風鈴がボケて効果的なアクセントに

2枚目の写真は、風鈴祭りで見つけたパンダの風鈴を主役にしたものです。似たようなガラスの風鈴が並ぶ中で"仲間はずれ"を探して被写体にすると、パッと目にとまる写真になります。この場合も、パンダの風鈴に寄って撮るだけでは普通の写真になってしまうため、風に揺れた短冊が顔を半分隠す瞬間を狙いました。すると、パンダがカメラを見つけてこちらをのぞいているようにも感じられる、ストーリー性のある写真になりました。撮影したのは強い昼の光が差す午前11時ごろですが、実際の見た目よりさわやかな空気感を表現できるよう、露出を少し明るく調整しました。

「EOS Kiss M2」では、ピクチャースタイルを「ニュートラル」に設定すると、夏の強い光でも柔らかく表現できます。ぜひ雰囲気づくりを楽しんでください。

「白熱電球」モードに設定すると
アートのような雰囲気に

写真:ひまわりの写真 真正面ではなく横顔を撮影することで、より自然なひまわりの雰囲気を表現できる

いつもと違うひまわりの写真を撮りたい場合は、ホワイトバランスを「白熱電球」モードに設定してみましょう。青みが増すため緑色の葉がエメラルドグリーンになり、アート作品のような雰囲気に。植物や森など濃い緑色の被写体を撮るときは、試してみましょう。「EOS Kiss M2」なら画面にタッチするだけで簡単に操作できます。

「楽しいフォトライフのためのEOS学園」
EOS学園は、多くの方に写真の楽しさを知ってもらい、表現の可能性を広げるための写真教室です。プロの写真家を講師に招き、講義と実習による講座を東京校、名古屋校、大阪校で開催。入門コースから上級者向けコースまで、レベルに合わせて多彩な講座が選べます。ご自宅でも受講できるオンライン講座も続々と開催予定です。(※一部講座を除く)
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