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トップ > フォトなび [28] イルミネーションを撮る
冬は空気が澄んでいて、夜のイルミネーションがひときわ輝いて見えます。その感動を十分に写真に収めるには、いくつかのコツを押さえて撮影に臨むことが肝心です。
イルミネーションを撮影するとき、全体を広く収めようと広角レンズを使いがちですが、実際に撮影してみると、画面の中で真っ暗な空や空間が占める割合が多くなり、平面的で寂しい印象に。そんなときは、「good!」の写真のように、望遠レンズを使うのがお勧め。明るい部分が多く入るようにクローズアップして画面を切り取ると、光が重なってキラキラした雰囲気が強まります。さらに手前に他の光を入れて「前ボケ」させると、いっそう華やかです。
▲ 広角レンズを使って全体を収めようとすると真っ暗な空間が多くなる。露出もアンダー気味になるので、平面的で暗く寂しい印象
▲ 「Av」モードで絞り値(F値)を最小に、露出を「+1」に設定。望遠レンズで光が重なる部分を切り取り、前ボケを入れると華やかに
▲︎ EOS M5なら露出補正ダイヤルを使い、モニターを見ながら調整可能
また、カメラは被写体が明るいと判断し、露出を暗めに設定するので、そのままシャッターを切ると、キラキラとした明るいイメージからは程遠い写真になってしまいます。イルミネーションを撮影するときは、最初から露出を「+1」に補正しておくことが大切。11月に発売された「EOS M5」ならモードダイヤルで「Av(絞り優先)」モードを選択し、ISO感度はAUTO、ボケ感がよく出るように絞り値(F値)を最小に設定。同時に露出補正ダイヤルを「+1」に合わせ、モニターを見ながら、明るさを好みで微調整します。
撮影してみて写真がぶれているようならばISO感度を確認し、さらに高い感度での撮影になるよう手動で設定してみましょう。これらのコツを押さえれば、幻想的な光のシーンをきれいに切り取ることができます。
「クロスフィルター」を使うと被写体の光の輝きが拡散して、さらにキラキラした雰囲気を加えることができます。画面の中で暗い部分が多い場合に最適です。拡散の程度は光によって違うため、レンズに装着する前にクロスフィルターをかざしてみて、効果を確認しましょう。
取材協力:よみうりランド