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トップ > フォトなび [34] シャッター速度調節を積極的に活用する

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  • 2018.06.01

[34] シャッター速度調節を積極的に活用するEOS学園講師:串田明緒さん

カメラはシャッターが開いている時間と光の通り道の大きさ(絞り)によって、センサーに取り込む光の量を調節しています。シャッターが開いて閉じるまでの時間を「シャッター速度」と呼びますが、そのシャッター速度を、撮影する人の意思で速くしたり遅くしたり調節すると、被写体の「動き」を表現することができます。

次の写真2枚は、どちらも子どもが動いている一瞬を捉えたものです。ヒツジにまたがっている方はいかにも足元が動いているかのように写っています。シャッター速度を遅めに設定することで、写真に動きの表現が加えられました。一方、シャッター速度を速くすると、滑り台の写真のように、被写体の動きの一瞬をはっきりと切り取ることができます。例えば、運動会で全力疾走してゴールを切る瞬間、リレーでバトンを渡す瞬間といった決定的なシーンを逃すことなくカメラに収めることができます。

  • 写真:Tvモードで速度を1/30秒に設定 ▲ 「シャッター優先AE(Tv)」モードで速度を1/30秒に設定。遅く設定することで、足を横に振っている様子を表現
  • 写真:Tvモードで速度を1/400秒に設定 ▲ Tvモードで速度を1/400秒に設定。こちらに向かって滑ってくる表情まではっきり

シャッター速度調節を積極的に活用して撮影するためには、カメラを「シャッター優先AE(Tv)」モードにします。カメラの機種によって設定できる範囲は異なりますが、「EOS Kiss M」なら、1/4000~30秒の間で速度を設定できます。Tvモードでは、カメラが絞り値を最適な明るさになるように設定してくれます。この時、ISO感度は「AUTO」に設定しておくのがお薦めです。

撮影時は1/400秒くらいから始めて(晴れの日の場合)、画面を確認しながら表現したいイメージになるような速度を見つけていきましょう。動いている被写体を撮影する際には、ズームレンズなど望遠系のレンズを使用し、カメラを動かす量が少なくて済むように、やや離れた位置からファインダーを使用すると捉えやすいでしょう。

「流し撮り」にチャレンジしてみましょう!

写真:背景が流れつつ、被写体がはっきり 背景が流れつつ、被写体がはっきり写っていれば成功!!

遅いシャッター速度で動きを表現する応用として、「流し撮り」という方法があります。被写体の動きに合わせてカメラを動かすことで、被写体ではなく背景が流れるようにします。カメラを左右に動かす際に、脇を締め体の軸を意識して固定させ、上下にブレないようにすることがポイントです。

「楽しいフォトライフのためのEOS学園」
EOS学園は、多くの方に写真の楽しさを知ってもらい、表現の可能性を広げるための写真教室です。プロの写真家を講師に招き、講義と実習による講座を東京校、名古屋校、大阪校で開催。基礎コースから上級者向けコースまで、レベルに合わせて多彩な講座が選べます。人物、動物など被写体で選ぶ講座なども同校で開講中。また、eラーニングシステムを利用した写真教室「EOS学園オンライン」も開講しています。
詳細はホームページまで。(※一部講座を除く)

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