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トップ > フォトなび [34] シャッター速度調節を積極的に活用する
カメラはシャッターが開いている時間と光の通り道の大きさ(絞り)によって、センサーに取り込む光の量を調節しています。シャッターが開いて閉じるまでの時間を「シャッター速度」と呼びますが、そのシャッター速度を、撮影する人の意思で速くしたり遅くしたり調節すると、被写体の「動き」を表現することができます。
次の写真2枚は、どちらも子どもが動いている一瞬を捉えたものです。ヒツジにまたがっている方はいかにも足元が動いているかのように写っています。シャッター速度を遅めに設定することで、写真に動きの表現が加えられました。一方、シャッター速度を速くすると、滑り台の写真のように、被写体の動きの一瞬をはっきりと切り取ることができます。例えば、運動会で全力疾走してゴールを切る瞬間、リレーでバトンを渡す瞬間といった決定的なシーンを逃すことなくカメラに収めることができます。
シャッター速度調節を積極的に活用して撮影するためには、カメラを「シャッター優先AE(Tv)」モードにします。カメラの機種によって設定できる範囲は異なりますが、「EOS Kiss M」なら、1/4000~30秒の間で速度を設定できます。Tvモードでは、カメラが絞り値を最適な明るさになるように設定してくれます。この時、ISO感度は「AUTO」に設定しておくのがお薦めです。
撮影時は1/400秒くらいから始めて(晴れの日の場合)、画面を確認しながら表現したいイメージになるような速度を見つけていきましょう。動いている被写体を撮影する際には、ズームレンズなど望遠系のレンズを使用し、カメラを動かす量が少なくて済むように、やや離れた位置からファインダーを使用すると捉えやすいでしょう。
遅いシャッター速度で動きを表現する応用として、「流し撮り」という方法があります。被写体の動きに合わせてカメラを動かすことで、被写体ではなく背景が流れるようにします。カメラを左右に動かす際に、脇を締め体の軸を意識して固定させ、上下にブレないようにすることがポイントです。