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トップ > フォトなび [35] レンズ交換で心を動かす写真を撮る

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  • 2018.09.01

[35] レンズ交換で心を動かす写真を撮るEOS学園講師:山岸代里子さん

スマートフォンやコンパクトデジタルカメラでもきれいな写真は撮れますが、一眼レフやミラーレスカメラには、レンズ交換をして撮影をするという楽しみがあります。キットレンズとして多くの人が使うズームレンズは、風景からスナップまでこれ1本で切り取れる、とても便利なレンズです。しかし、旅先などで印象的なシーンに出合ったとき、イメージ写真のように撮影できたら、と思ったことはないでしょうか。そんなとき、比較的安価で味わいのある描写性能を持つ単焦点レンズを使ってみるのも面白いでしょう。

小型かつ軽量で、旅先でも持ち運びしやすいミラーレスカメラ「EOS Kiss M」を使ってスナップ写真を撮るなら、小さくて薄い形状からパンケーキレンズとも呼ばれる単焦点レンズ「EF-M22mm F2 STM」が最適です。レンズ本体が軽量・コンパクトであることに加え、絞り(F値)を小さく設定できる明るいレンズなので、背景を大きくぼかして、周りの空気感や気配まで表現することができます。

写真:奥から差し込む光に下駄が浮かび上がり、叙情的に

単焦点レンズ「EF-M22mm F2 STM」を使い、「Av(絞り優先)」モード、絞りF2に設定して撮影。奥から差し込む光に下駄が浮かび上がり、叙情的に

写真:背景が大きくぼけて、被写体の花瓶が際立った こちらも「EF-M22mm F2 STM」を使い、「Av」モード、絞りF2に設定。背景が大きくぼけて、被写体の花瓶が際立った

1枚目のお手本の写真は、奥から差し込む光によって手前の下駄が浮かび上がる様子を切り取っています。カメラを「Av(絞り優先)」モードにして、F値を最小のF2に設定して撮影。ほの暗い室内でも、明るいレンズなら光と影を美しく捉えることができます。バリアングル液晶モニターを活用し、少しローアングルでカメラを構えることで、奥行き感を強調。土間が奥へと続く、その先をも感じさせます。

2枚目の花瓶に生けた花の写真も、「Av」モード、絞りをF2に設定して撮影。花瓶にぐっと寄ることで背景が大きくぼけ、主役の被写体がいっそう際立ちます。また、肉眼で見るより少し広めに写るため、"脇役"もとても大切。背景に写り込む椅子やテーブルが中途半端に切れないよう、細部まで気を配ることが重要です。

単焦点レンズは被写体に対して自分自身が前後左右に動いて画角を調整するのが少々大変。でも、その分、いつもと違う心を動かす1枚となるでしょう。交換レンズには他にも個性的なものがたくさんあり、表現もさまざま。いろいろ使ってみて、違う表現を楽しんでみましょう。

マクロレンズを使えば被写体が新鮮な表情に一変

写真:バラの花 マクロレンズを使い、バラの花の中心部分にぐっと寄れば、新鮮な1枚に

小さな被写体の一部をクローズアップして印象的な写真を撮るには、接写できるマクロレンズ「EF-M28mm F3.5 マクロ IS STM」が最適。花やフルーツ、アクセサリーなどの見慣れた被写体も新鮮な表情に。先端にLEDライトが内蔵されているので、例えば暗くなりがちなバラの花の奥の方まで鮮やかに撮影できます。

「楽しいフォトライフのためのEOS学園」
EOS学園は、多くの方に写真の楽しさを知ってもらい、表現の可能性を広げるための写真教室です。プロの写真家を講師に招き、講義と実習による講座を東京校、名古屋校、大阪校で開催。基礎コースから上級者向けコースまで、レベルに合わせて多彩な講座が選べます。風景、マクロ表現などのジャンル別講座も同校で開講中。また、いつでもどこでも気軽に受講できる写真教室「EOS学園オンライン」も開講しています。
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