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トップ > フォトなび [37] 「フルサイズ」と「APS-C」の違いを知る
デジタルカメラには、レンズを通って入ってきた光や画像情報をデジタル信号に変換する「イメージセンサー」があります。これにはさまざまな規格があり、一般的なサイズでは最も大きな「フルサイズ」と、その40%ほどの大きさの「APS-Cサイズ」などがあります。キヤノンのミラーレスカメラでは、「EOS R」にはフルサイズ、「EOS Kiss M」にはAPS-Cサイズが搭載されています。
センサーサイズの違いは、大きく分けて三つ。一つ目は、画質です。センサーが大きいほど多くの光や画像情報を取り込めるので、より色の微妙な階調などを表現することができ、ノイズやざらつきの少ない滑らかな表現ができます。二つ目が、写る範囲の違いです。レンズの焦点距離を100mmに設定して撮影したビル群の風景写真を見比べると、フルサイズよりAPS-Cサイズの方が写る範囲が狭く、より望遠で撮ったような写真に。キヤノンのデジタルカメラでは約1.6倍望遠になります。空高く飛ぶ鳥や遠くの飛行機などを撮るなら、高価で大型の超望遠レンズを使わずに済むAPS-Cサイズが初心者の方には向いているでしょう。
三つ目の違いが、ボケ感です。コーヒーカップを撮影した作品では、ほぼ同様の画角で切り取るため、フルサイズモデルでは焦点距離を160mm、APS-Cサイズモデルでは焦点距離を100mmに設定。レンズが望遠側であるほど背景が大きくボケるという特性があるため、結果、フルサイズの方がAPS-Cサイズより背景が大きくボケて情感豊かな写真に仕上がりました。
被写体に合わせ、イメージセンサーを選択することもカメラ選びのコツです。
一眼レフはレンズが捉えた景色を内蔵の鏡に反射させ、光学ファインダーを通して見ます。一方ミラーレスには鏡がなく、レンズから入った画像情報を映像に変換し、液晶モニターなどに投影。軽量でコンパクトなモデルが多いです。