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トップ > フォトなび [43] 街中で冬らしさを捉える
街中で冬らしい写真を撮りたくなったとき、どんなシーンや風景にレンズを向けるとよいでしょうか。例えば、凍てつく空気の雰囲気を撮りたいと思っても、行き交う人や車がいない街中では捉えづらく、寂しさが際立つ写真になってしまいます。そんなときは、ショップのウインドーからこぼれるオレンジ色の明かりなど、寒い季節だからこそ感じられる温もりに目を向け、冬らしい小物を被写体にしてみてはいかがでしょうか。
ここでまず意識したいのが、被写体の切り取り方。1枚目の作品のようにリースは冬の定番アイテムですが、リースが飾られている店全体を入れると、どうしても説明調な写真になってしまいます。しかし、リースにぐっと近づくと被写体の表情が豊かになり、自分らしい表現を匂わせることができます。このとき、やみくもにカメラを動かして切り取ればよいというわけではありません。まずは被写体のポイントを決め、その部分を中心に切り取ってみましょう。1枚目の写真は、松ぼっくりがポイントになるように構図を決めて近づき、撮影しています。
もう一つ大切なのが、背景を意識すること。背景は被写体に近づくほどボケますが、光や素材感など、冬ならではの温かい雰囲気を効果的に取り入れることができます。1枚目のリースの写真は、暖色系の光を玉ボケで入れてアクセントにしました。2枚目の写真は赤い実を主役にしていて、背景にマフラーを巻いた女性を入れています。マフラーのモコモコした感じが加わることで、より冬らしさを感じられるようになりました。
写真を撮り始めのころは主役にばかり目を向けがちですが、背景とのバランスを意識することで、自然にどこから撮ればよいかも分かるようになってきます。ファインダーに入ってくるもの全てのバランスを考慮して、シャッターを切ってみましょう。
人物を入れたスナップを街で撮ろうとすると、新型コロナウイルス対策の影響で、どうしてもマスク姿の人が目立ってしまいます。そんなときは、後ろ姿や足元を捉えたり、シャッター速度を遅くして動く人物をぶらしたりすると気にならなくなります。「EOS M200」なら、Tvモードでシャッター速度を設定できます。