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トップ > 大人のたしなみ [Vol.16] サステナブル・クッキングを楽しもう

社会人たるもの、たしなみがあってこそデキる大人と感じさせる。ビジネスシーンでも、さまざまな分野の豆知識があればコミュニケーションが深まり、より良い結果につながることもあるだろう。第16回は、サステナブル・クッキングの魅力について、料理家の佐々木 綾子さんに話を聞いた。

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  • 大人のたしなみ
  • 2023.12.07

[Vol.16] サステナブル・クッキングを楽しもう

サステナブル・クッキングとは、地球環境に配慮しながら、人も豊かに生活し、持続可能な社会を実現できるよう、食の視点から考えていこうというものです。

とはいえ、私たちの日常に深く結び付いた食生活において、無理をしてストレスになるような取り組みでは長続きしません。そこで、「ウェルビーイング」という考え方、つまり心が楽しめるような食の在り方が大切になってきます。

以前からサステナブルな食生活を実践する人はいましたが、こうした人たちは世の中から健康愛好者的な捉え方をされていました。ところが、コロナ禍で潮目が変わりました。最近では自由で気楽に、楽しみながらサステナブル・クッキングを取り入れる人が増えています。

その魅力の一つは、これまで捨ててしまっていた部分を活用することで、食材の新たなおいしさを発見できるということです。非可食部分なら、香りとして生かす方法があります。例えば、ちょっと実が残っているりんごの芯や皮。お湯で煮立てると、きれいなピンク色になり、紅茶のティーバッグを入れれば人工香料ではない、天然のアップルティーが出来上がります。野菜の皮をキンピラにするのもよいでしょう。食感がいいので、皮を集めておけば、皮だけでつくれます。また、キノコの軸の部分をスリコギで叩くと、繊維が潰れて肉のような食感になります。挽肉に混ぜればヘルシーで、環境にも優しいハンバーグの出来上がりです。さらに物価の上昇やエネルギーの高騰で、光熱費も気になる時代です。そこで調理の際には、鍋やフライパンにふたをして余熱を利用するとエネルギー消費の抑制にもつながるのでお薦めです。余熱とは火を切っている状態です。料理の火加減には強火、中火、弱火、そして余熱の4段階があります。目玉焼きなどでも、最後にふたをして余熱をうまく使うと、とてもおいしく出来上がります。

簡単オススメ
サステナブル・クッキング2種

  • 写真:自家製豆腐ミートのガパオライス

    自家製豆腐ミートのガパオライス

    肉の代わりに、豆腐でつくる豆腐ミートを料理のレパートリーに加えて、無理なく環境負荷を低減。豆腐を一旦冷凍して水気を搾り、プリっと炒めることで肉っぽい食感になる。ナンプラーとオイスターソースを醤油と味噌に変更して目玉焼きを抜けば、簡単にプラントベース料理に変身する。
  • 写真:湯葉ミートの焼きしゃぶ風サラダ

    湯葉ミートの焼きしゃぶ風サラダ

    刺身湯葉をざるにあげて水気をきる。湯葉が浸っていた液体も捨てずに豆乳として活用できる。ひと口大に切った湯葉に軽く塩をふり、両面をカリッとするまで焼く。サラダと湯葉をふんわり盛り、万能ネギをかけたら、ごましゃぶのタレとごま油を混ぜてつくったドレッシングを添えて出来上がり。高タンパクでヘルシーな上に、豚肉のような食感や旨味も味わえる。

捨てずに皮や種まで使い切る

  • 写真:天然アップルティー
    「天然アップルティー」。
    りんごは皮をよく洗ってからむき、小鍋にりんごの皮と芯、水を加えて火にかける。沸いたら火を弱め、5分程度煮出す。しっかり味が出たら紅茶のティーバッグを加えてふたをし、4分蒸らして出来上がり。もちろんりんごの実は、美味しくめし上がれ。
  • 写真:桃の皮や種も活用した「桃のブラマンジェ」
    桃の皮や種も活用した「桃のブラマンジェ」。
    ブラマンジェの基本的なつくり方はレシピ検索していただくとして、ポイントは、ブラマンジェの鍋が煮立った後に一度火を止めてから、桃の実を除いた後の皮と種を加え、10分ほどおくこと。桃のエキスがブラマンジェにしっかり浸透したら取り除き、一度こす。桃1個を使って3個分のブラマンジェが出来上がる。桃の風味が増すこと請け合いだ。

また肉、魚、乳製品などの動物性食品を使わない、植物性の食材でつくられたプラントベースフードもお薦めです。これらも楽しみながら、無理なく活用するようにしましょう。例えば、料理の一ジャンルと考える方法があります。週の内で、朝は和食、昼は中華、夜はプラントベースを取り入れるといった日をつくっておくと続けやすいです。

なるべく地産地消の食品を取り入れることも大切です。近くで採れた食材は、おのずと旬のものを食べることになり、おいしい上に栄養価も高い。また、輸送エネルギーや輸送コストの低減により、環境へのメリットや購入価格を抑えることにもつながります。

そして最後に、後片付けの際にはできるだけ洗い物を少なくするように心掛けましょう。料理をするときに、洗い物を意識するだけでも変わります。洗剤も少なくてすみますし、オーガニックの洗剤を使用すると、環境にも肌にも優しい。まずは無理なく楽しみながら、サステナブル・クッキングを始めてみてはいかがでしょうか。

持てば気分が上がる
サステナブル・クッキングツール

  • 写真:スタッシャーのシリコーンバッグ

    スタッシャーのシリコーンバッグ

    マイナス18℃から250℃までの耐熱・耐冷性に富んだスタッシャーの「シリコーンバッグ」は、色や形、サイズのバリエーションが豊富で使い勝手も抜群。電子レンジでの使用や冷凍・冷蔵保存はもちろん、洗浄して何度でもリユースできる。1000~4000円程度
  • 写真:グリーンパンの鍋

    グリーンパンの鍋

    ベルギー生まれのグリーンパンの鍋。特許も取得したセラミック・ノンスティックコーティング技術を採用し、有害な化学物質が使用されていない。ふたをすれば余熱効果も抜群だ。フライパンや片手鍋は6000円前後から、両手鍋は10000円前後から
  • 写真:ビーエコラップ

    ビーエコラップ

    プラスチックを使わない地球に優しいオーガニックなエコラップ「Bee Eco Wrap(ビーエコラップ)」。オーガニックコットン、ミツロウ、ホホバ油、天然樹脂でつくられていて、抗菌性・保存性にも優れている。野菜や果物などの保存にも最適。ほどよい粘着性があるため、あらゆる形にフィットし、洗って何度でも使える。1000~3000円程度

後片付け&楽しい保存法

  • 写真:オーガニック洗剤
    環境にも人にも優しいソネットの「オーガニック洗剤」。カラフルでデザイン性に優れたパッケージ。オーガニックアロマの香りや抗菌性も魅力だ。そして肝心の洗浄力も抜群。容量は300ml~10Lで、600~9000円ほどとバリエーションも豊富。
  • 写真:手づくりのソースや保存食、ジャムなどをガラス瓶に詰めて冷蔵庫などに保存
    手づくりのソースや保存食、ジャムなどをガラス瓶に詰めて冷蔵庫などに保存しておくと、見た目もきれいで中身が分かりやすくて便利。料理をするのも楽しくなる。まさにウェルビーイングな暮らしだ。
佐々木 綾子 さん
サステナブル料理家。エコール辻東京卒業後、日本レストランシステム(株) 会長直轄チームのち本部スタッフとして勤務。料理家として開業後はガス会社料理教室や食品企業CSRイベントの料理講師等を務める。食品衛生責任者、フードコーディネーター2級ほか。TV、ラジオ、雑誌などのサステナブル企画でも多数活躍。

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