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トップ > 大人のたしなみ [Vol.5] グランピングを楽しもう
社会人たるもの、たしなみがあってこそデキる大人と感じさせる。ビジネスシーンでも、さまざまな分野の豆知識があればコミュニケーションが深まり、より良い結果につながることもあるだろう。第5回は、グランピングの魅力について、専門サイトを運営している和田亜希子さんに話を聞いた。
「手軽にアウトドアを体験したい」「いつもとは一味違うバケーションを」――そんな人たちの間で今大きな注目を集めているのが「グランピング」です。「グラマラス」と「キャンピング」を組み合わせた造語で、ヨーロッパ貴族が豪華な天幕や家具を持ち込んで行ったサファリ狩猟ツアーが起源ともいわれています。ぜいたくなアウトドアの楽しみ方として欧米でブームとなった後、日本では2015年ごろから施設が誕生し始めました。都心から出掛けやすい場所にある施設も多く、乗馬やカヌーが楽しめる大規模施設から、数組限定の隠れ家的な施設までタイプはさまざま。料金は食事込みで1人1万5千円以上のところが多く、温泉旅館やリゾートホテル並みですが、キャンプとはどんな違いがあるのでしょうか。
まず、宿泊する居住空間はコテージやコンテナハウスなどもあり、大型コットンテントに限りません。おしゃれな木製シェルフ、チェアなども用意され、ミニ冷蔵庫や空調などの家電製品が完備されているところも多く、ホテルのような充実設備でアウトドアとは思えない快適な環境です。
さらに食事も楽しみの一つ。食材の準備は不要で、スタッフが用意してくれた屋外のテーブル席に座れば、すぐに地元のこだわり食材を使用したBBQや、専属シェフによるディナーコースが堪能できる施設もあります。また、大型施設では、さまざまなアクティビティも企画されています。例えば親子での薫製作りや、火打ち石を使ったたき火も楽しめるブッシュクラフト体験など、幅広い年代が楽しめる工夫を凝らしています。
お手軽かつ快適にアウトドアを体験――これがグランピング最大の魅力でしょう。空前のアウトドアブームの中、キャンプに興味を持つ人も増えていますが、道具をそろえて食材を調達し、テント設営に料理の支度……と考えると少々腰が重くなってしまうもの。そんなとき、手ぶらで行って準備も後片付けもせず、自然の中でぜいたくな時間だけを満喫することができます。また、遠くまで足を延ばさずとも、都心のビルの屋上などに、日帰りできるグランピング風の施設もあります。BBQを楽しんだ後、テントでゆっくりくつろぎながら会話をするだけでも雰囲気を味わえます。
リゾートホテルとは一味違う体験を求める人にも、グランピングの非日常感は新鮮。緑豊かな自然がストレスを発散し心身をリフレッシュ、新たな週末の過ごし方としても定着しつつあります。
これからの季節は特に、初心者にはお薦めです。暖房設備も完備しているグランピング施設は通年営業しているところが大半です。紅葉シーズンは美しい自然の中で過ごし、冬はたき火や薪ストーブなどを楽しみながら、寒くなったら室内の快適空間で過ごすこともできます。こうした施設情報はインターネットでも収集できます。Instagramで「グランピング」と検索すると、全国各地でグランピングを楽しむ人たちのすてきなシーンが公開されています。これらも参考にしながら、グランピングデビューしてみてはいかがでしょうか。