教育を支える未来の担い手を育てるために
ICTが支える新しい教育の姿

経済や情報のグローバル化、少子高齢社会の到来などにより、教育の現場には大きな変革が求められています。より質の高い教育環境の提供と、その実現に集中するための業務の効率化。それを実現する原動力となるのがICTです。学生や教職員がより積極的にICTを活用することで、これまでにない「学び」の形を生み出すことが可能になるのです。

少子高齢社会における「教育の危機」

総務省による人口推計では、日本社会はこれから少子高齢化を迎えることが不可避となっています。私たちの生活にさまざまな影響をもたらすこの問題は、次世代の担い手を育てる教育分野においても例外なく対応を迫ってきます。中でも少子化による生徒数の減少に加え、労働人口の減少に伴う教育現場の負荷の増大は、今後より大きな問題となるでしょう。
実際に、政府が推進している「働き方改革」では、教職員の過酷な労働実態(長時間勤務、業務負担の増大)も問題として挙げられ、このままでは学校教育の根幹が揺らぎかねないと指摘されています。
文部科学省の調査では、小学校教諭の1日当たり学内勤務時間は11時間を超え、増加傾向に歯止めがかからない状況が明らかになりました。
これからの教育機関には、常に新しい教育スタイルへの対応や教育環境の向上に向けた取り組みが求められます。こうしたニーズに応えられない教育機関は、より質の高い教育を求める学生や保護者からの支持を集めることは難しいでしょう。そのためにも教職員の業務負荷を軽減し、教育の質的向上に専念できる環境の構築が欠かせません。

  • 文部科学省「教員勤務実態調査(平成28年度)の集計(速報値)について(概要)」

ICTが拓く新たな「学び」

魅力ある教育機関を作るとともに「働き方改革」を進めるための有効な手段として、ICT活用に対する期待が高まっています。たとえば、教員と学生が意思疎通を図りながら学び、学生が主体的に解を見出していく「アクティブ・ラーニング」のICTによるサポートや、スマートフォンやタブレット端末と動画やインタラクティブなコンテンツを用いた「eラーニング」などは、ICTの特色を活用した新しい学びの形、「EduTech(教育×テクノロジー)」として注目を集めています。
ICTは教職員の業務負荷軽減にも役立ちます。試験の採点やそのフィードバック、シラバスやポートフォリオといった個々の学生の成績や傾向の管理・分析にICTを活用することで、教員の事務作業を大幅に削減することが可能です。また、学生や保護者への迅速な情報発信や、学内のネットワークやデバイス管理などの業務も、ICTを活用することで効率化することができます。例えばキヤノンマーケティングジャパングループが提供する教育支援情報プラットフォーム「in Campus SERIES」は、これまで教育分野で培ったノウハウや実績をもとに開発され、学内情報発信の窓口となる「ポータル」や、授業シーンで利用される「LMS(学習管理システム)」「学内コミュニティー機能」など、大学を中心に教育機関で必要とされるさまざまな機能を備えています。

テクノロジーがもたらす教育の未来像

ICTは、教育のスタイルを大きく変える可能性を持っています。これまで、教育は学校という特定の場所で行われてきましたが、ICTの活用によって、これからは地域や国境を超え、世界の人々が共に学び合う環境が整備されていくでしょう。たとえばネットワークカメラを活用することで、遠隔地にいても質の高い教育を受けることが可能になります。
また、学生の学内での活動を記録した映像は、学習成果の分析や授業研究に役立てる取り組みにも利用できます。今後、人工知能(AI)などの技術が進化することで、記録してきた映像やポートフォリオなどの情報を総合的に分析することができ、個々の学生により適した教育環境や教育を学校側から提案するといったことも可能になっていくでしょう。
教育は豊かな未来を築くために最も重要な要素です。教育現場が抱えるさまざまな課題を解決し、子どもたちが個性を発揮し、いきいきと学べる環境づくりが求められているのです。

関連リンク