画像とAIを活用したインフラ構造物点検サービスにより、
点検作業の効率化や安全面の向上に貢献

関連するSDGs
【11】住み続けられるまちづくりを
【17】パートナーシップで目標を達成しよう

橋梁やトンネルなど、現在の社会インフラ構造物は、高度経済成長期に建設されたものが多く、今後、急速に老朽化すると考えられています。しかし、従来の近接目視を基本とする定期点検は多くの手間と時間がかかり、建設業界におけるの高齢化に伴う技術者不足が懸念されるとともに、場所によっては足場を組む必要があるなど、コスト面や安全面での課題がありました。そこで国土交通省は2019年2月より、道路橋定期点検要領を改訂し、近接目視による場合と同等の健全性の診断を行うことができると判断した場合に、高精細画像を使用した点検など、新技術を活用した点検作業を認めています。

  • 近接目視
    肉眼により部材の変状等の状態を把握し評価が行える距離まで接近して目視を行うことを想定(平成26年6月 国土交通省道路局「道路橋定期点検要領」)。

こうした中、キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)とキヤノンは、画像を使用したインフラ構造物点検に15年以上の実績を持つ株式会社東設土木コンサルタントと連携し、画像ベースインフラ構造物点検サービス「インスペクション EYE for インフラ」の提供を開始。インフラ構造物の状況を高精細画像で記録することにより、近接目視点検では発見することが難しかったひび割れを検知、劣化の兆候をいち早く察知することで、インフラ維持管理の高度化につなげています。

サービスは次の3つのサービスで構成されます。1つめは、キヤノンの豊富なカメラ・レンズ群およびドローンによる高精細画像の撮影サービス。画像ベース点検はコンクリート表面を正確に写し取ることが不可欠であるため、高精細な画像の取得が重要となります。2つめは、カメラメーカーとして長年にわたり蓄積してきた、画像処理ノウハウを生かした画像処理サービス。正しく検知するための重要な準備工程として、撮影した複数の画像を1枚の画像に繋ぎ合わせる処理やあおりの補正、遮蔽物の除去などを行います。3つめは、AIを活用した変状検知サービス。キヤノングループと東設土木コンサルタントによる共同研究に基づいて開発した「変状検知AI」を使って、点検対象物の変状(ひび割れ)を検知します。

従来の近接目視点検
従来の近接目視点検

撮影サービス

キヤノンの一眼レフカメラやドローンを使用した撮影
キヤノンの一眼レフカメラやドローンを使用した撮影
キヤノンの一眼レフカメラやドローンを使用した撮影

画像処理サービス

撮影された画像をつなぎ合わせ、1枚の高解像度データを生成し、あおりを補正、遮蔽物を除去
撮影された画像をつなぎ合わせ、1枚の高解像度データを生成し、あおりを補正、遮蔽物を除去
撮影された画像をつなぎ合わせ、1枚の高解像度データを生成し、あおりを補正、遮蔽物を除去

変状検知サービス

ひび割れ検知結果
ひび割れ検知結果

本サービスの採用により、近接目視点検で約720分を要していた点検作業が、約90分と8分の1に短縮できます。社会インフラ構造物全体の安全性を高めるとともに、作業員の働き方改革にも貢献しています。今後は、点検作業の高度化・効率化や安全面の向上といった現場のニーズに引き続き応えていくとともに、画像・映像を使ったソリューションを、定期点検だけでなく施工・維持管理などにも役立てていく予定です。

キヤノンMJとキヤノンは今後も、イメージングテクノロジーとAIを活用して、社会の安全管理対策に貢献していきます。

イメージングテクノロジーとAIを活用

パートナーの声

株式会社東設土木コンサルタント様

弊社では15年以上前から高解像度画像を活用した土木インフラの点検を実務活用してきましたが、社会的背景から従来よりも緻密で正確な点検を求められるケースが増え、構造物によっては幅0.1mm未満のひび割れの解析、記録が求められることも増えてきました。
しかし、画像からコンクリートのひび割れを解析する手段は、土木技術者の知見とマンパワーに一存し、年々画質が向上し、お客様からの要望も厳しくなる中、人が対応可能なキャパシティを超え、従来よりも工数増となるケースが増えてきました。

2018年に弊社でエントリーした国土交通省の技術試行では、幅0.05mm以上のひび割れ記録が求められましたが、土木技術者のマンパワーでは20日程度掛かっていただろう解析・記録が、「インスペクション EYE for インフラ」のAI活用と土木技術者によるチェックで、1.5日程度で終えることができました(1/13の工数削減)。

すでに実務として「インスペクション EYE for インフラ」のAIを活用していますが、点検対象の規模が大きいほど、要求されるひび割れ幅が厳しいほど、その効果が顕著になると実感しています。
また、対象とする構造物の特徴や要求されるひび割れ幅の条件などによって、AIの最適化対応を行い、特定の条件だけではなく、様々な条件に対応できることが他のAIサービスにない利点だと感じています。
今後は、ひび割れ以外の変状検知にも対応し、より広範囲で活用できることを期待しています。

株式会社東設土木コンサルタント
事業推進部営業統括グループ 副長
中川 光貴様

株式会社東設土木コンサルタント 事業推進部営業統括グループ 副長 中川 光貴様

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