デジタルカメラが主流になったことで、高感度撮影が可能になり、星が撮りやすくなりました。フルサイズのデジタル一眼レフカメラと明るいレンズが理想的ですが、EOS Kissシリーズと、そのキットレンズでも問題はありません。
そのほか、長時間露光で撮影するため、風が吹いても揺れない丈夫な三脚とリモートスイッチは欠かせません。夜になると気温が下がるので、レンズが結露するのを防ぐカイロもあった方がよいでしょう。登山用品店などで売られている、灰を使うカイロがおすすめです。
星空の撮影に適した条件は、空全体に対して雲の量が1割以下である「快晴」のときです。天気予報が「晴れ」でも、空全体に対して雲の占める割合が8割までは「晴れ」とするため、実際は雲が多い場合があるので、注意しましょう。ただ昼は快晴でも、夜になると雲が出ることもめずらしくないので、雲が切れるまでねばり強く待つことも、星空撮影には必要な心構えです。
また、星空を撮影する場所としては、街から離れ、夜空が暗いところに行くことが重要です。高原や山など、「天の川がはっきり見える場所」が理想的。
デジタルカメラが主流になったことで、高感度撮影が可能になり、星が撮りやすくなりました。フルサイズのデジタル一眼レフカメラと明るいレンズが理想的ですが、EOS Kissシリーズと、そのキットレンズでも問題はありません。
そのほか、長時間露光で撮影するため、風が吹いても揺れない丈夫な三脚とリモートスイッチは欠かせません。夜になると気温が下がるので、レンズが結露するのを防ぐカイロもあった方がよいでしょう。登山用品店などで売られている、灰を使うカイロがおすすめです。
カイロを使用しないで撮影した場合、レンズ表面が結露してしまい、写真がくもったような仕上がりに。
EOS 70D・EF28mm F2.8 IS USM・F5.6・60分・ISO100
星を軌跡で写した、写真ならではの表現です。都市部では街の明かりが多く、
星の撮影にはあまり向いていません。この写真は、長野県にある入笠山で撮影。
星空写真のもっともオーソドックスな撮影手法のひとつ。どの季節でも真北に見える北極星を中心に、長時間露光で星の軌跡を描きます。夜間の撮影なので、オートフォーカスでピントを合わせることができず、フルマニュアルで撮影しなければなりません。そのため、ピントを合わせる際は、ライブビュー撮影機能を使い、拡大し、星にピントが合っているか確認しながら撮影します。
露光中に雲が出てしまい、画面の右側が雲に覆われてしまいました。星空撮影には、ねばり強さも求められます。
また、長時間露光で撮影するため、シャッターを開けたときは雲がなかったのに、露光中に雲が流れてきてしまう場合があります。長時間露光で一発撮りをするのではなく、あらかじめ数分の露光で何枚も撮影し、その後、Digital Photo Professional の多重合成ツールで「比較(明)」の加算方法を選んで合成すると、上のような星空の軌跡を描いた作品をつくることもできます。
手ブレ補正機構搭載の広角単焦点レンズ。リアフォーカスとリングUSMによる高速AFをはじめ、高機能を搭載。ガラスモールド非球面レンズの採用により、収差を補正し、高画質を実現しています。
磨き上げられた高画質と優れた描写力を備えた、大口径・標準ズームレンズ。非球面レンズ3枚とスーパーUDレンズ1枚、高いUDレンズ2枚を採用。高い防塵・防滴構造、耐久性、操作性も兼ね備えています。
EOS 6D・EF24mm F1.4L II USM・
F2.8・15秒・ISO3200
世界三大仏教遺跡の一つ、ミャンマーのバガンで撮影した一枚。うっすらと寺院が浮かび上がり、まるで過去の時代にタイムスリップしたかのよう。
デジタルカメラの高感度特性を活かし、ミャンマーの寺院の上に広がる星空を写した作品です。このように地上と星空を一緒に撮る際の注意点は、水平をきっちりと保つことです。EOS 5D Mark IIIやEOS 6D、EOS 70Dなどには電子水準器が搭載されているので、活用しましょう。また、地上と星空とでは明るさが違うため、露出合わせが困難です。一度の撮影で完璧に撮ろうとは思わず、何度も撮影しながら最適な露出を探りましょう。
高感度で長時間露光を行うと、ノイズが気になる方もいるかもしれません。しかし、キヤノンのカメラはノイズリダクション性能に優れ、ノイズをきれいに処理することができるため、天体撮影に向いています。長秒時露光のノイズ低減をONにして撮影しましょう。
F1.4の大口径・広角レンズ。ガラスモールド非球面レンズ、UDレンズを各2枚採用し、諸収差を徹底的に除去。反射防止コーティングの採用により、フレアやゴーストの発生を高度に抑制します。優れた防塵・防滴構造です。
広大な画角やパースペクティブを楽しめる、超広角ズームレンズ。開放F値は2.8。高精度非球面レンズやUDレンズなどを採用し、高画質化を達成。ゴーストやフレアの発生も高度に抑制します。
EOS 5D Mark II・EF8-15mm F4L
フィッシュアイ USM・F4・1秒・ISO800
星空が円形に写る、フィッシュアイレンズならではの写真です。円の縁の部分にうっすらと街の灯りが見え、人の営みと幻想的な夜空が同居した作品になりました。
フィッシュアイレンズを真上に向けて撮影すると、頭上の星空をすべて撮ることができます。このときの注意点は、自分の影が写らないように、露光中はとにかく身をかがめて、じっとしていることです。また、わずかな光でも拾ってしまう場合があるので、明かりをつけるのは厳禁です。視界が暗いため、三脚にぶつかってしまい、せっかくの星空がブレてしまうこともあります。
フィッシュアイレンズのような広角レンズや、暗いレンズを使う場合、明るい星でなければ、ファインダーやライブビュー画面で見ることはできません。できるだけ明るい星や夜景を画面に入れ、その星を拡大してピントを合わせるようにしましょう。
フルサイズセンサーで、全周魚眼と対角線魚眼(APS-C/Hサイズでは対角線魚眼)を実現した世界初※のフィッシュアイズームレンズ。高解像・高コントラストな高画質に加え、高い防塵・防滴性能と耐久性を実現。
※ 一眼レフカメラ用交換レンズとして。2010年8月23日現在、キヤノン調べ。
EOS 70D・EF70-300mm F4-5.6L IS USM・F5.6・120秒・ISO1600
(同じ露光画像を4枚[加算平均]で合成)
星空撮影のコツ01の写真と同じ入笠山で撮影した、アンドロメダ銀河。
強い光を中心に楕円状に輝き、宇宙の神秘を感じさせます。
星空写真の魅力は、肉眼では見えない星を写し出せることです。上のアンドロメダ銀河も、実際、肉眼ではぼんやりとしか見えていませんが、望遠レンズを使えばここまではっきりと写し出せます。
フォーカスをマニュアルで行うため、拡大してしっかりピントを合わせないと、NG写真のようにピンボケします。
肉眼では見えにくい天体を撮影する際は、あらかじめ何座のどのあたりにあるのかを調べておく必要があります。そして、星空の下で星座早見盤などを使ってその星座を探し出し、目的の天体を見つけます。当然、一回の撮影でうまくいくとは限りません。撮影してはピントや露出を調整し、それを繰り返すことで、ようやく狙い通りの作品が撮れるのです。
星空写真は決して簡単なものではありませんが、通常の撮影では味わえない驚きや感動もあるので、ぜひ挑戦してみてください。
高い描写力と機動性、防塵・防滴構造、堅牢性を実現した大口径・望遠ズームレンズ。蛍石レンズとUDレンズを採用することで、色収差の発生を高度に抑え、ズーム全域で高画質を実現しています。
大口径F2.8にもかかわらず、軽量・コンパクトな望遠レンズ。大型UDレンズ2枚を採用し、全撮影領域で高い描写力を発揮。リングUSM搭載による静粛・高速AFや優れたホールディングバランスなど、高機能を追求しています。