EOS 6D Mark II | フルサイズセンサー

35mmフルサイズ約2620万画素・新開発CMOSセンサー

描写力、広階調、パースペクティブ。写真の世界はさらに広がる。

もっと高画質に撮りたい。もっと写真を追求したい。その想いを余さず受け止めるのは、35mmフルサイズです。APS-Cサイズのセンサーと比べ約2.5倍の広い受光面積は、ディテールを刻みとる描写力はもちろん、微細な色彩のグラデーションを再現する広階調、被写体の存在感を際立たせる大きく美しいボケ味を実現。広角レンズによる強いパースペクティブを活かした表現も、フルサイズならではの魅力です。また、レンズに記載された焦点距離で撮影できるため、レンズ本来の画角を活かして、風景をダイナミックに切りとることも可能。EOS 6D Mark IIと、新しい写真の世界を存分にお楽しみください。

写真:約2620万画素作例

最新のセンサー技術を導入。自社生産・自社開発の新CMOSセンサー。

約2620万画素の新開発CMOSセンサーを採用。高画素化と高感度化をハイレベルに両立しました。新規微細プロセスや新規フォトダイオード構造といった最新のセンサー技術を導入することで、高画素化を達成しながらも、高ダイナミックレンジによる豊かな階調表現と低ノイズを実現しています。

新開発・約2620万画素フルサイズCMOSセンサー
新開発・約2620万画素フルサイズCMOSセンサー

映像エンジンDIGIC 7

EOSのフルサイズで初搭載。多彩な機能を実現させた原動力。

デジタルカメラの頭脳として重要な映像エンジン。EOS 6D Mark IIは、高い画像処理性能を誇るDIGIC 7を採用しました。新たな信号処理回路を搭載することで、約2620万画素による最高約6.5コマ/秒の連続撮影を実現。また、新ノイズ低減処理により静止画の常用ISO感度において最高40000を達成、高感度撮影時もディテールまでより鮮明に描写。ライブビュー・動画時のAFの追従性能向上や4Kタイムラプス動画をはじめとする充実の動画機能など多彩な進化にも貢献しています。

写真:映像エンジンDIGIC 7

目で見たままの滑らかな階調表現。14bit信号処理。

新開発のCMOSセンサーから送られてきた信号を、映像エンジンDIGIC 7は14bit(16384階調)で処理。目で見たままの自然で滑らかな階調表現を可能にします。またRAWで撮影した画像は「Digital Photo Professional」で現像後、TIFF16bitで保存することで、14bit処理ならではの階調性を得ることができます。

作例:映像エンジンDIGIC 7

常用最高ISO感度40000(拡張ISO102400)

光量の少ないシーンを、シャッターチャンスへ。表現領域を大きく広げる。

EOS 6D Mark IIの常用ISO感度(静止画)は100~40000。高画素化と高感度化を両立させたのが、新開発CMOSセンサーとDIGIC 7の新ノイズ低減処理のコンビネーションです。感度拡張によって、ISO50(L)、ISO51200(H1)、ISO102400(H2)相当の設定も行えます。夜や室内など光量の少ないシチュエーションでも、鮮明な一枚に仕上げることが可能。また、ISO感度を上げることでシャッタースピードも速くできるので、すばやく動く被写体を積極的に感度を上げて撮影することができます。

  • ISO感度は、すべて推奨露光指数です。
ISO40000
作例:常用最高ISO感度40000(拡張ISO102400)

高感度撮影時、さらにノイズを低減。マルチショットノイズ低減機能。

1回のシャッターで4枚の画像を撮影し、カメラ内で自動合成。解像感を保ったままノイズの少ない1枚の画像を生成します。自動合成する際、位置合わせもカメラが行うため、手持ち撮影も可能※1です。

  • ※1
    画面全体をズレなく合わせるためには三脚の使用をおすすめします。
  • RAW設定時にはマルチショットノイズ低減は選択できません。

長秒時露光撮影と高感度撮影。それぞれに適した2種のノイズ低減機能。

長秒時露光撮影時は「しない/自動/する」、高感度撮影時は「しない/弱め/標準/強め/マルチショットノイズ低減機能」から選択可能。シーンや表現意図に合わせて、適切なノイズ対策を選ぶことができます。

画面:長時間露光のノイズ低減/高感度撮影時のノイズ低減

意図しないシャッタースピードを防ぐ。ISOオート時のシャッター速度低速限界設定。

ISO感度をカメラが自動で設定するISOオート。プログラムAEと絞り優先AE時のシャッター速度設定可能範囲が広がりました。手動で1/4000秒~1秒まで1段ステップで自由に設定可能。意図しないシャッター速度の低下を防ぎます。自動設定時の制御特性を「遅め/標準/速め」で設定(7段階)することも。「速め」に設定すると、超望遠レンズ使用時の手ブレ対策、広角レンズ使用時の被写体ブレに効果を発揮します。

画面:オートの低速限界
シャッター速度
自動設定 ・遅め/標準/速めを7段階で設定
・1 ステップはシャッター速度1 段分
手動設定 1/4000, 1/2000, 1/1000, 1/500, 1/250,
1/125, 1/60, 1/30, 1/15, 1/8, 1/4, 0"5, 1"

新EOSシーン解析システム

総合的な画質向上に貢献。キヤノン独自のメカニズム。

撮りたいシーンをカメラが自動で解析する新EOSシーン解析システム。人の顔や被写体の色、明るさ、動き、コントラスト、距離などの情報を高精度に読み取って、美しい写真に仕上げます。また、フリッカー検知による露出のばらつき軽減や、ファインダー撮影時の近赤外光検知による、夕景や屋外の緑の高精度な認識と再現を可能にしています。

図:新EOSシーン解析システム
シーン 効果 機能向上
人物 顔の明るさを適切に仕上げる 肌色検知により、AE の精度が向上
動く被写体 動いている被写体にピントを合わせる(ファインダー撮影時) 肌色検知により、AF の自動選択性能とAIサーボAF 時の捕捉能力が向上
自然や屋外 青空や緑を鮮やかに仕上げる
夕景 色鮮やかで雰囲気のある夕景に仕上げる 近赤外光を含む波長領域の検知により、夕景であると判断する精度が向上
明るい/暗い 明るさに応じて露出を適切に制御する
高彩度 高彩度部の色飽和を軽減する
低コントラスト メリハリのある画像に仕上げる
ハイライト 白飛びしやすいハイライト部があるシーンでは、白飛びを制御する
逆光 逆光で影になった被写体を明るく仕上げる
屋外の緑 緑を鮮やかに仕上げる 近赤外光を含む波長領域の検知により、屋外の自然の緑であると判断する精度が向上
フリッカー光源 フリッカーによる露出のばらつきを軽減 光源の明滅周期を検出して、明るさのピーク付近で撮影することが可能

4つのレンズ光学補正

回折補正に対応。カメラ内でさまざまな収差を高度に補正。

レンズの特性上、周辺光量落ち、色のにじみ、そして画像周辺部の歪みは起こりうる現象です。EOS 6D Mark IIは、これらの現象をカメラ内で補正するレンズ光学補正を搭載。絞り込んで撮影した場合に起こりやすい回折現象にも対応。解像感の低下となるこの現象を抑え、EFレンズ本来の描写力を引き出します。補正データが用意されているすべてのEFレンズ(キットレンズを含む)の補正用データを登録※1。使用レンズに合わせて追加・登録することなく※2、補正を行うことが可能です。

  • ※1
    一部、補正用データが用意されていないレンズもあります。
  • ※2
    2017年8月上旬以降発売されるレンズに関しては、EOS Utilityを介してカメラに追加登録することが必要です。

歪曲収差補正

画像周辺部の歪みを補正。ソフトウエアでRAW現像時に行っていた歪曲収差補正も、カメラ単体で可能です。

  • アイコン:手持ち夜景アイコン:HDR逆光補正モード時、動画撮影時、マルチショットノイズ低減機能設定時は、歪曲収差補正は設定できません。
  • レンズ光学補正データが登録されているレンズのみ補正が行われます。
  • 初期状態では、歪曲収差補正は行わない設定になっています。
  • 歪曲収差補正を「する」に設定した時は、連続撮影速度が低下します。
  • アイコン:集合写真モード時のみ、自動で補正されます。
画面:レンズ光学補正補正設定画面

色収差補正

被写体の輪郭部分に現れることのある「色のにじみ」などを補正。EFレンズの持つ、シャープな解像感が得られます。

  • アイコン:手持ち夜景アイコン:HDR逆光補正モード時、動画撮影時、マルチショットノイズ低減機能設定時は、歪曲収差補正は設定できません。
  • 色収差補正設定時は連続撮影可能枚数が大幅に減少します。
  • かんたん撮影ゾーンでは、自動的に補正が行われます。
画面:レンズ光学補正補正設定画面

周辺光量補正

主に広角レンズを使用して、絞り開放時に撮影すると、画像の四隅が暗くなることも。この周辺光量の落ち込みを補正します。

  • かんたん撮影ゾーンでは、自動的に補正が行われます。
画面:レンズ光学補正補正設定画面

回折補正

絞り込んで撮影したときに起こりがちな解像感の低下。この現象を補正します。

  • かんたん撮影ゾーンでは、自動的に補正が行われます。
画面:レンズ光学補正補正設定画面

ソフトウエアを活用して、さらに高度な補正が可能。
Digital Photo Professional。

RAW画像を、ほとんど劣化させずに補正。また「デジタルレンズオプティマイザ機能」を使うと、レンズの特性によって起こる場合がある「色にじみ」などを、高精度に補正。ディテールまでより鮮明な一枚に仕上げます。さらに露出補正やホワイトバランス、ピクチャースタイルの変更など、多彩な編集にも対応しています。

ピクチャースタイル

新たに[ディテール重視]に対応。8種の効果で、印象的な仕上がりへ。

写真をイメージした色彩に仕上げることができる、ピクチャースタイル機能。約2620万画素の描写力を充分に引き出す[ディテール重視]に対応。被写体の細部を表現したいときに活躍します。また、ホームページから、[紅葉][エメラルド][トワイライト]など、ひと味違うピクチャースタイルもダウンロード可能。[EOS Utility]を使い、ダウンロードしたファイルをカメラに登録して撮影時に使うことができます。

画面:ピクチャースタイル

細部の描写力に優れる新ピクチャースタイル、[ディテール重視]。

シャープネスの「細かさ」「しきい値」は[1]。繊細な質感を描写するため、階調性を重視し「コントラスト」は低めに設定(「スタンダード」比)。被写体の細部の輪郭や繊細な質感に適した設定で階調性を重視します。

作例:ピクチャースタイル

[その他のピクチャースタイル]

プリセットで搭載されているピクチャースタイルは、「ディテール重視」のほか「オート」「スタンダード」「ポートレート」「風景」「ニュートラル」「忠実設定」「モノクロ」の全8種です。

シャープネスの「細かさ」と「しきい値」が調整可能。

ピクチャースタイルの詳細設定、シャープネスの項目に「細かさ」と「しきい値」を追加。解像感や質感の微妙な設定を撮影者の意図に合わせて調整できます。撮ったままを作品に仕上げたいという思いに応えます。

画面:詳細設定

[シャープネス:細かさ]

設定値を小さくするほど、より細かな輪郭線にまで強調処理が施されます。

[シャープネス:しきい値]

設定値を小さくするほど、よりコントラスト差の少ない輪郭線にまで強調処理が施されます。

多彩な画づくり機能

雰囲気優先、ホワイト優先に対応。ホワイトバランス。

光源によって生じる白の違いを高精度に補正するホワイトバランス。AWB(ホワイトバランス)がほとんどのシーンで活躍します。新EOSシーン解析システムにより、さまざまな光源に対応し、高精度な色再現を行います。さらに、光源の赤味を残す「雰囲気優先」と光源の赤味が残りにくい「ホワイト優先」を選択することが可能になりました。白熱電球や太陽光と合わせて、全8種の設定を搭載。白熱電球の赤みや日陰の青みを強調したいときなどには、光源に合わせてプリセットWB、マニュアルWBが可能。忠実な色再現に加えて、WBを応用して多彩に写真表現を楽しむことができます。

明るさとコントラストを自動補正。オートライティングオプティマイザ。

撮った画像が暗く写った場合、またはコントラストが低い場合など、画像を適切に補正。メリハリのある一枚に仕上げられます。新EOSシーン解析システムにより、夕景シーンと高彩度シーンでも適切な補正を実行。効果は、「標準/弱め/強め/しない」の4段階からセレクトが可能です。JPEG画像はカメラ本体で、RAW画像はソフトウエア[Digital Photo Professional]で、自然な階調を残しながら補正することができます。

  • シーンインテリジェントオートでは「標準」に設定されます。
  • マニュアル露出時、バルブ撮影時は自動OFFが可能です。
画面:オートライティングオプティマイザ

逆光で人物を撮影した場合(顔検知)

太陽などの光源が被写体の後ろにあると逆光になり、被写体が暗く写ることがあります。顔が暗く写ったときは顔を検知して、自然な明るさに補正します。

ストロボ光量不足(顔検知)の場合

ストロボを発光しても、カメラと被写体との距離が離れ過ぎていると、光量が十分に届かず暗い写真に。暗く写ってしまった顔を検知して、明るく補正します。

AE露出アンダーの場合

構図の中に白い面積(雪景色や白い壁など)が多く、写真全体が暗く仕上がってしまったときは、好ましい明るさに補正します。

低コントラストの場合

曇天や霧の多い風景の撮影時は、メリハリの弱い写真に仕上がることがあります。その場合は、明るい部分は少し明るく、暗い部分は少し暗く補正し、コントラストを調整します。

白トビを抑えて、グレーからハイライトまで滑らかに描写。
高輝度・階調優先機能

ダイナミックレンジを高輝度側に拡大することで、白トビを抑制。グレーからハイライトまで豊かな階調で描写します。白い壁、白い服、雪など白トビしやすい被写体の撮影に効果を発揮。設定時は撮影機能の設定状態表示とファインダー内に、高輝度側・階調優先が設定中であることを示す「D+」が表示されます。

作例:高輝度・階調優先機能
  • 高輝度側・階調優先機能を「する」にすると、オートライティングオプティマイザは自動的に「しない」に設定されます。また、ISO感度の設定範囲は200~40000となります。拡張ISO感度の設定はできません。

シーンや好みに合わせて、明るさを調整。±5段の露出補正。

プラスに補正して明るくポップにすることも、マイナスに補正して暗くシックに写真を表現することも可能。露出補正の設定は、AEB設定と同じメニュー画面で行えるので、補正値が一目で確認できます。また、露出補正の自動解除機能を新設。電源スイッチをオフにすると、露出補正が自動的に解除されます。露出補正を行ったあとで、補正を戻さずに撮影してしまうことを防ぎます。

露出の異なる写真を3枚連続で撮影。AEB撮影。

たとえば「露出0」「−2段」「+2段」など、露出の異なる写真を3枚連続で撮影できる機能。シャッター速度で得られる標準露出を超えた場合、ISO感度変更による露出調整が可能になり、AEB撮影がより便利に楽しめるようになりました。

  • AEBの設定幅は±2段です。

星空の軌跡や、車のテールライトなどを光跡として記録。バルブタイマー撮影。

バルブモード時に1秒~99時間59分59秒の範囲で露光時間の設定が可能になりました。星空の軌跡や光の流れを独特な一枚に表現することができます。

画面:露光時間変更

変化する被写体の様子を定点記録。インターバルタイマー撮影。

指定した間隔(1秒~99時間59分59秒)と回数(1回~99回、無制限)で撮影を実行。長い時間をかけてゆっくり変化する被写体の様子を、定点観測したいときに活躍します。

画面:撮影間隔/回数変更

用途に合わせて柔軟に。選べる13種の記録画質。

撮影後の多彩な画像編集が楽しめるRAWに3種類で対応。L判サイズのプリントやデジタルフォトフレームの再生に適したS2など、用途に合わせて全13種の記録画質から選ぶことができます。

主な記録画質

記録画質 記録画質記録画素数[約] ファイルサイズ[約・MB] 撮影可能枚数[約・枚]
L ラージ ファイン 6240×4160(約2600万) 7.5 1000
L ラージ ノーマル 6240×4160(約2600万) 3.8 1950
M ミドル ファイン 4160×2768(約1150万) 4 1870
M ミドル ノーマル 4160×2768(約1150万) 2.1 3570
S1 スモール1 ファイン 3120×2080(約650万) 2.6 2820
S1 スモール1 ノーマル 3120×2080(約650万) 1.4 5310
S2 スモール2(ファイン) 2400×1600(約380万) 1.8 4170
RAW ロウ 6240×4160(約2600万) 32.6 200
M RAW 4680×3120(約1460万) 25.3 250
S RAW 3120×2080(約650万) 17.4 340
RAW+L ロウ+ラージ ファイン - 32.6+7.5 160
M RAW+L M ロウ+ラージ ファイン - 25.3+7.5 200
S RAW+L S ロウ+ラージ ファイン - 17.4+7.5 250
  • ファイルサイズ、撮影可能枚数は、当社試験基準8GBカードを使用し、試験基準(アスペクト比3:2、ISO100、ピクチャースタイル:スタンダード設定時)で測定したものです。これらの数値は、被写体やカードの銘柄、アスペクト比、ISO感度、ピクチャースタイル、カスタム機能などの設定により変動します。